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ナディア国と猫耳

やって来ましたナディア国!

ガリウスさんの吸血鬼城を出たのが昨日の夕方だから丸一日掛けて飛んできたことになるね。

寝ずに。

いやぁ、予想以上にハイスペックな体のようで睡眠をとらなくても体調はバッチリですよ!

なぜそんなに急いできたかって?

そりゃミーナに早く会いたいからさ。

最近、アンディやらキラキラ王子やらガリウス夫妻やら…やたら疲れる人ばっかと会ってたから、癒しが欲しいのです、私は。

あぁ、ミーナの猫耳を愛でたい…。

…はっ!ヤバイ感じにトリップしてたよ。

やっぱり疲れてるのかもしれない。


とまぁ、そんな感じでナディア国の主都イグスに着いた訳だけど、只今迷子中です。

諸事情で不法入国することになっちゃったから、なるべく人の居なさそうな場所に降り立ったんだよね。

あ、諸事情っていうのは『旅券』ってものを持っていなかっただけなんだけど。

『旅券』ってのは地球でいうパスポートみたいなものらしいんだけど、国境で「持ってない」って言ったら入国拒否されちゃって…。

今さら帝国戻るのも面倒だし飛んで入っちゃった。

てへっ。


それにしてもまさか降り立った場所が裏通りとは思わなかった。

なんか人が少ないなぁとは思ったけど。


結果、案の定、絡まれました。

はい。お約束ですね。わかります。

目の前には3人の悪人面した男がニヤニヤしながら立ってる。


「お嬢ちゃん。いいことしようかー?」

「大丈夫だよ。気持ちよくしてあげるから。ヘヘヘっ 」

「ねぇ聞こえてるー?ギャハハ」


自分の耳を疑ったよ。

まさかこの国にもアンディの同類(変態ロリコン)が居たなんて!

だって見た目10才だよ?

あり得ないでしょ。

もちろん天誅とばかりに得意の雷で撃退しました。

感電させて転がしといただけだけど。

きっとどこかの善良な人が警備兵に引き渡してくれるだろう。多分。



そんなこんなで30分後、やっと冒険者ギルドへ到着しました。

いやぁ長かった…。

果物屋のおばさんがさまよってる私を見かねて声を掛けてくれなかったらきっと辿り着けなかったと思う。

おばさん、ありがとう。



冒険者ギルドの扉を開けると、ガヤガヤとした人の話し声が耳に飛び込んでくる。


(さて、ミーナはどこかなー?)


キョロキョロと視線をさまよわせてると、受付に座ってる人とばっちり目が合った。


「サーラさん?サーラさんじゃないですか!」


そう。猫耳娘ことミーナである。

今日も猫耳がキュートだ。

小走りでこっちに向かってくる姿に思わず頬が緩んだ。


「ミーナ!久し振り。元気だった?」


「はい!お陰様で!あ、私、もうすぐ仕事終わりなんです。食事でも一緒にどうですか?もしよかったら家にも泊まりに来てください。狭いですけど…」


なんと!

これはまさかのお泊まり会のお誘いですか?

食事までとな!

行きます!行きますとも!

アイザックさんを探すのはこの際、後回しだ。


「うん。じゃあ待ってるね!」


「はい!すぐ片付けてきますね!」


そう言って受付へと戻っていくミーナは尻尾が楽しそうにゆらゆら揺れて、凄く可愛かった。


あ、念のため言っとくけど私にそういう趣味はないからね。

ただの猫耳好きなだけだから!









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