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五十二話

龍斗Side



今日は友達と新しく出来たゲーセンに行く日だ。


結構規模が大きいらしくて色々なゲームがあるらしい。


「龍斗ぉ、何やってんだぁ?さっさと行くぞぉ。」

「ちょっと待って、千遥誘うから。」

「千遥ちゃんなら誰かさんのせいで質問攻めされて逃げちゃったよぉ。」

「えっ!誰ソイツ?」

「てめぇだよぉ。まぁ、バイトあるらしいからどっちにしろ無理だったなぁ。」「……そっかぁ。」

「まぁ、女子なら他にも誘ってあるから心配するなよぉ。結構可愛めの奴多いからぁ。」

「……まぁいいか。じゃあ行こうか。」


俺達はゲーセンに向かった。建物の前には十数人の男女がいた。


「龍斗君、私と一緒に遊ぼう!」


そう言ったのはショートヘアーがとてもよく似合う綾野梨華あやのりかだ。

とても明るく、その上かなりの美少女ゆえにかなりモテるやつだ。

実は俺の幼なじみだったりする。


よく遊んだりしてかなり長い付き合い(友達として)だ。


「りぃ、そんなはしゃがないの。」


この子は夏山明日香かやまあすか。梨華の友達で大人びた美人って感じだ。

2組の学級委員で結構頭が良くってしっかりものだ。

「リュウー、さっさと行くぞ。」

「わかったよ玲。」


とりあえず自動ドアから室内に入った。


たくさんのゲーム音楽や人の声が入り混じってとてもうるさいが明るくて楽しそうだ。


「龍斗君ー、銃でゾンビ撃つやつやろーよ。」

「いいよ。」


小銭を機械に入れてゲームをスタート。


たくさんのゾンビが画面から溢れて来る。


「キャー!キモい!このっこのっ!」


梨華はゾンビを撃ちはじめる。だが、なかなかうまく撃てない。


「……よし!」


俺は結構この手のゲームは得意なので手際よくゾンビ達を一掃する。


「ちょっ、龍斗君凄っ!」

大分ダメージを受けながらもどうにかクリアしたらしい梨華がそう言ってきた。

「梨華だって全滅させただろ?すごいじゃん。」

「そう?えへへ♪」


素直に喜ぶ梨華。なかなかかわいらしい笑顔を浮かべる。


「さて、飽きたから他のやつもやろーよ。」


どこかへ行こうとする梨華。迷子になるぞー。


あとを追おうとしたら不意にクレーンゲームの台が目に入る。


シンプルながらも細工が凝ったクラウンモチーフのネックレスだった。


大分傾いていて今にも落ちそうだ。ある意味チャンスだ。


「龍斗君、どうしたの?」「あ、いや。これ取れそうだなーって。」

「本当だ、可愛いー。でも女子向けだよ。」

「女子向けか……、あ!取ろう。」

「えっ!」


驚く梨華を余所にお金を確認する。小銭は少ししかないから両替しなきゃ。


「悪いけど梨華。」

「何?」

「この台見ててくれる?」「……いーよ。もしかしてこれ、プレゼント?」

「まぁそんなとこ。」

「わかった。」


両替機に向かって小走りする。幸い、あまり混んでいなくてすぐに両替できた。


戻ってきたら梨華のおかげで誰もやっていなかった。

「あっ!龍斗君来た。待ってたよ〜。」

「ゴメンゴメン。ありがとう。」

「取れたらお礼頂戴ね。」「了解。」


早速ゲームを始める。一回目は取れた!っと思ったらかなり傾いただけだった。

二回目で落ちたのでよっしゃと、ガッツポーズをする。


「やったじゃん。」

「うん、じゃあお礼に……。」


梨華はとてもワクワクした表情でこちらを見る。


「はい。」

「ありがと……って、え……。」


お礼に今持っていたビスケットをあげたら笑顔のまま固まってしまった。


「梨華、どうしたの?」

「えっ?あ、ううん。なんでもないから。……それより誰にあげるの?」

「内緒♪」

「もしかして……彼女だったりして?」

「違うよ。ていうより彼女いないし。」

「……本当?」

「うん。」

「よかった……。」ボソッ。

「何か言った?」

「なんでもないよ。」

「そう?じゃあ他のところに行こっか。」

「うん!」


その後、メダルゲームしたりエアーホッケーをやったりしてかなり長い時間そこにいた。


……そういえば千遥、バイト終わったのかな。

ちょっと店に行ってみようかな?


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