四十一話
後書きでキャラクター紹介があります(主人公だけですが。)
更新するたびに1人ずつ紹介をしていこうと思っています。
また、ストーリーが進むにつれて手直しするかもしれません。
「お前は行かないのか?と言うより帰れ。」
早田が帰ってからも一向に帰るそぶりを見せない。
「あ、千遥帰る?」
「帰るに決まってる。さっさと帰れ。」
「電車だよね?いっしょに駅に行こう♪」
「………。」
コイツ話し聞いてない?それともわざと?
「ほら、もう結構暗いしさー、危ないよ。」
「何が危ないんだ?」
「最近、不審者がこの辺りで出るっぽいよ。」
「ああ。」
まぁ、だいたいそういう話はよく聞くけどね。実際不審者を見たことはないけどな。
「まぁ、大丈夫だって。」「大丈夫じゃない!」
思いのほか、大きな声でそう言われた。
「そんなに怒鳴るなよ……。」
「あ、ごめん……。」
バツの悪そうな顔をして謝る。だけど、
「ほら、一応千遥だって女の子だし……、心配……だから。」
最後の部分は消え入りそうな声で言われたがはっきりと聞こえた。
思わずため息をつく。なんで私なんかを心配するんだよ……と、言いたくなる。
「まぁ、結局『断る』って言ってもまた水掛け論が続くだけだろ?」
「………えっ?」
「ついて来るなら好きにすれば?」
そう言って私は歩き出す。
後ろから「待ってよ〜。」とやけに明るい声と、こちらへ走ってくる足音が聞こえた。
「千遥ー!」
「ウザい。」
「ひっどー!全く、シャイなんだから。」
「うるさい。」
「ほら、手を繋ご!」
「どの流れでそういう提案ができるんだ?」
「いっしょに帰る時はそうしないといけないんだよ。」
「そんな法律聞いた事がない。」
「えー、固いこと言わないで。早く早くっ!」
そう言って手を差し出して来る。少し上目で様子を伺ったが、とりあえず永島の手をひっぱたく。
「痛っ!」
「お前はただついて来るだけだろう。だからその手は産業廃棄物以上に無駄なものだ。」
「……手厳しいな。じゃあ……。」
無理矢理手を掴まれる。
「やめろ。」と、言って振りほどこうとしても、力の差で勝てない。
「勝手にしていいならこうするから。」
「ついて来るだけだろ。」「あれ?そうだっけ?」
とぼけるな。でも、いちいち反論していたらこっちの身が持たない。
しょうがないので駅に着くまで手を掴まれたままだった。
キャラクター紹介
☆篠崎千遥
本作の主人公である。
ひねくれた性格に、更に気まぐれな性格も入っているので、扱いが難しい。
高校では頭が良く、特に理数系が得意らしい。文系は苦手だが、それでも学年トップ(早田には勝てない)
参考書を愛読しており、勉強教えてほしい的な事を言うと、オススメを渡してくれる。(無視する場合が多いです。)
好きな物は紅茶、甘いものなど。
容姿は眼鏡に二つ結び、制服はかっちり来ているので真面目ちゃんな感じ。
眼鏡なしだと優男風(女子です)
身長が165cmあり女子では高いほう。