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rough  作者: ayu
ETERNAL FLAME 【第一章】共同任務編(修正済み)
6/52

第6話「砂浜ゆき」(修正済み)

現在公開可能な情報 キャラクター編

名前 砂浜ゆき

性別 女

年齢 28

職業 衛生兵(ハナビ班)

兵科 衛生科

使用武器 スナイパーライフル ピストル

戦闘スタイル スナイパーライフルによる狙撃やピストルによる射撃 (銃の腕前はギンに匹敵するが、前線に立つことはほとんどない)

趣味 ポーカー

特技 心理学

性格 冷静 客観的 

ヤマトから見たイメージ サバサバしてる 大人っぽい

生い立ち ハナビとミキオと同期で、交差前の世界を知っている。


似てるキャラ 九十九ゆき 家入硝子

声のイメージ 遠藤綾


太陽が照り付ける青空の元で訓練をしていたヤマト達。

昨日の夜にふと疑問に思ったことを、ヤマトは訓練の休憩中にハナビに聞くことにした。

「なあハナビ、『砂浜ゆき』ってやつ知ってるか?」

「そりゃ知ってるさ。昨日の任務には参加していなかったけど、一応俺の班に所属してるからな。あと普通にガキの頃からの付き合いだし」

「え!?マジで!?」

予想外の答えにヤマトは少し声が上ずった。

「ああ、なんつーか、昔っから全部見透かされている気がするんだよな...…」

ハナビはゆきについて少し苦い顔で答える。

「てゆうかお前、ゆきとなんかあったのか?」

ヤマトの口からゆきの名前が出るとは思わなかったハナビが、思わずそう聞き返す。

「いや、あの人が俺に『ハナビは何かを隠してる』って言ってきたからさ」

「…...」

ヤマトの言葉に少し表情が曇るハナビ。

「なんでゆきはお前にそのことを伝えたんだ?」

「んなもん俺が知る分けねぇだろ...…」

ハナビは少し動揺しているようだ。

「ただ…...あんま覚えてねぇんだけどさ……俺、あいつに『特別だ』って言われた気がしたんだよな……」

「『特別』...…」

「いや、あんま覚えてねぇんだけどさ...…俺別に自分が特別だとかそうゆうのは全然思ってないし」

「そうだな。弱ぇし」

それを聞いたハナビが冗談交じりにそう言った。

「は?弱くねぇーし!!今度また稽古つけてくれよ!俺の腕が上がったとこ見せてやるよ!」

ヤマトがムキになってそう言った。

「おう!いつでもこい!」

ハナビもそれを快く受け入れる。

しかし、言葉とは裏腹にハナビが何かを思い出して心の中でこう呟いた。

(いや、お前は特別だよヤマト…...恐ろしいくらいにな...…)


ヤマトはその後、オフィスで事務作業をしているゆきの元へと向かった。

(ここであってるよな…...? ハナビのやつ説明雑すぎなんだよな...…)

(てか守護警察にこんなとこあったのかよ…...すげぇ静かだな…...やべぇ…...何かそわそわしてきた…...早いとこあいつを見つけねぇと…...) 

静かなオフィスの雰囲気に緊張していたヤマトだったが、なんとかゆきを見つけることに成功する。



       

(あ、いた)

「なあ、ちょっといいか?」

ヤマトが気さくに声をかける。


しかし、ゆきの態度は以前よりも冷たかった。

「仕事で忙しいから簡潔に伝えてちょうだい」

ヤマトに背を向けてタイピングをしたまま、ゆきが冷たくそう言い放った。

(あ、あれ…...前はもっと明るかったよな...…?)

以前とは明らかにキャラが違うことに動揺しながらも、ヤマトは真剣な表情で質問する。

「あのさ…...前にキャンプで言ってたことだけどさ…...なんで俺が特別だって知ってるんだ?」

「…...」


ゆきの手が止まった。重くてどんよりとした気まずい空気がオフィスに流れる。

そして、少しの沈黙の後、ゆきが淡白にこう答える。

「『勘』よ」

「勘!?そんなでたらめ信じねぇぞ!」

あまりにも適当な答えに少しイラついたヤマトが声を荒げ、オフィスにいる皆の視線が一気にヤマトに集まる。

「静かにしなさい ここは大声禁止よ」

しかし、そんなヤマトに一切動じないゆき

「ごめん」

やまとは反省して謝る。


「次からは気を付けてね。──それとね?ヤマト君『勘』って言っても、心理カウンセラーの『勘』よ。占いなんかよりよっぽどあたるわよ」

ゆきは少し自慢げにそう言った。

「心理カウンセラー?」

ヤマトが意外な言葉に驚く

「そうよ。知らなかったの?」

「ああ」

(チクショー!!ハナビの野郎、一番大事なとこ説明しないでどうすんだよ…...!!恥かいたじゃねぇか!!)

ヤマトは説明不足のハナビに怒りを燃やしたと同時に、謎が晴れてスッキリした。

「なるほど…...それでハナビが隠してる秘密に気づいたのか!」

「ええ、でも前にも言ったけど、あくまで『何かを隠している』ってことしかわからないわ。秘密の内容まではさすがにね...…」

ゆきはすこし残念そうな顔をした。

「いや、全然凄ぇよ!心理学って凄ぇな!」

「そうね…」

ゆきが微笑みながらそう言った。

「ちなみに俺のことを特別だっていったのは何でなんだ?ハナビの秘密と何か関係があるのか?」

「私はそう思っているわ…...これもあくまで『勘』に過ぎないのだけど、あの人、どうも君と話している時の様子がおかしいのよね…...なんだか焦っているように見えるというか、恐れているというか...…」

ゆきが難しそうな顔をする。

「恐れる?ハナビが俺を?そんな風には見えねぇけどな…...まあ、少しは俺の強さにビビってくれてもいいとは思うけどな」

ヤマトが冗談交じりにそう言った。

「まあ、あくまで『勘』だから気にしすぎないでね…...何かあっても私、責任取れないし」

そしてそんなヤマトにゆきが釘をさす

「大丈夫だよ 俺は地道に努力するタイプだし!」

ヤマトが明るく言い返す。

「そう......」

ゆきも少し表情が明るくなった。

「じゃあな!」

ヤマトがゆきに別れを告げる。


そうしてヤマトは、訓練に遅刻してこっぴどく怒られたのであった。


7話に続く

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