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rough  作者: ayu
ETERNAL FLAME 【第二章】獄中生活編(未修正)
49/52

【重大なネタバレアリ】ETERNAL FLAME セルフ解説 第一話「反撃開始」

お久しぶりです。最近なるべく多くの人にこの作品を楽しんでもらうために第一世界編の一話から文章を修正しているのですが、それだけでは物語の全貌が見えずなかなか理解できないシーンも多くあると思ったのでセルフ解説をしてみようと思いました。なので、これからはネタバレアリのセルフ解説シリーズもやっていこうと思うのでそちらの方も期待していただけると幸いです。また、気になる点や誤字脱字、わかりにくい表現や矛盾点などございましたらコメントなどでお気軽にお申し付けください。ぜひ皆様の感想をお待ちしております。


一話冒頭の立てこもり事件の回想シーンは、ヤマトがみていた「悪夢」パートと、ヤマトに流れ込む「膨大な量の記憶」パートの2つで構成されている。

前半の「悪夢」パートは、幼少期に両親を惨殺されたトラウマが時々夢で蘇るという悲しいシーン。

しかし、ヤマトは世界の「交差」によって「両親を殺したのは鬼」というように記憶を改ざんされているのでそれが自分のことだという自覚はなく、目が覚めてもトラウマを鮮明に思い出すことはできず、ただただ不快感だけが残る。


後半の「膨大な量の記憶が流れ込む」パートは、立てこもり事件の夢を見ているヤマトに膨大な量の「第三世界のヤマトの記憶」が流れ込んできたというもの。

4次元ツアーでさまざまな並行世界を観測した第三世界のヤマトの記憶と、「禁忌」に触れ並行世界に干渉した第三世界のヤマトの「原罪」の記憶を見た第一世界のヤマトは目が覚めた後、朧気ながら直前に見た悪夢を思い出してこう言う。


「よくわかんねーけど…」

「──凄く長い夢を見ていた気がするんだ…」


これは、鬼が出現したのは並行世界の自分のせいだというぶつけようのない怒りと悲しみ、絶望が入り混じった複雑な感情を吐露するシーン。

しかし、今自分がこうして生きているのもまた並行世界の自分のおかげだという何とも言えないシーンでもある。

これを最終章の原罪後に回想として持ってきてETERNAL FLAMEは完結する。





この物語は、無数に存在する並行世界でたった二人の共通人物「ヤマト」と「ジャンヌ」が互いに惹かれあい、「世界」に抗う物語である。

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ETERNAL FLAMEの世界には並行世界が無数に存在する。しかし、それを観測することは困難。


並行世界の一例

現代日本のような世界 (一話冒頭の立てこもり事件や、鬼丸ハナビ外伝の世界)

鬼の世界 (ジャンヌの住んでいる世界)

18世紀後半のフランスのような世界 (直接描かれてはいないが、ルイス家が台頭する前の世界)

異能力者のいる世界 (直接描かれてはいないが、アルーンのような霊的な存在などが存在する世界)

サイバーパンク系の世界(最終章の世界 すべてはここから始まった)


そして、どの並行世界にも必ず救世主(主人公)と導くヒロインが存在し、互いに強く魅かれあい、理不尽な「世界」に抗おうとする。

─────────────────────────────────────────────────

「原罪」が起きる前までは並行世界はそれぞれ独立しており、お互いが干渉しあうことはなかった。


しかし、無数にある並行世界の中で最も発達した文明をもつサイバーパンク系の世界(最終章の世界)で並行世界の観測に成功した主人公とヒロインは禁忌を犯し、無数にある並行世界に干渉し世界を複雑に絡み合わせてしまう。(原罪)


その結果、世界が「交差」し、不思議な世界(ETERNAL FLAME本編の世界)が生まれてしまう。

─────────────────────────────────────────────────

全ては最終章の世界(サイバーパンク系の世界 通称「第三世界」)から始まった。

第三世界は無数にある並行世界の中で最も文明が発達している世界なので、無数にある並行世界の中で唯一並行世界の観測に成功した。(マザーコンピューターeveが無数にある並行世界を観測することに成功した)

物語終盤、eveはヤマトに並行世界のことを伝えるためヤマトに心中を迫り、5次元空間で並行世界の観測ツアーを実施する。(肉体の制限から解放されたヤマトは、eveと一緒に5次元空間から並行世界を観測する)


そこではじめてヤマトとジャンヌは無数にある並行世界の中で唯一共通する人物だということが判明する。そこでさまざまな世界線のヤマトとジャンヌをみて、弱肉強食の理不尽な世界に憤る。そこに現れた蛇(ヤマトの悪意)がヤマトを唆し、ジャンナの忠告を無視してヤマトは禁忌を犯して、現代日本のような世界に干渉する。(一話冒頭)

その結果、神の逆鱗に触れたヤマトは世界から追放され消滅し、世界が複雑に絡み合い、鬼や異能力が出現し、他の世界のヤマトが罪を贖わなくては行けなくなった。(原罪)

そして、全ての世界線のヤマトはときどき不思議な夢を見るようになった。(ほかの並行世界の夢。これが時々感じるデジャヴの原因)

─────────────────────────────────────────────────

現代日本のような世界×鬼の世界(第一章の世界 通称「第一世界」)

18世紀後半のフランスのような世界×異能力者のいる世界(第二章の世界 通称「第二世界」)

…etc


その結果、「どの並行世界にも存在する共通人物『救世主と導く者』」のどちらか片方が消滅してしまった。

─────────────────────────────────────────────────

現代日本のような世界では導く者が消滅(望月輝夜) 逆に鬼の世界では救世主が消滅した。(本編では登場しない)

その結果、残された救世主と導く者が強く魅かれあうことに。

(人間のヤマトと鬼のジャンヌが強く魅かれあった)


ヤマトとジャンヌと初めて邂逅したとき、お互いが懐かしさを感じたのはこのため。すでにこの世界に居ない運命の人の面影を感じて懐かしさを感じたのだ。

ヤマトが感じた鬼の世界の懐かしさは、鬼の世界にいた救世主の記憶を夢で見たことがあったから。

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18世紀後半のフランスのような世界では導く者が消滅、異能力者のいる世界では救世主が消滅したので、アルーンはロベスを溺愛している。(救世主のロベスと導く者のアルーンが強く魅かれあった)


第二世界編が最悪の結末で終わったのは、「星炎の息吹」の能力によって「導く者」アルーンが世界から消滅してしまったから。(なので、第三夜は因果律を捻じ曲げた奇跡の夜となる)

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ヤマトとジャンヌと「世界」は三位一体。


父なる神 世界(自然の法則 宇宙の法則 世界そのものが神 スピノザ 神即自然)

第一世界 ポストアポカリプス系の世界

第二世界 フランス革命あたりのような世界

第三世界 サイバーパンク系の世界


子なる神 救世主

第一世界 藤原ヤマト

第二世界 ロベス

第三世界 ヤマト


精霊 導く者

第一世界 ジャンヌ (鬼と人間の共生の道の提示)

第二世界 ディアナ (支配者になるべきではないという忠告)

第三世界 eve (AI)(法の支配)

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つまり、ヤマトとジャンヌは「世界の欠片」

ヤマトとジャンヌがたとえどんな世界でも、どんなに遠く離れていても互いに強く魅かれあうのは、欠片が一つになろうとしているから。

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ヤマトはアダムでありイエスキリスト

第三世界のヤマト(アダム)が犯した罪(原罪)を、ほかの世界線のヤマトが贖罪している。(キリスト)

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ジャンヌはイヴであり精霊

第三世界でジャンヌが実体を持たないのは、蛇(大人の悪意)に唆されて禁断の果実を食べ(手術を受け)エデンから追放されたから(精神だけの存在としてマザーコンピューターの母体にされたから)

善悪の知識を手に入れ(全人類監視システムにインプットされている司法のプログラムと融合して)世界の真実を知った(意識だけの存在として5次元空間から全ての並行世界を観測した)ジャンヌは、法の全てを司る人工知能eveとしてヤマトを導く。


そしてヤマトとジャンヌが再び邂逅したとき、世界が「交差」する。

(ジャンヌに誘われたヤマトもまた、エデンを追放される。ジャンヌに心中を迫られ、ヤマトもまた精神だけの存在としてeveに取り込まれてジャンヌと1つになる)


善悪の知識の実を食べたジャンヌとヤマトは無数にある並行世界を観測し、自分が裸であることを知る。

そしてあろうことか、ヤマトは宇宙の法則を破り、並行世界に干渉してしまう。

そして、神の逆鱗に触れた二人はエデンから追放され(消滅)、世界が複雑に絡み合ってしまう。その結果、人類に「罪」がもたらされる。(原罪)

─────────────────────────────────────────────────

アダムの不従順が世界に苦しみをもたらし(鬼や能力の出現etc…)キリストの従順(導きへの従順、言い換えれば、運命を受け入れること)が世界を救うが、この物語は「永遠の炎」、世界に抗い続ける不屈の闘志を宿した主人公の物語なので、主人公は運命に永遠に抗い続ける。

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ヤマトは時々、別の並行世界の明晰夢を見ることがある。(一話冒頭の回想シーンがまさにそれ)しかしそれは目が覚めるとすぐに忘れるため、ヤマト自身は並行世界の存在を知らないが、時々感じるデジャヴ(ジャンヌとの邂逅やクロムとの邂逅)は、明晰夢のかすかに残る記憶が原因

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この物語で扱う世界は3つ

1つは、突如地獄から現れた侵略者「鬼」によって壊滅的な被害をもたらされた日本で、主人公たちが鬼を全て殺してもう一度日常を手に入れようとするポストアポカリプス系の世界。(第一世界)

ヤマトはジャンヌの導きに従い、自分の願いを叶えるために守護警察を敵に回し、全てに抗うことを決意する。

一見すると残酷な運命が待ち受けているようにも思えたが、ジャンヌの導きがヤマトを救った、一番幸せだった世界線。

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2つ目は、絶対王政の国で革命に失敗した主人公が、混沌とした弱肉強食の刑務所から脱獄し、もう一度革命を起こそうとする世界。(第二世界)

ロベスはアルーンの導きを拒否し、ダイアの力によってアルーンは世界から消え去ってしまう。その結果、王となったロベスは道を誤り、最終的に暗殺されてしまう、後味最悪の章。

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3つ目は、ロボットやaiの台頭によって職に就くのが難しく、治安が悪化した近未来の街で、「全人類監システム」の破壊を目論む男が主人公のサイバーパンク系世界。(第三世界)

一見すると導く者がいないまま物語が進んでいるように感じられるが、「命の木」こそがジャンヌの「導き」であり、「愛情」だったのだ。「法の支配」という無条件の愛が、ヤマトを含め、全てのエデンの住人を護り、導いていたのだ。しかし、ジャンヌと邂逅したヤマトは世界の真実を知り、世界に抗い続ける道を選ぶ。

誰の意志でもない、「自分自身」の意志で道を選んだ、ETERNAL FLAME最初で最後の物語。

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世界の共通点

主人公が虐げられる側


世界の対比

第一世界 大きな政府 保守派視点→急進派視点


第二世界 不安定な政府 急進派視点→保守派視点


第三世界 小さな政府 急進派視点

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全体のあらすじ


第一世界編

第二世界編

第三世界編

第一世界編の冒頭のシーン 

ー完ー

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5次元空間とは

全ての並行世界を観測することのできる(4次元空間を俯瞰できる)空間


5次元空間にアクセスするには、肉体を捨て、精神だけの存在になる必要がある。

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メタ設定


読者に抱いて欲しい印象

第一世界編

・原点にして頂点

・純粋に漫画としての完成度が高い(boy meets girl 、青春?ドラマ、王道ストーリー、2部、3部との繋がりを無視しても十分に面白い)

・すべてを知った後で改めて読むと鳥肌立つ。

・この頃はまだ平和だった

・いろいろと懐かしくて泣きそう(そういやヤマトめっちゃ叩かれてたな……)


第二世界編

・一見するとド王道の能力バトルだけど、よくよく考えると一番バッドエンドで鬱展開多いんよな。

(ジャンヌ消滅した。最後暗殺された。相棒自分で殺した)

・今読み返しても2部の後半は異常

・第2部始まった時一瞬マジで読み飛ばしたかと思った。普通にストーリー意味わからなくて混乱した。

・ディアナが世界線越えて第一部のヤマトに忠告したときマジで鳥肌立った。ここらへんからエタフレに対するイメージ変わった


第三世界編

・世界観めっちゃ好き。普通に資料集欲しい。

・第三部始まった時、主人公の名前ヤマトって聞いて泣きそうになった。

・最終章って聞いてちゃんと終われるのかなって思ったけど、めっちゃきれいに終わってて純粋にすごいなって思った。

・めっちゃ近未来なのに、すべてはここから始まったって思うとなんかめっちゃエモい。





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