第十一夜「君だけがいない世界」
更新が遅れてしまい、大変申し訳ございません。
一応完結までの構想は完成しているのですが、それをうまく文章として形にするのに時間がかかってしまい、なかなか更新することができませんでした。私自身、小説を書いた経験がなく手探りで書いているため、わかりにくい描写や不足している箇所もあると思うのですが、完結後に全体的な修正を施す予定なので、それまで温かい目で見守っていてくれると幸いです。また、細かい設定や物語の構成なども完結次第修正する予定なので、そちらの方もご期待いただければ幸いです。最後になりますが、私の拙い妄想を読んでくださる読者の皆様に、心から感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
「よかった… お前、ずっと眠ってたんだぞ…!?」
ダイアに呼び出されて、急いで病室に戻ってきたバードが涙ぐみながらそう言った。
「ごめん、心配かけたな…」
「本当に、すごく心配しましたよ… 丸一日眠っていましたからね…」
ダイアの顔も、安堵でいっぱいだった。
「丸一日… そんなに眠ってたのか… 俺は… 」
「ああ、心配したんだぞ…?ちょっとまってろ… 俺、なんか食い物持ってくるよ…!」
そう言ってバードは勢いよく飛び出していった。
「はは、バード君は優しいですね… 私も何か持ってきましょうか…?」
「いえ、お気持ちだけで結構です… それより…」
ロベスの表情が一気に変わる。それを見たダイアもまた、表情が真剣になった。
「…あれ」
「どうしました…?」
「いや、さっき何かを言おうとしたんですけど、忘れてしまって…」
「ははは、たまにありますよね…」
ロベスの意外な一面を見たダイアはクスリと笑った。
張り詰めた病室の緊張が一気に解けた。
「あれ… なんで俺泣いてんだろ…」
ロベスの頬を涙が伝う。それを見たダイアは慌てふためく。
「えぇぇ… だ、大丈夫ですかロベスさん…!? やっぱり、どこかおかしいんじゃ…」
「そうかもしれないですね… 俺、本当におかしくなっちゃったのかも…」
「なんでかわからないけど ──凄く…!寂しいんです…!」
何か大切なものを忘れてしまったような気がしたロベスは、涙が止まらなかった。
咽び泣く声と、時計の針の音が沈黙に突き刺さる。
数時間後…
「短い間でしたけど、看病してくれてありがとうございました。明日からはガンディラの一員として役に立たせていただくのでどうぞよろしくお願いいたします。」
ロベスが丁寧に別れの挨拶をする。
「期待していますよ、2人とも!それじゃあまた明日!さようなら!」
病室から自分たちの寝床へ帰る2人を、ダイアが快く見送った。
「いやぁ 長い一日だったな… とりあえず飯にするか!」
「…ああ!」
体調が元に戻ったロベスは、バードとこれからのことについて話すため食堂へ向かった。




