現代人、学校に入学する。
前回のあらすじ
ある日、男として転生してしまったハンドルネーム「水素窒素」は父母に鍛えられ、魔法学院の受験に受かってしまった。
そんなアルト・カーディルハルトのその後のお話。
二週間後、とうとう入学式の日になってしまった。成績順にクラスが決まっており、隣に座った人はいかにも貴族って感じのオーラを纏っていた。しかし、後ろの人たちや他の貴族とオーラが違うのはなぜなのだろうか。
とうとう呼名される時が来た。1番最初に呼ばれるとわかっていたから、少し緊張した。恐怖極まりない。クラスはAからFまである。担任であろう先生が、Aクラスから呼び始めた。自分は、深呼吸してから返事をした。Fクラスまで呼ぶと、総勢90人が入学した。次は学長兼国王陛下の式辞らしい。名前は知らないので、しっかり聞いて覚えなければ。でも、日本で言うところの長い校長先生のお話でなければいいのだが。などと思っていると、国王は名前を仰った。
「ハイリア王国国王ヴァルトハルト・ハイリアである。このハイリア魔法学院に入学する生徒諸君には将来自分に何ができるか、を考えてもらいながら、生活してもらいたいと思っている。勉学に運動に、魔法も鍛え、民を守るための魔法を学んで欲しいと考えている。諸君らの今後に期待する。」
拍手喝采。しかし俺はそれよりも気になることを聞いたぞ。ハイリアってさっき聞いた名前だ。こっそり、右を見ると、満面の笑みを浮かべた少年が座っている。そう、隣に座っているのは、国王の息子であるカイト・ハイリアという少年であった。いやいや、そんな、皇子より成績良いのってどうなんだ?と思っていたら、自分の番になってしまった。自分の名前が呼ばれた時、ちょっと会場がざわついた。カーディルハルトの名は有名らしい。まぁ、父も母も高位の騎士と魔法使いであるからしょうがない部分ではあるか。
「本日はこのような素敵な場を設けていただき、国王陛下、保護者、来賓の皆様に見守られながらこの学院に入学できたことを大変嬉しく思います。幼い頃から父と母に叩き込まれてきた知識や技術を人のために使い、人々を守るために使えるようにする。父や母のようになれるかはわかりませんがその段階に至ることができるよう、この学院で精進していきたく思います。先生方、保護者にはご迷惑がかかるかもしれませんが、卒業するまでよろしくお願いします。新入生代表、アルト・カーディルハルト」
緊張の中、挨拶を終え、一礼をした私に、拍手が起こる。席に戻ると、隣の席のカイトが後でゆっくり話そうとこっそり言ってくれた。
入学式が終わり、教室に案内された。担任はアルリルト先生で元魔法師団所属らしい。父とも仲が良かったのだろうか。今日は明日の予定だけ伝えられて、終わった。終わった時、約束通り、カイトから話しかけられた。
「改めて、私はこの国の第一皇子、カイト・ハイリアという。よろしく頼む。」
「初めまして、私はアルト・カー…」
「アルト・カーディルハルトだろう?君の名は君の父君から聞いていたんだ。俺のことはカイトと呼んでくれ。それに敬語はよしてくれ。同じ学年である前に、ここは学校だ。学校でまで敬語は聞きたくないんだ。」
被せてくるように、名前を言ってきたカイトは護衛を連れていなかった。。護衛は学校の中にはいないそうだ。
「そう、なんだ…すみま…あっ、ごめん。じゃあ、カイト。僕のことはアルトでいいから」
「アルトは学校に通ったことがないと聞いている。勉強以外でわからないことがあったら気軽に聞いてくれ。勉強はまぁ、わかる範囲だったら。」
「ありがとう、カイト。ここのことあんまり知らないし、あんまり外に出なかったから何も知らないんだよね。」
さらっと言ってしまった。俺が何も知らないことを。これ言って大丈夫なやつだった...?
それより、カイトはとても頼れそうだ。何か困ったら聞くことにしよう。
「それでは、また明日学校で会おう。じゃあな。」
と言って帰っていった。俺は手を振って見送り、俺も家に帰った。
家に帰ると父と母は良かったわよとか、すごいじゃないかなんて言ってきて俺だけで主席をとれたわけではないから俺は
「これも母さんと父さんの教えの賜物です。ありがとうございます。」
すると母は、
「そんなことないわよ〜、ねぇ、あなた?」
と父に聞いた母。父はにこにこしながらとてもうなずいている。
そんなこんなで今日を過ごした。
お読みくださりありがとうございました。
次回は入学してからはじめての授業になります。
ご期待ください。