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Reality barrage Gamers〜超近未来な世界観とそんな世界のゲームから。少女は今日も革命を起こす〜  作者: diamond
第2章 闘技大会編

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T072  本選のプレッシャー

*>>ナユカ視点



 翌日、私は約束通りにゲームにログインしていた。


「おはよ〜、ナユカ」


「おはよう、ユキ!今日は本選頑張ってね!応援してるから」



「あぁ、私〜。ナユカに応援してもらったという事実だけでもう満足してしまった〜」


「いや、勝ってきてね?」



「は〜い」


 ユキはいつも通りだね?緊張してるかと思ったけど。3回連続優勝狙いだから、他のライバルの人たちからのプレッシャーも凄そうなのに。



 でユキと反対に、問題はこっちだね…


「おーい。聞いてるんですの?ハールートー!! 」


「ん?あ、ああ…。聞いてるよ」



「いつもの生意気な態度はどこに行ったのか…」


「…」


 アリアさんがハルトさんに遠回しな小言を言うが一向に反応がない。ただのしかばねのよう…って違う違う!


 ハルトさんは本選出場は初めてらしいからね。第1回と第2回は予選敗退だったらしい。その頃は、今みたいに〔気力〕のスキルを持ってなかったから、魔法が流行った時期、剣で魔弾を一刀両断!とはいかず、一方的に近距離はボコボコにされたんだと。


 今もその風潮が強いが、今回のハルトさんの試合を見ていた1部のプレイヤーは、近距離の新たな可能性と言って盛り上がっているらしい。

 さらにその人物が過去に革命を起こした張本人となれば、そんな近距離好きの人達からはいろんな視線で見られて当然だ。大半のプレイヤーは、期待。一部のプレイヤーは嫉妬の感情をハルトさんに向けている。その事がハルトさんのプレッシャーとなってのしかかっているのだ。


 そのことを知ったアリアさんは、普段はよく喧嘩腰でハルトさんと接しているが、今回はあまりにもハルトさんがいつもと違うため、困惑しながらも彼を支えてあげようとしている。


「あー!もう!らしくないわね!!いい?ハルト!あなたね、今回なんのためにここにいるのか忘れたの!?」


「は?」



「近距離武器の可能性をみんなに見せるとかそんなこと言ってましたわね!?ならやる前からグダグダやってないでシャキッとしなさいよ!その…私だって応援してるんだから…」


 おっと〜?


 アリアさんが照れてるね〜?これはあれですか!?恋とか言うやつですか〜!!?


「べっ、別にグダグダなんかしてねーよ!わかった…見せてやるよ…、近距離武器の戦い方を!!それでいい所まで上がってくればいいんだろう?余裕だね!遠距離バカは黙ってここで見てなw?」


 あ、戻った。


「バカね!優勝してくるって言いなさいよ?」


「ユキさんに勝てるとでも!?」



「無理ですわ…」


「てめぇ、応援してるのかバカにしてるのかどっちかにしてくんねーかな!?」


 まあ、ユキに勝たないと優勝は無理だからね。


「まあ、その…、なんだ。ありがとよ。気持ちだけ受け取っとく…」


「ふん!」


 私たちは一体何を見せられているのだろうね?ビュアさんとミカちゃんは、2人のことちょっと睨んでるよ?これはあれか?爆散!!って叫んだ方がいいのかな?


「まあ〜、私に勝てないまでも当たるまでは勝っておいでよ〜。ハルトの〔気力〕とそれらを使った技の使用を許可するよ〜」


「っ!いいのか?本選は予選と違ってそれぞれの試合に実況がつく。実況の奴らは特権でスキルの内容を知り、それを他の観戦プレイヤーに公開する権利があるぜ?つまり〔気力〕の存在がバレるんだぜ?みんな参加するパーティー部門でお披露目するのかと思っていたんだが?」


 え?待って初耳の情報がサラッと出てきたけど。これはどういうこと?


「心配しなくても大丈夫だよ〜。ハルトとナユカと私は、先んじてある程度ばらしといてもいいかな〜。って思ってるからね〜。じゃないと私もきついし〜」


「出来るだけばらさないようにすればいいんだな」



「そうそう〜、無理だなって思ったらもう遠慮なく使っていいよ〜」


「わかった。そうさせてもらうぜ」



「負けたら元も子もないからね〜」


「正確に言うと「技」としてスキルを使うと実況にバレるようですよ?」


 首をかしげていた私を見かねてか。ビュアさんが「実況」の役割について教えてくれた。実況の人達は「技」としてどのスキルが使われていたかを知ることができるんだって。それを観戦者に広める役目があるんだとか。

 逆に言えば技としてじゃなく。そのまま単体を組み合わせて作った即興の弾幕にスキルを使うと実況にバレないという裏技があるらしい。推測すいそくはされるらしいけどね?との事だ。

 だから技は使うなって言われてたのか!



「ナユカはできればバレて欲しくないんだけどね〜。まだ全然知られてないってのもあるんだけど…、内容が内容なだけに〜」


「じゃあ出来るだけ個別で〔魅力〕を使うね!」



「よろしく〜」


「ってわけですわ。思いっきりやってきなさいよハルト!」


「ああ、言われるまでもない!」



「そろそろ行こっか〜。ハルト〜」


「みんなも応援頼むぜ?」


「「行ってらっしゃい!」」


 そう言いながら2人は部屋を出ていった。ハルトさんの後ろ姿はさっきとは違いシャキッとしている。もう大丈夫そうだね。

 そんなハルトさんを見ながらアリアさんはこっそり小さく微笑んでいた。












爆散!!

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