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Reality barrage Gamers〜超近未来な世界観とそんな世界のゲームから。少女は今日も革命を起こす〜  作者: diamond
第2章 闘技大会編

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T064  那由花と守り人

守り人とは何ぞや?



 現実に帰ってきた私とゆきは、ナビィと一緒に家の廊下を歩いていた。というのも、夕方からの私の用事を済ませに行くのだ。ゆきは勝手についてきていた。別に私の部屋でゆっくりしててくれても良かったのに。

 その事に関してナビィが何も言わないのも少しびっくりしている。こういうのってナビィ厳しそうなのに。私は全然気にしないからいいんだけど。



 ちなみに今、私は着替えを済ませている。白くて清潔感のあるダボッとした服装だ。そう、昨日の健康診査の再診をするための服装である。さながら気分は病人なのだが体は至って健康体である。私!元気!


 それにしても、やっぱりゆきとナビィの様子が少しおかしい。2人にどうしたの?と聞いても、何もないよ?と返ってくるだけだが、明らかにこれから楽しいお泊まり〜。って雰囲気ではない。





 検査用の部屋に到着して、昨日のように椅子にすわりながらナビィの準備を待っている。ちなみにゆきは後ろの寝台の所に座っていた。


『姫、おまたせしました』


「うん。大丈夫だよ」



『今日は、昨日も言いましたが、検査に不具合があったのでもう一度検査を受けてもらいます。ですがそのまま同じく簡単な検査では信憑性しんひょうせいにかけるため、今日はそれにプラスして詳しく調べていきます』


「なんか…、そんなに厳しくしなくても良くない?」



『いいえ、ダメです』


 なんかやけに厳しいね?もしかして私の体になにか悪いことでもあった!?それともただ単に太ったとか?咄嗟とっさにお腹のお肉を摘んでみたが…。うん、ぷにぷに。いつも通りだね。


『ちなみに、今回の再検査は勇人様の意向いこうでもあります。最近真面目に検査してなかったからしっかりとしたデータをくれ。だそうです』


「パパが?心配性だなぁー」


 パパはそういう心配性な所があるからね。普段こっちにいないくせに。たまには戻ってきたらいいのに。



『ゆき様を待たせる訳にはいきませんから、はやく済ませましょう』


「はーい」


 確かに、私が検診受けているあいだゆきは暇以外の何でもない。さっさと済ませてしまおう。



『それではそちらのカプセルにお入りください。今回は精密検査になりますので、少しのあいだですが眠って頂きます』


 ナビィがそういうと部屋の奥の扉から大きなカプセル型の機械が運ばれてきた。そういえばこんなのあったね。前にも入ったことあるやつ。何年前かは忘れたけど。


「よっこらせ」


『それではカプセルを閉じます』


 そのカプセルに私が寝っ転がったのを確認したナビィはカプセルのふたを閉じる。中は意外と暖かい。別にゴツゴツもしてないし、しいて言うなら少し薬の匂いがする。病院ってこんな匂いがするらしいね。私は病院行ったことないんだけど…






*>>三人称視点



『意識レベルの低下を確認。…睡眠状態に入りました。これより検査を開始致します』


 那由花がカプセルの中で眠りにつき彼女には一切の音は聞こえない。カプセルが精密検査を終わらせるまでにゆきとナビィは至急お互いで確認しておかなければならないことがあった。



「さて、何から話したらい〜い?」


『逆に聞きますがどこまでご存知ですか?』



「そうだね〜…。那由花が昨日。覚醒…。しかけた可能性があることぐらいまで」


『ほぼ全部ですね…』



「まあ〜、朝霧あさぎりの守り人だからね〜。仕事としてもそうだけど、友達としてもそのくらいは、昨日の映像見てたらわかるよ」


 2人はお互い那由花本人が知らない那由花の秘密を知っている。それがどれほどやばいのか。彼女がどれだけ守らねばならない唯一無二の存在なのか…



『どうか姫のそばに、これからも友達として近くにいてあげてください』


「頼まれなくてもそうするよ〜」


 2人はお互いを信じて那由花を託す。友達として、護衛機として。


『…今回の結果によっては、RBGを続けることができないかもしれませんよ?』


「…そうなったら悲しいね〜。色々やりたいことがあるから。それに那由花になんて説明するのさ?」



『…協力を頼みます』


「まあ、それが那由花のためなら協力するよ〜…」


 2人は今日も那由花のそばにいる。



『ありがとうございます』


「ちなみにこのことは勇人さんは知ってるの?」



『いえ、昨日の黒龍との戦闘中の出来事ですので伝えておりません。その少し前に通話したばかりでしたし』


「なら勇人さん次第か〜」



『おそらく』


 今はここにいないみんなで。



「ん?というかなんで黒龍戦の時だって知ってたの?PVには問題のシーンは写ってなかったよね〜?」


『RBG統括AI「マザー」から姫様のゲームデータを取得する許可を得ました。これでもここの統括AIですから、家事をこなしながら姫のゲームプレイを観察するくらいはできます』



「ナビィ、観察どころか干渉もできるでしょ?やる気になれば…」


『しません』


 たとえ那由花が悲しもうとも。自身の命朽ち果てようとも。



「できません。じゃあないんだね〜…」


『…』



「それにしても勇人さんは凄い…。というか過保護だよね〜。このカプセルだってナユカ専用でしょ〜?一般的な医療カプセルとちょっと違うし」


『否定はしません』



「私もなかなか良いとこの出なのに、ナユカとは天と地の差だよ〜」


『そろそろ、一部結果が表示されます』



 那由花は知らない。自身が何者なのか。それを知るのはもう少しだけ、後になるのだから。





ピピー!


結果:適正有り:半覚醒

深度:50%

花恋様との差異:12%

出現部位:瞳

比較データリスト平均:86

比較データリスト最高:120

平均波長:200

種:不明



「これは…」


『即座に勇人様にコンタクトを開始します』



「本当はいいことなんでしょう?しっかり受け継いでるんだから」


『ですが…。最悪の可能性が高まりました』



「…那由花」


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