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Reality barrage Gamers〜超近未来な世界観とそんな世界のゲームから。少女は今日も革命を起こす〜  作者: diamond
第2章 闘技大会編

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T054  生配信のコメントと2人



『3…2…1…スタート!!』



*>>ユキ視点




「あの…、ユキさん。ナユカさんっていったい何者ですか?」


「ん〜?」


 私に話しかけてくるビュア。


「初心者とは思えないんです。見てください、あの回避能力と弾幕の張り方。あれはまごうことなき上級者、しかもかなりの経験を積んで考えつくことをいとも簡単にやってのける」


「あの子はね〜。私よりもリアルスペックが高いんだよ〜。詳しいことは言えないけどね〜」


 実際あの子は少し他の人とは違うからね…


「リアルのご友人なのですか?」


「そうそう、ナユカが4歳の時に初めてあったんだよ〜。と言っても一方的に知ってただけで、ナユカと初めて会話したのは8歳になってからだけど。でも彼女はあまり外に出ちゃいけなかったから…。いや…。出れなかったから…」


 それもそうだよ、あの子はそりゃ~見た目可愛いし、よく狙われてたから。


「?…厳しい家庭だったんですか?それともかなり階級が…」


「詮索はしないでね〜」


 ナユカのことは私の口からは言えない。そもそもナユカ本人がそれを知らないこともある。


「すいません…」


「いいよ〜。てッ…!技出すなって言っといたのに〜!思いっきり使ってるじゃ〜ん!」


 闘技大会用の技を早速使ってる~!


「え、えぇ。あれはまた…」


『え?めっちゃ綺麗!!』

『【煌星流姫こうせいりゅうき「ペンタゴンスター」】…。きらめく星が流れる姫?』

煌星こうせいは天の川。流姫りゅうき織姫おりひめでは?』

七夕たなばた?』

『ハルトが彦星ひこぼし…。おいそこ変われ!!』


「うんうん〜、なかなか小洒落こじゃれた名前でしょ〜?」


 あの発想は元々のセンスだけど。少しロマンチスト。悪くいうと厨二びょ…


「確かに、無数の星の天の川。渡れるものなら渡ってみろっていう、織姫からの挑戦状ですね。綺麗です」


「あの子意外とロマンチックなの好きだから〜」


『何それ可愛い』

『お嫁にください!!』


 はい?


「死刑〜?」


『…』

『…』

『達者でなw』

『見捨てないでッ!!』


「お〜、あの子突破するか〜」


「ハルトも結構上位の人間ですからね。ほとんどのプレイヤーには負けないかと、【辻剣ノ空断(ジンケンノクウダン)】ですか…」


『わっハルトが一瞬で!!』

『〔瞬間移動〕?』

『〔超加速〕じゃね?』


 おっ!ちゃんとあの天の川の中を突っ切っていったね~。なかなかハルトも強い。でも…


「なかなかいい選択だね〜。でもナユカ相手に突っ込むと痛い目あうよ〜…」


「それはどういう…」


『なっ!?』

『なにッ!!!?』

『ヘア!?』


「なっ!?なんですか今の動き?」


 ナユカは回避不可と思われたハルトの攻撃を蹴りあげる。


「〔ジャンプ〕だね〜」


『は?〔ジャンプ〕?』

『跳んでなくない?』

『え?まさかそんな…』


 何人かは気づいたかな?これはたぶん応用技なんだけどね~。


「〔ジャンプ〕ですか?」


「そうそう〜、〔ジャンプ〕だよ〜。〔ジャンプ〕は足の裏を起点に作動するのはわかるよね〜?」



「はい」


『え?』

『お前は最初から見てこい』


「その足の裏の角度を調節して後ろに向けた状態で使うとどうなると思う〜?」


「えー…と、はっ!?まさか体の重心を大きくずらせば!」



「そうそう〜、今回は後ろに向けた状態で〔ジャンプ〕を使い〜、その時に自分のからだ自体を後ろに重心を大きくずらしておくと〜、足だけが真上…。つまり前に飛ばされて〜、体は置いていかれる状態になるよね〜。そして足は勢いあるのに体は動かないからそのまま足は勢いのまま上に行くよ〜、それを使ってハルトの腕ごと〔蹴り〕あげる〜。ってとこかな〜」


「はあ…?」


『ポカーン』

『んあ?』

『え?なんて?』

『皆理解できていない模様』


 似たようなスキル持ってて、なおかつそんな変な試みをしたことのある人間しか知らないだろうね~


「つまり、似たような状況をあげるなら〜…、その場で盛大にぶっコケたように足だけ動いた〜、かな?」


『ツルッと』

『足だけ』


「なるほど…」


「わかった 〜?」



「たぶんです」


『せんせー!分かりませーん!!』

『大丈夫!わからん!』

『その場高速後転で覚えとけ』

『なるほど!』


「うんうん〜、で今はハルトはなんとかナユカにバレないように魔弾を上手いこと当てたね〜」


 反射神経は化け物。


「〔爆発〕の影響で見えてなかったんでしょう」


「それにしてもハルトは硬いね〜」



「たぶん〔体力強化〕とかではないですね。硬すぎます」


 うーん…。いいこと思いついた~!!


「【気力纏い】か〜…。フフッ。私たちと同じジャンルの力だと思うよ〜」


「ッ!?何故それを!」



「昨日使ったでしょ〜?」


「ひ、秘密です」

 

 それあるって言ってるようなものだよ?


「大丈夫、今は詮索しないから〜、私も持ってるんだよ〜…。あなたとは違うけどね〜」


「ッ!?」



「後で4人で話そうか〜」


「はい、そうですね。気になります」


 ひとまず、話は聞いてくれそうかな~?


『なになに?』

『それも生配信?』


「あ、それはダメ〜」


「ですね…」


『えーー』

『残念』

『じゃあまた今度』


 まだ決定事項でもないし…


「今度ね〜。きっとそう遠くないよ〜」


「ナユカさん、動き出しましたね」



「ハルトも迎撃の構えだね〜」


「あ!ハルトさん直撃です!」



「ナユカやるぅ〜!あれ剣の間合いに入る前に、〔躱す〕で剣に切られないように回避させたね〜。いいよ〜ナユカ〜!」


「やっぱり初心者ではないですね…」



「あ、ハルトもナユカの足裏〔ジャンプ〕パクった〜むぅ〜…」


 あれを見ただけで自分のものにするのは素直にすごい…。でもナユカに攻撃をバシバシ当てちゃって…。また今度仕返ししないとね~!


「あれは…。〔瞬歩しゅんぽ〕ですか?」


「たぶんね〜。足裏起点の〔瞬歩〕で自身を無理やり飛ばして逃げた〜、ってとこだと思うよ〜」



「なるほど…」


『2人とも化け物?』

『やば?』

『多分な…』


 否定はしないよ~。


『あれが闘技大会出るのか〜…』

『…』

『oh......』

『orz』


 うぉッ!?


「あれ?」


「ん!?」


『?』


「なんです…。今の?」


「さ、さ〜?【剣ノ名ヲ持チ表ス】って言ってたよ〜」



 ハルトも隠し球出したっぽい?


「剣鬼「一」の名の意味ですか?」


「世界を一直線に…。それこそ「一」の形のように斬る剣…。てとこかな〜」



「あれ、躱せます?」


「初見だと無理かも〜」



「かも…。なんですね」


『ここにも化け物が1人?』

『馬鹿言え、ここにいるやつ全員だ』

『なーる』

『あ!ナユカちゃんが…』

『なにッ!?』

『なんだと!?』

『ハルトてめぇー!!』


 ハルトてめぇ~!!


『夜道に気をつけろよ…』

『リスナーの心が一致団結した瞬間である』

『これですわね。話題の動画』

『いらっしゃーい』

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