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Reality barrage Gamers〜超近未来な世界観とそんな世界のゲームから。少女は今日も革命を起こす〜  作者: diamond
第1章 魅力編

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015  はるかな高み

 時は少し遡り


  あたりの弾幕は火炎弾にり変わっていく…



 私はそれを追加の無属性の弾幕を放ちながら見ていた。



 そろそろほとんどの魔弾が火炎弾に切り替わったのではないだろうか?


 ユキの方はもう周りが見えないくらいには燃えているはずである。水属性の弾幕を放ち始めた時は焦ったけど、こっちの物量が勝ったみたい。ついでにユキの位置は時々水弾が飛んでいる周辺とおおよその位置はわかっている。



 私は目の前に〔火炎〕を付与した魔弾を大きめでひとつ作り出した。魔弾は他属性の魔弾とぶつかる時に軌道きどうを変える。では逆に同一属性の魔弾はそのまますり抜けるのだ。ならほとんどの弾幕が火炎弾に変わっている今、火炎弾を放つと?


 答えはそのまま直進する、だ。ついでにすり抜けるまでは、ユキから見て手前の火炎弾が邪魔で本命の火炎弾が見えないおまけ付き。これならユキに大ダメージを与えられる。まぁ、こっちからも大体の位置しか分からないから火炎弾を外しちゃうかもしれないんだけどね?その時は2発目撃つよ。



「よし!いっけー〔叩く〕!!」




パーーーーーーン!!!!




 狙い通り火炎弾は弾幕の中を突き進んでいく!



「きゃっ!??」



 お!当たった!!



 初めてまともなダメージを与えることに成功した。すかさず追撃で複数の火炎弾をユキ目掛けて吹き飛ばす。あたりは未だに私の火炎弾だらけでよくユキが見えないが、何となく方角はわかる。




 ただ…、火炎弾はユキが見えない以外にも視界の大半をおおい隠し私はそれの存在に気づかなかった。




「グェッ!!」



 唐突に後ろからの衝撃により前に転倒。顔面を強打する。痛くはないんだけど。


 そうして気づいた。自分の視界が悪いことを予測してユキは反撃としてとても空高くに打ち上げ私の後ろに回り込むように魔弾を仕込んでいたことに。



 更にと言うべきか…、容赦ようしゃないと言うべきか…。ムクリと起き上がった時にはもう遅かった。



「んがッ!!!!なんかッんぎゃ!!!!すごいッグェッ!!…跳ねきゃっ!??」



 更に上から雨のように降り注ぐ弾幕。


 その弾一つ一つに当たるとものすごい吹き飛ばされる。



 さっきユキにビリヤードみたいな弾幕送ったからきっとその仕返しだね!ボールはお前な!!って聞こえてくるのは気のせいかな?



 大丈夫…。ビリヤード超えてピンボールの弾になった気分だよ!!ウギャッン!!






 こうして、私のHPは全損したのだった。






*







「ぐぅ…。なんか悔しい…」



「まあまあ、HP全開の私を倒すには足りなかったね〜。でも私も油断していたとはいえ、半分くらいダメージ食らったんだよ〜?初心者にしては上出来よ〜」



(それにセット系のスキルを使わずにここまでのことを考えたナユカがすごいんだけどね〜)



 通常、弾幕を構成こうせいする際はシステム上の補助を必要とする。そのためどの魔弾をどのタイミングで、どのスキルを発動するかなどをあらかじめ決め、技名を発言するのがセオリーなのだ。



 ユキが先程の試合で見せた【凍える世界(こごえるココロ)】や、【氷の心(ガラスのハート)】などはそれにあたる。しかしナユカはそれらを使わずシステムの補助なしで作り上げてしまった。



(確かに、出来なくはない…。私でもやろうと思えば出来ると思う…。でも…、ちょっと試してみただけでそんなの思いつくかね?)



 そんなユキの思考をナユカは考えることも無く次はどんな弾幕を放とうかとか言っている。



(まぁ、ナユカだものね。気にするだけ無駄よ…。昔からあんな感じだったわ〜)




 ユキは思考を放置した。

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