第三章 国際博覧会と恋の行方~綺麗な花火のその裏で~
その時、フェアリーライトパレスを囲む芝生の一角ではエヴァンが次々と火薬に点火していった。エヴァンはぽつりと呟いた。
「不毛な作業だな……」
「言わないでくださいよ。僕だって王都の花火屋周って買い付けた時にはそう思ったんですから」
「その通りだね。私もこの企画を三日で通すのに各部署に頭を下げて回った時、自分は何をしているんだろうかと思ったものだ」
デヴィンとリアンが花火を次々とセッティングしていく。突然の花火に、観光客たちも集まり出した。エヴァンの部下たちが縄を引いて、近づけないように警備をしている。
「何というか、公私混同、職権乱用と言ったところだな」
「一応、サプライズイベントとして通ったんだから、公務として考えよう。精神衛生上のために」
「そうですね……後援ハートウィック家って看板も立てておいていいですか?」
「そうしたまえ。ここまでしたんだから、報われてほしいものだな……」
誰がどんな風にとはリアンは言わなかった。三人は無言で巨大な建築物がゆっくり回転するのを見ていた。
お読みいただきありがとうございます。
ライアン編どのような展開を見せるのでしょうか?
引き続きよろしくお願いいたします。




