幕間 魔女の謀り事
王宮の一室にふわりと紫色の蝶がレイラの肩に降り立つ。それに指を差し出し、レイラは金細工の虫籠に蝶をそっと封印した。
「三匹目ね。流石腐っても『聖女様』だわ。
初心な顔をしていても、女は女ね」
「あんな芋っぽい娘の何が良いのか、僕にはわからないな……僕には、レイラ、君だけだよ」
レイラの白桃のような頬を男が美術品に触れるようにそっと撫ぜる。すると、長い金髪がさらりと零れた。
「安心して、アッシャー。貴方のためにも、わたくしが必ず満願成就してみせましょう」
「ありがとう、レイラ。でも、僕にとって本当に欲しいものは君だけだ……君とライアンが一緒に居るところを見るだけで、嫉妬で狂ってしまいそうだ」
「仕方ないわ、アッシャー。ライアンは最後の鍵だもの。手放すわけにはいかないわ。分かって頂戴……でも、貴方に言われて見に行った模範演技。あの娘の魔力は甚大だわ。何か手を打たなくては行けなくなるかも」
レイラは三匹の蝶が羽を休める金細工の虫籠を眺める。
「手は必要かい?」
「ええ、その時が来たら……残りは三か月ね」
レイラは窓からそっと空を見上げた。空はすっかり秋色に変わっていた。
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レイラとアッシャーの目的とは?
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