第二章 魔法をかけられて~親友の助言~
呪いの問題は解決しない一方で、国際博覧会の準備は順調だった。
日々は多忙を極めたが、そんな私に一通の夜会の招待状が飛び込んできた。
業務を理由に断ることもできたが、招待状の主の名前を見て参加を決めた。
夜会当日、エミリーに身支度をしてもらった私はグリーン伯爵邸へとやってきた。
「マヤ、よく来てくれたわね!」
「シャーロット!貴方に会えて嬉しいわ」
私たちは淑女のマナーも忘れて肩を抱き合った。
シャーロットは昨年、グリーン伯爵のもとへ嫁いだのであった。
「結婚生活はどう?シャーロット伯爵夫人」
「まぁまぁってところね。実家に仕送りしてあげられるから、妹の持参金も用意できそうよ」
「それにしても、また立派なお家の方と結婚したのね」
「玉の輿に乗れてラッキーだったわ。マヤと同室になった時からアタシにも運が回って来たみたい。マヤはアタシの幸運の天使ね」
「そんな。私の方がシャーロットに助けてもらってばかりだったもの」
「そんなことないわ。マヤはアタシの自慢の親友よ。今日は学園の同期生たちを集めたの。今夜は仕事を忘れて楽しみましょう」
用意された部屋に入ると懐かしい顔ぶれが揃っていた。
私たちは紅茶と軽食をつまみながら談笑をした。
まるで学生時代に戻ったようで、私はつい気が緩んだ。
私の眼から突然涙が零れてきた。急いでハンカチで目元を押さえた。
「どうしたの、マヤ……何かあったの?」
「ごめんね、何でもないの。あまりにみんなが以前のままで、懐かしかったからつい……」
「大丈夫ですか、マヤ様?」
「顧問魔術師として激務が続いていると聞きます。無理なさらないで」
「いいえ、違うの……実は親しくしていた方が急に離れていってしまって。離れて初めて、私にとってとても大切な存在だったって気づいたの」
「マヤ、それは当然よ。愛はね、受け取るだけではダメなの。自らも与えなければ」
シャーロットが穏やかに私に語りかけた。
「マヤ、貴方が今相手にしてあげられることを精一杯してあげなさいな。貴方ならできるはずよ」
「ありがとう、シャーロット。私、やってみるわ」
和やかな夜はこうして更けていった。私は温かい気持ちで屋敷を後にした。
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本日はここまでの予定でしたが、
続きをまた後程アップします。
果たしてマヤは愛を取り戻せるのか?
また後程お会いしましょう。




