表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強の聖女は恋を知らない  作者: 三ツ矢
第二部 エンディングまであと一年~再来~
64/201

第二章 魔法をかけられて〜偽りの笑顔〜

「昨夜は徹夜なさったようですね。顔色が悪いですよ、マヤ様」


秘書のエリオットが部屋中に散乱した書類を見てそう言った。そして私を応接用のソファーに横たわらせた。

倒れこんだ私は自分のステータスの確認を行った。

HPがもうほとんど残っていなかった。

私は自身に治癒魔法をかけ、体力を回復させた。

自己管理が出来ていなかったなんて、よっぽど今回の件によるダメージは大きいようだ。

しんどい状況だが、雑務は山ほど残っている。

私は重い身体にむち打ちながら、山積された書類を片付けていくのだった。

すると、一枚の書類に目を留めた。


「これは展示品に関するものね」


各国の美術品や工業品の輸入はデヴィンの生家であるハートウィック商会が請け負ってくれている。


「よし、デヴィンに会いに行こう」


私は猛スピードで書類を片付けると、秘書に出かける旨を告げて街へ出かけていった。


ハートウィック家に向かうとデヴィンは港にいるらしい。内陸である都にはいくつもの運河が通っている。

どうやら、国際博覧会の展示品が届いたようだった。

私は馬車を走らせ、そちらに向かうよう伝えた。

港には何隻もの船が停留し、皆忙しそうに働いている。港は混雑していたが、私にはキラキラオーラの気配を感知することができた。


「デヴィン!」


デヴィンはリストと荷物の検品をしていた。

私の声でふと顔を上げる。


「おや、クラキ先輩。一体何の用事ですか?」


真剣な表情だったデヴィンは慌ててにっこりと表情を作った。その表情は学生時代、周囲に取り巻きを侍らしていた時と同じ笑顔だった。

その笑顔が胸をチクリと刺す。


「この展示品の納品の件なんだけれど、いつ頃になりそうかな?」

「ああ。これでしたら一週間以内にお届けすることができると思いますよ・・・・・・用件は以上ですか?」

「……ええ、それだけよ」


デヴィンに会いたかったからとは言えなかった。

私は無言で好感度を確認した。

小さな黒いハートがデヴィンの前に見えた。

私は踵を返してごった返した港を後にした。


デヴィンはその後ろ姿をちらりと見たとき、何かが心に引っ掛かった。

しかし、それは形になる前に次の荷物がデヴィンの元に運ばれてきた。


馬車に乗りながら私は傍らの妖精に話しかける。


「一体どうやって私たちに呪いや魔法をかけたのかな?」

「おそらく舞踏会の夜にそれぞれが接触しているはずだよ」

「誰と接触したか……駄目だわ、舞踏会だもの。

 不特定多数と接触しているはず。

 私もいろんな人とダンスをしたし、

 四人が誰とダンスをしたかなんてわからないわ」

「呪いをかけた人物の特定はそこからは難しいね」


窓を流れる街並みを見ながら私は考える。

四人が私にとっていかに大きな存在だったかを痛感する。私は静かに目を伏せた。

堪えなければこの気持ちが込み上げて、決壊してしまいそうだった。


お読みいただきありがとうございます。

ブックマーク感謝です!

画面の向こうで感激してます…

本日も定期的に更新しますので、

よろしくお願いします。

作者名変更しました。活動報告に行きやすくなるかと思います。第二部あらすじ載せてますので、

お時間ありましたら一読下さい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ