第二章 魔法をかけられて~異変~
十二時が迫る頃、城の大時計の前にシャンパンを持った多くの人々が集まる。
そして各所でカウントダウンが始まる。
「3、2、1……ハッピーニューイヤー!」
華やかな夜も更け、新しい年を迎えたのを見届けて私は城を後にした。
この夜を境にすべてが一変して大変な事態になることに私はまだ気づいていなかった。
翌朝、目が覚めると目の前に金色の光が飛んでいた。
「あれ、パック? じゃなくてオーベロン?」
「ねぇ、マヤ。君、大変だよ。このままじゃ元の世界に戻されちゃうよ!」
「嘘でしょ!?」
「昨夜、君に呪いがかけられたのを感じて様子を見に来たんだ」
「呪いってどんな内容なの?」
私はベッドに座り込み、恐る恐る尋ねた。
「さっきも言ったけど君を元の世界に戻す呪い。
解除条件は運命の相手である四人の愛を手に入れること」
「え、運命の相手ってライアン様とエヴァンとデヴィンとリアン先輩だよね?
昨日まではいつも通りだったけど」
脳内で昨夜の彼らの行動を思い起こす。
とても平穏で和やかな一夜だった。
「それが……言いにくいんだけど、彼らにも魔法がかけられたみたいなんだ。どういうことかは会ってみればわかるよ」
「わかった。一番会いやすいのはリアン先輩ね。急いでお城に行かなきゃ!」
その時、部屋をノックされた。
「おはよう、エミリー。入ってきていいですよ」
「おはようございます、マヤ様。あけましておめでとうございます。
あの今どなたかと話していらっしゃいましたか?」
「ええ、私を加護してくれている妖精と。エミリーには見えない?」
「あたくしには魔法の才能がありませんから……と、それどころじゃない。マヤ様、変なんです」
「変って?」
「今日に限って誰からも何の贈り物届かないんです」
「そう、わかったわ。城に向かうから着替えを手伝ってちょうだい」
私は速攻で用意を済ませると、馬車に飛び乗り城に向かった。
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