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最強の聖女は恋を知らない  作者: 三ツ矢
第一部 エンディングまであと一年
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第十章 国の危機~召喚~

その声を聞いて、四人は召喚の間に入ろうとするが召喚の間には鍵がかかっていた。

それをエヴァンとライアンが蹴り破る。中には大量の魔物と満身創痍の私がいた。


「これは一体?」

「イーサン先生が……私を生贄に強力な魔物を呼び出そうと。そして王国を支配しようとしているの」


四人はそれを聞くとそれぞれの得物を構えた。


「いいだろう、四人ともまとめてかかってきなさい。お前たち相手をしておやり」


魔物たちが四人に襲い掛かった。

四人が戦っている時私は膝から崩れ落ちそうになった。

その私を抱き留めたのはイーサン先生だった。


「流石のあの四人でもあの数の魔物と戦うには骨が折れるだろう。 その前に君の血を分けてもらうよ」


そういうと私の腹にナイフを突き立てた。

ぼたぼたと音を立て、真っ赤な血が魔法陣に広がる。


「うぐっ!」

「マヤ殿!?」

「おっと、よそ見をしているとやられてしまうよ」


駆け寄ろうとしたライアンの前に魔物が立ちはだかる。

他の三人も動きが取れない。


「それでは召喚の儀に入ろう……遠き世界を制する魔物の王よ。

 この少女を贄として我が呼び声に応えよ。我が名はイーサン・テイラー。ここに参じよ!」


(ああ、とうとう、召喚されてしまった……)


魔法陣が禍々しく黒く染まる。

私は身動きも取れずそれを眺めていた。


お読みいただきありがとうございます。

ラストまで頑張りますので、どうぞお付き合いくださいませ。

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