第十章 国の危機~リアン視点~
リアンは廊下を疾走しながら思案した。
多くの政治家たちを輩出してきた伝統ある貴族の家に生を受けた。
自らも政に携わることを暗黙の了解で理解していた。
しかし、魔法学園に入学し魔法の神秘、占星術の謎など学びたいことは山ほどあった。
なんとか親を説得し、院生に留まることができたが、残された時間は少なかった。
そんなある日、異邦人のマヤが私の前に現れた。異世界への興味はずっとあった。
夏の日に家で様々なことをマヤから教わり、まだ見ぬ異世界への憧れが募った。
毎日がもどかしかった。
知りたいこと、やりたいことは山ほどあるのに私の未来は生まれた時から決まっているなんて。
しかし、マヤは言ってくれた。真実を探求するのに必要なものは何もない。
どれだけ時間がかかっても、いつか私が歩みを止めなければいずれ真実に到達すると。
夢を捨ててはいけないと言ったあの言葉にどれだけ励まされたか。
私の探求へのただ一人の理解者だった。
(どうか無事で!)
私は校内を駆け出した。
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ライアン編は後程アップします。
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