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幕間 腹黒王子は辛辣な言葉を吐く
「ライアン様、この頃よく会いますね、あの異邦人」
生徒会室で従僕が俺に紅茶を淹れた。
この学園で唯一俺だけが従僕を使うことを許されている。
「ああ、クラキ殿か。正直、鬱陶しいね」
「おや、珍しいですね。ライアン様がそんなことを仰るのは」
「だって、異世界から召喚されただけのただの人間だ。あちらでは身なりに構ったりしないのかな。勉学と武術だけ成績が良くてもあれじゃあ女性としてどうかな?」
「ダイアモンドの原石かもしれませんよ。そういえば女子生徒から贈り物とお手紙が届いています」
「適当に処分しておいてくれ」
「かしこまりました」




