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持つもの持たざる者  作者: モノクロ
全てのはじまり
4/6

想い

今日は3ヶ月に一度の王都からの食料支給だ。

食料と鉱山の魔石の交換で、この村は成り立っている。

一応この村は王国と帝国の狭間にあるらしいが、王国側の領土という扱いになっているらしい。


「アルフ!今日は美味しいものたくさん食べれるね!」


食料は肉類や魚類から先に食べ、保存がきく穀物などはあとに食べる。

約3ヶ月ぶりの贅沢だ、彼女がはしゃぐのも無理もないだろう。


「そうだな、今日の晩ご飯は楽しみだ。」

「ねぇ…アルフ。結構時間もあるし、あの場所に行かない?」






「やっぱりここは気持ちいいねー!」


アルーナの綺麗な金髪が風にゆられる。

ここは村から少し離れた崖だ。ここからの景色は圧巻で、これを知らないものは損をしていると確信させるほどだ。

そんな景色は彼女によく似合っている。その姿はさながら絵画のようだ。


「ねぇ…アルフ…ここで助けてくれたこと覚えてる?」


随分昔のことだ。そんな昔の自分を思い出して情けなくなる。


「あぁ、あの時は無我夢中だったな。君を助けなきゃって。ゴブリン一体に焦ってさ。ちょっと情けないよね。」


彼女は首を振る。


「ううん、アルフは弱くても必死に私の事守ろうとしてくれた。そんなアルフはすっごく…」



彼女は一生懸命に、真っ直ぐ伝える。



「かっこよかった」



そんな一言は、そんなありふれた一言は。



彼女を1人の女性として認識させるには十分すぎた。



「あの時から私…あなたの事が…」



鼓動が早くなるのを感じる。


体があつい。


頭に振動が鳴り響く。





「好きでした。」



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