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第9話 香さん戦闘開始!

「うっ、頭が痛い」


元気もりもりドリンクを飲んだ瞬間、僕は意識を失っていたようだった。


「あれ?」


いつもは素早く窓を割って現れる猫が今回は中々出てこない。

しかも所々殴った跡や割れた何かの破片が散らばっている。


「ヒッ....」


血が垂れてどこかへと続いていた。

びくびくしながら血の跡を辿る僕。

やがてキッチンに辿り着いた。

そこにあったのは....


「ね、猫の死体だァァぎゃあぁ!!」


そこには白猫が血に塗れて倒れていた。

すると猫の死体がむくりと起きて、こっちをにらんだ。


「猫の死体とは心外だなぁ、姫さん」


「鼻血で真っ赤になってたのか」


猫の鼻からダバダバと血がでてくる。

猫の体が真っ赤に染まってまさに赤猫だ。

あの小さな猫の体からこんなに血が出るのが不思議でたまらない。


「姫さんがドリンク飲んだ所まではわかる?」


「うん。ドリンク飲んでから記憶が無いんだけど僕、何かしてた?」


猫の説明によると、僕はドリンクを飲んだ途端猫をぶっ飛ばしたり家具を破壊したりして暴れだしたそうだ。

で、暴れ回った後ベットに倒れたらしい。

なにそれ怖い。


「あれ?でもなんで鼻血出してるの?」


「いや、それがね」


少し躊躇うような素振りを見せてから猫は思い切ったようにこちらを向く。


「いや、ベットに倒れた後に姫さんが脱ぎ始めて....」


「で?」


若干笑っている猫の顔を覗き見る。


「みてしまいました....」


ぷるぷる震えながら猫がそう言い切る。


(まあ、元男だから裸見られてもそんなに...)

しかし、その光景を思い出したのか鼻血の出す量を増やして血溜まりを作っている猫。

その様子にイラッときた。


「野郎ぶっ○ろしてやらぁぁ!!」


「ひぃぃぃーー!!」


猫と少女の追いかけっこが幕を開けた....




ズシン....ズシン....

そこは人気のない田舎。

聞こえてくるのは連続した足音。

その場に居たのは1匹の化け物。

4足歩行でその前足は黒く禍々しい。

その化け物は自身がこの場に来た事を歓喜し滝のように涎を垂らす。


「う、うわぁぁ!!」


そこに1人のサラリーマンが居た。


(いつも通り帰ろうとしてたらこんな化け物に出くわすなんて!)


化け物と面と面向かい合うサラリーマン。

自分はもう助からない。

そう思って膝を地面に落とした。

サラリーマンは溢れ出す涙が止まらなかった。

ふと涙の隙間から見た化け物は自分を嘲笑うかのようにケタケタと顎を動かし、腕を振り上げた。


(うわぁぁぁぁもうダメだァァ)


せめて楽に死のうと目を閉じた。

しかしいつまで経っても衝撃は訪れない。

恐る恐る目を開けるとそこには....


「ん、遅くなった。ごめん裕」


『危機一髪でしたよ香さん。でも助けることができたなら結果オーライです。魔物をちゃっちゃと倒しちゃいましょう!』


「らじゃー」


....年端もいかない少女が、化け物の片腕を軽々と受け止めていた。

タイトルセンス皆無....

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