第3話 魔法少女
更新遅くなるな、やっぱり(;▽;)
僕たちの世界では異常は日常茶飯事。
悪夢は魔物と呼ばれる敵が現れた事から始まった。魔物は人動物見境なしに襲いかかってくる化け物だ。魔物一体に核を打ち込んでやっと消滅させれるくらいの皮膚の硬さ。
魔物は何処から現れるか分からない。
しかも何体も「どこからか」更に「どこにでも」出てくる始末。
世界は崩壊に向かっていると思われた。
魔法少女があらわれるまでは。
魔法少女とはその名の通り、ぷ〇きゅあ等のアニメと同じく、女の子達が変身して戦うやつ。
僕達....いや世界はその娘達に守られている。
そしてその娘達はアイドルとして活動し始めたそうだ。初めは少ししか活動している人がいなかったが、今では随分大所帯となっているそうな。密かに魔法少女というジャンルはブームに乗っていた。
しかしその異変が始まってから世界は実に2年。
もう魔法少女の国の認識は「兵器」の類に入っていた。
時たま魔獣による被害もあるが、新しく出来た
魔法局と呼ばれる機関からすぐに魔法少女が飛んでくる。警察の様な存在だ。
何故僕がいきなりこの話をしだしたかというと
......目の前にその怪獣が僕を探して彷徨いているからだ。
「がるるるぅ......がぁぁぁ!」
「ひぇぇえ!」
どうしてこうなった。
時は僕がTSしてから3日目の下校の時間に遡る
僕はいつも通りぼっちで下校していた。
まあ、皆が僕がTSしたから遠慮していたのだ。
僕が一緒に帰ろう?と笑顔で話しかけたら
「おい!おめえ抜け駆けすんなよ」
「お前こそやりそうだろうが」
「あ゛?喧嘩売ってんのかよ」
「上等だ色ボケ野郎!」
と大乱闘が始まったので途中で退散した。
まあ、話を戻すが帰り道。いつも通りの道路をいつも通り制服を引きずりながら歩く僕。
でも道路にダンボールが置いてあった。
「猫ちゃんかな?見てみよっと」
僕はそんな軽い気持ちでダンボールに近寄って
どうせ拾って下さいって書いてあるんだろうと思ってそのダンボールに書いてあった一言を見た。
『拾わないとあなたは死にます☆』
脅迫文だった。
物凄く嘘の匂いがぷんぷんするぜ!
取り敢えずダンボールを開ける。
中には小型犬がいた。
「ワン!」
かわええ。しかし僕のアパートは犬は飼えない。管理人が犬を買っていたが、その犬が背中に噛みつき軽傷を負ったかららしい。
僕は名残惜しそうにしながらも、制服を引きずって自分の部屋に戻った。
すると玄関に知らない白猫が居た。
「やあ、僕はフェネフィ。少しお話しいいかな?」
言い訳がない。僕の家に勝手にあがっておいて、話を聞けなど言語道断。
「白猫が喋ってるぅぅ!?」
「酷いなあ、僕は妖精だよ。君を....」
「君を?」
「魔法少女にしにきたんだ!」
ピキッと僕の頭に青筋が浮かぶ(かの様に見えた)
「不法侵入だー」
そう言って僕は猫の首の辺りをつかんで玄関の扉からポイッと猫を投げ出した。
「あああ!ちょっと待って!先っぽ!先っぽだけでいいから!」
ナニが先っぽだけだ。ふざけるな。
「ここで聴こう。だが扉は開けない」
「全く、ツンデレっ娘めー『もしもし?警察ですか?』ってやめて!110番しないで!ちゃんと話す!話すから!」
僕は満足げに携帯を置く。
猫は慌てて話し出した。
要約するとこんな感じだ。
曰く、今沢山魔物が増えている。
曰く、僕には皆んなにはない魔力と呼ばれる力がある。
一回魔法少女とやらになってみないかい?との事。
冗談じゃない。
「てかお前これ他の人に見られたらどうするの?白猫が喋ってるじゃん」
僕がそう聞くと待ってましたとばかりに猫がドヤ顔をする。
「自分の姿は話している今は魔力で成人男性に見えるようになっているんだ。君も少し姿を変えられるかもよ?」
「それは魅力的だな....」
僕はTSした事が嫌だったというわけでもないが、男だった時の感覚と違うものが多い。
姿を変えるだけで少しでも周りからの視線が無くなるといいのだが。
「すみません、ここら辺で奇声を上げている不審者がいるとの通報があったんですが....」
そこで到着した警察さんが白猫(見た目成人男性)と目が合った。
「て、撤収ーぅぅ!」
「こ、こらー!待ちなさい!」
全く、嵐の様な奴だったなと思いつつ扉を開ける。買い物をして帰ってきて、ネットサーフィンをしていた俺。
「きゃー」「ぐわー」「ガルルルルゥゥ!!」
何やら外がうるさいな。
そう思いカーテンを開けると目の前に
角の生えた3mの高さの犬と目が合った。
俺が呆けている内に巨大犬が手を振り落とした。
バリィィン、ドガァァァン
吹っ飛んだ。
んで、今に至る。
正直こんな非日常もいいと思う時もあるのだが猫と魔物に襲われる側は毎日が濃すぎる。
まあ、今瓦礫の下なんですけどね!!
身体中が痛いがなんとか瓦礫をどかして、結構なダメージを負った俺は、足を引きずりながら立ち上がる。そこで目にしたのは....
「紅い髪の少女?」