第10話 チート、圧倒的チート!
片腕を受け止められた瞬間、化け物は咄嗟にその体躯からは考えられないほどの速さで体を引く。
化け物は目の前の存在に恐怖を感じていた。
何故明らかに自分より小さく、貧弱そうな人間がこれ程までに大きな魔力を持っているのかと
戦慄するほど。
「よっ」
少女が拳を前に出す。決してそれは化け物にも地面にも触れていない。だが。
バリバリバリバリバゴゴゴゴゴガガガンッッ
その刹那、衝撃波と魔力が暴れ狂う。
拳を突き出した方向にバリバリと剥がれていくアスファルト。化け物は気付いたら粉々に、塵さえ消し飛んでいた。
その様子を見て裕はため息を吐く。
『香さん....こんな時に本気出さないで下さいよ。後処理班に怒られますよ....』
「お肉とお寿司の力は偉大。うん!」
一方サラリーマンは
「な、なんなんだよ、これ....」
今起きた事が全て夢なら納得できる。
そう現実逃避してしまう程目の前の光景に....いや、コレを作った彼女に恐怖を抱く。
冷や汗どころじゃ無い。
彼女がこちらを向いた。それだけで。
全身が震える程の威圧感が自身を襲う。
「ひぃぃいッッ!!」
気付いたら逃げ出していた。
大人だろ。情けない。
そう思うだろうか?
目の前に出来た東京ドームの2分の1ぐらいの大きさのクレーター。
それを作りだしたのが他でもない彼女であるのだ。
きっと自分など彼女の気分しだいで人がアリを踏み潰すが如く一撃で粉砕されるだろう。
嗚呼、今日は早く帰って寝るに限る。
『助けられたにも関わらず逃げるなんて....なんて酷いやつなんですか!香さん、俺説教して来ます!』
怒る裕。香は冷酷な瞳でサラリーマンを見送ってから嘆息する。
「良いんだよ裕君」
『え....?』
そう言った香さんの顔はとても優しく、いつもに増して美しかった。
「そんな事よりアイスが食べたい!」
1人の少女は、大地を踏み締めて飛んだ。
込み上げてくるあついものを振り払う様に。
「ほぇ....」
春樹は退屈していた!!
最近忙しかったにも関わらず、今日だけ格段に暇なのだ。
だからこうやってゴロゴロするしかやることが無い。ぼっちの洗礼とも言うだろう。
暇すぎて耐えられない。
うさぎは寂しかったら孤独死するらしい。
このままだったら僕も〇ぬ!
「そうだ、ショッピングにいこうー!」
猫も居なくて暇すぎて。ショッピングモールに行くことにしたのだった。
ユニーク1000突破ですありがとう!!(嬉)
がんばります(`・ω・´)ゞ
あと、少なくてすみません!




