共闘
表にでないはずの黒歴史設定
Q ポルヘはなんで技名をさけんだんですか?
オンボロ気味のバンの運転していると、まだ距離はあるが港が見えてきた。その港にあるのは漁船や遊覧船ではなく、軍艦だというのもなんとなくだがわかる。
「アレが遊撃四天王の1人『軍斧カンガミネ』の軍港か」
助手席のヴォヴォが地図を見ながら答える。
後部座席には現パートナー神具使い真希奈さん、少年ポルヘ、少女ビュイ、屋根で見張り中なのはピンクドラム天ノ丈、オレンジ饅頭パチボス。
俺が運転しているバンは、ハバゲキの街で購入したもの。俺のいた世界の物と運転操作に大差はないため、俺でも運転できる。というか、運転技術を持っているのか、俺、ヴォヴォ、天ノ丈しかいないのが現状。免許不要なのはありがたい。いいのかはしらんけど。
なぜ、軍港に来たかというと、『ビュイにかけた呪術を解く』ため。
なのだが、なぜそこに俺たちが係るのか。その経緯は2日前、プープルとヴォヴォ一行の戦いの直後から始まる。始まってしまった。
「ビュイさんが起きない。魔法や術でももう起きてもいいはずなのに。ヴォヴォさん、どうすればっ?」
少年は何度も少女を揺さぶるが、反応がない。そして、反応がないのは周囲の通行人や先ほどまで戦いを見ていた野次馬。そこにアフロ金髪男一行がいることは認識しても、その様子を心配する様子や、気に留める様子が全くない。はっきり言って異常にしか思えないが、これもさっきのリス男の術の影響なのだろう。
「お、落ち着け、ポルヘ。薬を使うんだ」
アフロ男は少年の肩に叩いた後、なんらかの薬を少女に飲ませる。だが、何ら反応もない。その状況に静かに見守っていたピンクドラムと饅頭が慌てふためく。少年は大声をあげ、また少女を揺さぶる。
「……術による呪いですね」
「分かるの?」
「……診断は治癒術の基礎なので……簡単には解けない、それだけはわかります」
「なーる」
なにが悪くて、どう直せばいいのか。医者にとっても必要なことか。
「話し込んでいるところすまないが……」
「うおっ!?」
突然の声掛けに間抜けな声が出てしまう。視線を真希奈さんから、声の方へ向けるとそこには金髪アフロ男。
「な、なんのようで?」
「突然ですまないが、ひとかどの魔術師と見受けられるあなたに、ビュイ……仲間を診てもらいたい。お礼は必ず払う。頼む」
アフロ男は真希奈さんに頭を下げる。真希奈さんを知らない人から見たら、ひとかどの魔術師に見えるのか。
「……申し訳ありませんが、私は魔法や術を知って、まだ1週間程度です」
一瞬困惑した表情を見せたが、すぐさま落ち着いた表情となる真希奈さん。
「1週間でもからしきな俺より知識はあるはず。それに俺たちの戦いを見ていた人達の中であなただけがプープルの魔法か術に反応し防いでいた。それだけでも可能性はあると俺は思っている。だから見るだけでもして欲しい」
頭をあげ、アフロ男は必死に頼み込んでくる。そう言われると確かに可能性はあるか?
「……診てもなにもわからない、治療できない可能性があるのはご理解してください」
「ああ。俺がお願いしている立場だ、それでもかまわない」
「……それと……」
「なんでも言ってくれ。できることはなんでもするぞ」
「……あなたたちの正体や目的、包み隠さず教えてください。ああ。それと嘘やごまかしはわかりますので」
見定めるように冷静、見方によっては冷酷、陰のある表情の真希奈さん。
「っ。それは……」
逆に困惑した表情となるアフロ男。
「……あなたたちのことを噂でしか知りません。……そして、私は悪人を助けるほど善人ではありませんので」
噂だと『内乱の5人組』となっているアフロ男たち。 その噂を真に受けるとこの国にとっては平穏を乱す害悪。なぜ内乱を起こすのか?というか、5人で内乱は無理じゃね?なのに内乱の言葉を使われてるのは相応の理由があるのだろう。真希奈さんはそこまで考えてこの要件を突き付けたのか?
「……わかった。必ず説明する。ただ……」
「……内容次第という条件はありますが、言いふらすつもりはありません」
「ああ。互いのためにそっちのほうがいい」
「まずは宿に運びましょう」
「?この場では見ないのか?」
「術で眠らせているだけですので、慌てる必要がないと思います。……ただ、診るのに当たって、服を脱がせる可能性もあるので」
「! そ、そうだな!」
アフロ男ことヴォヴォは慌てながらも、少年たちに状況を説明し、少女を背負った。
「診察や解析はできるの?」
「……全容を把握できる自信はないですし、……解除は無理だと思います……」
「係わることになるけどいいのかい?」
「……寝たきりとなると、思うところがあります」
病弱で入退院をしていた自分と姿が重なるといったところか。それを言われると、俺だってそうなる。
「……それと、……情報が欲しいのもあります」
「ですか」
真希奈さんも少女たちの方へ歩き出したので、俺もついていく。まあ。余計な詮索や言葉はいらんだろう。質問した時点で余計だったかもしれないけど。
俺たちの宿に連れていき、ベッドで少女を見ることになる。ちなみにリス男の術はかなり離れていたこの宿にも影響があり、5人組が宿をとることを気にも留めていない。
真希奈さんの診断の結果
現在の真希奈さんの力量では解除不可
強制睡眠を維持する状態のため、食事や生理現象などについて困らない
術者本人と力の繋がりがあるため、居場所や死亡、解除などは把握されている可能性がある
解除には術者本人を仕留めるか、解除させるか
この睡眠状態がいつまでも続くわけでもないので死亡状態への移行もありえる
が判明。全容とは言わずとも、凡そ把握してないか?この考えにはヴォヴォも同意見だった。
本人は「見ることは布団の上でも病室でもできたから」と言っていたが、それだけで、観察力はあがるか?
まあ、今はわかったことがあるだけで十分だ。
「そうか。解除は無理か。いや、やるべきことは分かった。感謝する」
「ありがとうございます」
アフロ男と少年は深々と頭を下げた。
「……最初から殺すつもりだったら、結果は違ったと思います」
「リス男一行は殺すつもりはなかった?」
「なめられたもんだぜ」
腕を組んで憤慨する饅頭
「……捕らえて、処刑するのが国にとって一番いい形になるのでは?」
「軍の力の誇示。不穏分子への牽制。公開処刑での恐怖の伝播。個人的鬱憤ばらしとかか」
「……ヴォヴォさんの言う通りです」
「個人的憂さ晴らしはちがうんじゃね?」
ピンクドラムの突っ込みは妥当だろう。
「……自分の国で逆らう奴がいる。国民の平穏云々よりそっちのほうが気に入らない。今の皇帝はそういう男さ」
重々しく少年が答えた。それが真実だとしたら、『バカ皇帝』はろくでもない。いや皇帝だから、それができるのか?
「……ですが、途中で事情が変わった……」
真希奈さんの視線はその理由となった少年へ。
「……だから、わざわざ行き先を告げて、離れていったと思います」
「わざと行き先を告げた?それはなぜ?」
「……私がいなくても皆さんはプープルを倒す必要があると結論にたどり着くはずです。……そうなれば、必然と最初の目的地は『カンガミネの港』に決まります」
「来る場所がわかっているなら俺たちを探す必要もない。自分たちのホームで戦えるってことだな」
ヴォヴォの回答に真希奈さんが頷く。
「はい。……それに自分で動くことのできないビュイさんを連れてゆくとしても、置いてゆくとしても、誰かが護衛につく形となり、……不利な状況になるはずです」
「なーる」
これでリス男の描いた計略が見えてきた。そして、こうなると見えないのがその計略を選んだ理由。
「今度は俺たちの番だな」
アフロ男ことヴォヴォは包み隠さず彼らの経緯を話してくれた。結果的に真希奈さんは国を出るまでの共闘を約束した。
「……まず間違いなく、私たちが迫っていることは把握しているはずです」
「それってどれくらい把握していると思う?どした?」
ミラー越しにだが、後ろの真希奈さんが急に天井を見た。
「……今、見られた感じがします」
こんなことを才華たちがしてたよな。 そんなことよりも見ている?誰が誰を?
「見ている?プープルの奴か?」
「恐らく、……いえ、そうです。……ビュイさんのほうにも反応がありました」
ビュイのほうへ視線を向ける。俺にはなにも見えない。ヴォヴォやポルヘも心配そうにビュイへ視線を向けるがなにも変化がないように見え、困惑しているようだ。
「魔法や術を使えるものしか変わらんなにかが見えたんだな」
「くそ、俺にも魔法が使えれば」
車の窓を叩きながら、悔しそうにするポルヘ
「……ポルへさんには魔力の気配がありますので魔法は使えるようになるとは思います。……ですが、魔法を使いこなせるようになるより、知識や考え方を得るほうが良いと思います」
「それは同感だな。魔法対策を知ったり、簡単な魔法の1つや2つ使えるようになるぐらいならともかく、魔法の使い手になるよりは、自分の『霞式』を極めたほうが絶対にいい。ポルヘはマキナよりは俺に近いタイプだからな」
「マキナさん、ヴォヴォさん、わかりました」
ポルヘは素直にうなずいた。ちなみに『霞式』はポルヘの爆破する霧を出す体質の自分なりの武名
「っと、なんだ、バイクが近づいてくる。左サイドミラーに映ってるよ」
「あいつは……」
左サイドミラーにオフロードに乗った……ジャケット、ジーンズのマスク男が見えた。布で頭と目元を覆っているため、鼻と口もとしか見えん。体格から男性なのはわかるのだが。
仮面男が助手席側に並ぶとヴォヴォが窓をあけた
「ビュイになにがあった?」
「遊撃四天王プープルに呪いをかけられた。今から軍港に行って、ぶっ飛ばす」
「そうか。この感覚だと、もう来ていることはばれているな?」
「ああ」
「少し速度を落とせ、俺が先にひと暴れする。そうすれば向こうは混乱するだろう。合図の後、10分したら、そっちも来い」
「頼む」
「ポルヘ、ビュイを任せた」
「え、あ、はい。ソンフさん」
「っふ」
ポルヘの返事に不敵に笑いソンフはバイクを先行させる。ずいぶんビュイを気にしているが、どいうった関係なんだ?
「……今の方は?」
「紫捻の修羅ソンフ。……頼りになる奴だ」
「……そうですか」
とりあえずは味方。そして、単騎で突撃することを止めないということは相応の強さを持つ。それだけで十分だろう。
「おい。始まったようだぞ」
天ノ丈がぬるりと顔を見せてくる。
「ええ。……車からも見えますし、聞こえます」
ソンフと出会って、10分後、こちらにまで聞こえる爆音とともに軍港から煙があがった。
「10分経ったら、突撃。プープルに向かってひたすら、真っすぐ車でゆけるところまで行く。車がダメになったら、在人はビュイを運んでくれ。ポルヘはビュイを守れ」
「あいよ」
「はい!」
まあ、戦闘力なんてない俺はそんなもんだろう。
「入り口の門はソンフが壊したみたいで、今は、兵士がバリケードを組み立てているぞ」
軍港だからより強固に見える門だったもの。てか、ソンフはどうやって壊したんだ?
「ポルヘ、天ノ丈、出番だぞ」
「はい!」
「へ?」
気合の入った返事をするポルヘ。困惑した返事の天ノ丈。
10分後
「覚悟はなくてもいくぞ!」
「いやーーーーーーーーー。めっちゃ、こえー。こえーんだけど」
車の真ん前でまん丸にふくれあがっているというか、人型ピンクドラムから球体状になっている天ノ丈。その天ノ丈をパチボスが両手で持ち上げている。
不本意というか無理やりこのような状況になっている天ノ丈。
天ノ丈の不運はそれだけでなくさらにロープでぐるぐる場にまかれている。そのロープを持っているのはヴォヴォ。
「いくぞおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
ヴォヴォはハンマー投げの要領で回転を始める。
「ぶろろろろろろおおおおおおおおおおおおおおお」
今にもゼリーみたいな体がくずれそうになっており、天ノ丈の顔はすごいことになっている。
「弾けろおおおおおお!」
「おまけの加速アチャック!」
ヴォヴォが紐をリリースする瞬間、パチボスが威力を後押しするように天ノ丈に体当たり。
「ぬううううううううううううううううううううううううううううう!!!!!!!」
球体天ノ丈は門にむかって吹っ飛んでいった。
「俺たちも行くぞ!」
「では行きまーす」
皆が車に乗り込むと、俺は車のアクセルベタ踏みで天ノ丈をまっすぐ追いかける。
門番がまず、天ノ丈に気づき、そこから、俺たちに気づき、慌てふためく。天ノ状は止まるわけなく、こちらはさらに加速する。
正直、めっちゃ背中がぞわぞわしているし、ハンドルを握る手には力が入っている。人殺しに携わっているとはいえ、人をひき殺したとは思わない。だが、止まるわけにはいかない
「……防壁をはります」
冷静な表情の変わらない真希奈さん。
「ぐわわあああああああああああ」
天ノ丈の着弾確認。質量はともかく、けっこうな硬度と速度のゼリーはバリケードを粉砕。煙やバリケードに使われた物品と天ノ丈の一部と思われるものが高くまっている。
それだけじゃあない。土煙に紛れて、黒い霧が広まっていく。そしてその霧は爆発を起こす。それも次々にとだ。
「『連波黒霞』。『黄霞』と違って威力はほぼない。だけど、爆破のたび拡散して、霧は広まっていく」
爆音と霞で視覚と聴覚を奪うための技だそうだ。黄霞はプープルの顔に当てようとして失敗した技。
混乱したところへ今度は俺たちが突入。軍港内の道はわからないが、進むべき方向だけはわかる。その方向にはちゃんと基地もあるので、そこにプープルはいる。
なぜ、それが分かるのか?それは真希奈さんがいるから。真希奈さんはビュイに掛けられた呪いからプープルはこちらの位置を特定していることには気づいた。其のつながりを逆にたどることで、プープルの居場所を特定した。
そこにはプープルだけでなく、カンガミネなるもう1人の四天王もいるだろう。ヴォヴォ一行を一蹴したプープルと同格の存在が。そいつとの戦うのは回避できんだろう。
だけど、引くこともできないし、今のほうが都合のいい可能性もある。先延ばしにしたところで、現状がよくなるとは限らない。もしかしたら、帝国の全勢力で襲ってくるかもしれない。そうなると詰むのはこちらだ。
「……ポルヘさん、次行きます」
「はい、マキナさん。『眠りの白霞』」
ポルヘは窓から左腕を出し、白い霧を出す。その霧を真希奈さんが風の魔法で飛ばすというよりは運ぶ。拡散された白霧に包まれた兵士はバタバタと倒れていく。戦場の中、おやすみ!
門を抜けると道が二手に分かれている。方向は分かるが、道はわからない。どっちに行く?
「右だ。そこから2つ先の十字路を左に行け」
その言葉に反応してハンドルを切る。声の主は天ノ丈。足をローラー状にして、いつの間にやら、バンにつかまっていた。
「ぶっ飛ばされながら、道を覚えた俺を置いてゆくな」
ですか。すげーな。
「……だから、ソンフさんは兵士を集めるため反対側にいるんですね」
「そうなの?」
「……ちょうどあちらに」
左に曲がったタイミングで真希奈さんが空を指さす。空には紫色のオーラがある。よーくみるとジャケットなどから、ソンフだとわかる。魔法?
「……魔法ではないです」
ですか。
「魔法よりは術、それよりも特異能力に近いです」
「つまり?」
「……魔力で空を飛ぶ魔法使いではなく、気で飛ぶ武闘家と言えばいいですね」
「なーる」
トベルーラじゃなくで舞空術ですか。
ソンフを目掛けて銃弾やら矢、魔法などが飛んでいるが、届いていないか、逸れている。オーラに当たるも本人には効いていないようだ。
ソンフの背後にはオーラがなにやら人型みたいになっていく。そして、そのオーラから豪雨のようになにかが飛んでいく。そのなにかにより爆破が起き、衝撃が地面を走る。車もときおり跳ねあがる。
「さて、ここか?!うわ?!」
道を確認しようと思ったところで、車が急に止まる。なんだなんだ?結構なスピードが出ていたから、車内がえらいことになる。この世界にもエアバックの発想があってよかった。なければ即死ではなくてもえらい目を見ていた。後部席はとっさに天ノ丈がみな覆ってクッションになってくれている。
「ザイト、なんで急ブレーキを踏んだ?」
ヴォヴォが頭を押さえながら聞いてくる。
「急ブレーキかかったみたいに思えるけど、俺は踏んでいない。俺はまだアクセルを踏んでる」
エンジンも思いっきり吹かしているが、車は前に進まない。
「おい、ロープが後ろで絡まっているぞ」
ミラーをみると、パチボスのいう通り車から黒いロープ様の物が伸びている。ただのロープに見えるが、それだけで、車を止めてしまったのか?
「これは?」
「……まだ、来ます」
軍港の海側から車に向かってなにかが飛んでくる。そして、それは一瞬で車を覆った。そのなにかは黒いロープだった。
「これは?黒いロープ?まるで、ヴォヴォさんみた、うおおおおお!」
まじまじとロープを見るポルヘ。だが観察し終える前に車がものすごい力で引っ張られた。人と車の重さ合わせても質量は結構あるはずなのに。
軍港の施設を飛び越ええて、車は引っ張られる。そして、地面が見えたタイミングで引っ張られる軌道が地面に向かっているのがわかる。つまり、このままだだと地面にたたきつけられる。
「毛具拳、ソード!」
右腕の毛が文字通り剣へとなっていく。見た目はまんま悪魔将軍やハドラーみたいな状態だ。
ヴォヴォは体毛を武具状へと変化させる『毛具拳』の使い手。今は腕の毛1本1本が太く伸びて、そこから、束なり剣状となっている。
「マキナ!」
ヴォヴォが叫ぶと同時に右腕の剣で車をぶった切った。ロープの束縛はなくなったが、地面への勢いは止まらない。このままだとやっぱり地面とぶつかる。慌てる俺とは異なり、ミラー越しに見えた真希奈さんは冷静になにかの魔法を発動させた。
地面に衝突する直前車は慣性の法則を無視して、一瞬、ふわりとその場で止まり、そのまま静かに地面へと着地。
し、死ぬかと思った。まじで死ぬかと思った。
「怪我はないな?」
「……ええ」
どうやら皆無事なようだ。
「やはり、この程度では死にませんね」
「ふん!そうじゃなきゃ、面白くもない」
土煙でまだ見えないが、片方の声の主がわかる。
「プープル!」
「お早いお着きですね。ですが、敷地に入るならあいさつやマナーは守ってほしいですね」
土煙は晴れて、手を後ろで組んでいるプープルの姿が見える。そして、その隣には2メートル近くあるリーゼント男。
「センカン!生きていたのか!」
そのリーゼント男の姿を見てヴォヴォが驚きの声をあげる。知り合い?
「久しぶりだな、ヴォヴォ」
ヴォヴォとは対照的に冷静に対峙するリーゼント男。空気からして只ならぬ関係なのは理解した。
A ポルヘ「霧が拡散しやすいため、この技を使っていると仲間に認知してもらう必要があるから」
ヴォヴォ「技名を叫ぶことで、心身ともにその技を出す意識が高まり、より安定して威力をだせる」
現作者「技名叫ぶのかっこいいよね」