連鎖界の実戦
表に出ないはずの黒歴史設定
Q アロッドや槍見の世界でのの異世界ものタイトルをなにか紹介して
「……これは?」
固唾をのんで見ていた面々も唖然としている。
「ザイト殿。何故神具が抜けたのか、その髪は?いや、一から説明をお願い致す」
エンジョイ勢アロッドはこの状況に興奮している。落ち着てくれ。
「えーっとっと。なんだ?」
説明をしようとしたところで、地面が揺れた。いや建物が揺れたのか。
「これは?!」
「この揺れ方は地震じゃあないわね。それに気配も増えてる。空のほうね」
天井のほうを見る槍見。
「ウーム、デスマスクか」
バランデルアさんの独り言。じゃなく念話とかテレパシー?
「襲撃?!魔物だな。未確認生物?……ああ。そうだとしたら……偶然じゃあ済まないよな」
はい?!魔物?ここ砦とかだよね?そう簡単に襲撃があるのか?
「……内通、いや、それは後だ!」
扉をぶち壊して、品性のない鬼やらゴブリン、リザードマンといった外見の魔物が部屋にわらわらと入ってきた。関係者ではないよな。この建物が重要な場所であるとはいえ、室内への侵入早くねえかい?
互いの存在を認識して、動きが止まった。って思ったが、
「うおおおおお」
バランデルアさんが先頭にいた鬼を殴り飛ばし、ゴブリン6体を壁ごと吹っ飛ばした。
「皆様、少しおさがりください。それとトカゲ頭の魔物は火を噴きますので、アロッド様、ザイト様は盾を構えて下さい」
「う、うむ」
「あ、はい」
リンマさんが腰の細剣を抜いて。俺たち転移者と姫殿下の前へ立つ。盾を取り出すアロッドの声のトーンは下がっていた。見た目じゃわからないが緊張が見える。見えるという方は変だが、緊張していることは理解できる。唐突に前触れもなく実戦が始まる。生き残ったもん勝ちの死がうずまく実戦がだ。ゲームのアバターである以上、こんな機会が今まであるんあんてないだろう。
俺も神具を一旦リュックに括りつけて、盾に持かえる。許可なく持ち出す形になってしまったが、今はそれどころではない。
「姫殿下、マキナ様はお二人の後ろへ。ソウミ様も……」
「もう装備しました」
マントを付けただけでなく、槍見はどこからかか取り出してたアサルトライフルで、ゴブリン数体を打ち抜いた。
「バランデルアさん、大きいのは任せます。小さいのは私が!」
「すまん!ふん!」
鬼が振り下ろす斧を拳で砕いた!そのまま、鬼の鳩尾へ一撃。悶絶し膝を折る鬼から、斧だったものを奪い取り、口を開けたリザードマンの口に投げ込んだ。
「!」
振り下ろされた拳が悶絶している鬼を床にねじ込む。
「ああ……姫殿下と神具使い4人は俺に任せろ。……ウームは部屋に残った3人の方だな。迎撃は頼むぞ、デスマスク!ふん!」
ねじ込んだ鬼の足を持っち、投擲武器のようにもう1体の鬼に投げ飛ばし、鬼は壁に叩きつけられる。
予想と予定は、あくまで予想と予定。知ってたし、分かっていたけど、分かっていたけど。この世界を巡る覚悟はしていたが、まだ、魔物と戦う準備も覚悟もできてないんだけど。戸惑っているのは俺に、真希奈さん。アロッドも静かになって経緯を見守っている。
戦場となった部屋はパラパラと天井から欠片が落ちてきて、血の匂いが部屋に充満する。戦局事態は有利なのはわかる。バランデルアさんが一層したところで、なにか異臭がしてくる。
「ゴゴガ……」
壁を壊してどでかい白饅頭3段重ねたような魔物が室内に入ってくる。異臭の元はこいつか。短足1割、胴体8割、顔1割の肥満体。腕が胸くらいまでしか届かないだろ。 その右手には頭を掴まれた兵士。血まみれの身体は反応がないから、間違いなく死んでいる。真希奈さんはその兵士を見て、口を押える。アロッドのほうも固唾をのんでいるようだ。
「オバエバガ、ジングヅガイ……」
「その兵士を放してもらおうか」
白饅頭の前に立つバランデルアさん。成人男性としては巨体に分類されるバランデルアさんが見上げる身長比。
「バンバ、ギザマ?」
「放せ!」
鬼を悶絶したこぶしが白饅頭の胴体にめりこむ。
「バビカジダガ?」
が効いていないようだ。ハート様かよ。
「ジャバ」
「ぬうううううう」
軽く振ったようにみえた右腕はバランデルアさんを弾き飛ばす。バランデルアさんが床を削りながら壁を突っ切てしまった。
「なんという怪力!」
「バランデルア!」
「っち」
アロッド、姫殿下が叫び、槍見が前に出て、白饅頭に発砲。先の攻防から頭を狙ったようだが、こちらも効いていない。めり込んだ肉がゆっくりと元に戻ると撃ち込まれた弾丸がポロリと落ちた。
「ボヤゼ……」
肥満魔物と一緒に現れたリザードマン10体がこちらを囲み、口を開く。盾で防ぎきれるか?防げても温度に耐えれるか?せめて常春のマントを装備しておけばよかった。いやそれ以前に空気のほうが問題か?
「アロッド、壁をこ!」
槍見が銃撃で端の一体を倒したところで、声が聞こえなくなる。一斉に吐き出された炎が1つとなり、轟音となって迫る。ここで死ぬ?
「おっと、彼らを死なすわけにはいかん。ふん!」
炎の前にバランデルアが立ち、両腕を広げる。右腕を上へ左腕を下へ回すと炎が収束される。
「返すぞ!」
全体重を乗せた掌底。
「ブベ?!」
「きゃあ!」
「ぬわんとお!」
「うおおおおおお」
衝撃で目が開けられん。どうなっているのかわからんが、盾越しでも衝撃の余波がくる。腰をいれないとこちらが吹き飛びそうだ。後ろには真希奈さんがいるから、吹っ飛ぶわけにはいかない。真希奈さんもとっさに俺をつかんで吹っ飛ばないようにしている。
衝撃が収まる。どうなった?
白饅頭の姿はない。リザードマンの姿もない。白饅頭が右手でつかんでいた兵士が床に残っていた。兵士の頭には白饅頭の指先がかろうじて残っている。
白饅頭は粉微塵になったのか。
「トカゲの炎を収束して、それを自身の剛腕の乗せた掌底で押し込んだ。っといったところですかな?リンマ殿」
「はい。あらゆる攻撃から姫殿下を守るための技です。余波はどうしようもないですが」
ですか。解説感謝。
そのバランデルアさんは死んだ兵士の傍らにいる
「死んでも剣を離さなかった闘志を俺は忘れない。あとは任せろ」
姫殿下、リンマさんも兵士の冥福を祈っているようだ。
「バランデルアさん。これからどう動きます?ここで待機?それとも迎撃にでます?他に護衛対象などはいなんですか?」
立ち上がるバランデルアさん。
「他のお偉いさんはそれぞれ護衛はついてから、その点はひとまず考えなくていい。それよりも自分の身を守ることに集中していただきたい、ソウミ殿。貴公はともかく、他の者が今すぐ戦えるとは限らぬからな」
召喚した日から戦える奴なんてそうそうはいない。神具使いを殺すなり、再起不能にするにはチャンスではあるか。ただ、それをヤセント側だって考えているだろ。それでも襲撃があるってことはそれでもやるだけの準備はあると考えるべきか
「これが計画的ならここは狙うべき的になるし、壊せる手段があってもいいと思うわ」
「ふむ。さきの白饅頭は足止めも兼ねていたのかもしれぬな。某たちが動けなくなるだけでも設けもの。某たちの救助や護衛で人も避けるであるな」
俺たちが圧死してもあの白饅頭なら平気そうだな。
「……先ほどから、ひと際大きい叫び声も聞こえますし、大型の魔物もいるのではないのでしょうか?」
真希奈さんの言う通り、その叫び声がするたびに建物がかすかに揺れている。それも1頭ではないと思うし、建物になにかが当たるような揺れが増えてきている。
「む。確かに。その可能性はあるな」
槍見の説明を聞くとここにいるのは不安になる。まあ、外にでても危険なんだけど。
「まず外の状況を把握しましょう」
「それは危険だぞ」
「建物からでる必要はありません。屋上なり、2階なりから外の状況を把握するべきです。攻撃内容によっては、この建物を脱出することも容易になるはず」
バランデルアさんが視線を姫殿下の方へ。姫殿下もうなずく。戦闘の判断は任せるスタンスか
「そうだな。まずはそこへ移動しよう。先頭は俺が立つ。アロッド殿すまないが殿を頼む」
「う、うむ。鎧で骨の某ならそうであろう」
敵が内部にいる可能性も、入り込んでくる可能性もある以上、奇襲もありえるか。
前方からくる魔物をバランデルアさんが一周し、指令室屋上へ。そこより、砦内の戦況の確認。うん。素人目でも良くはないな。
多種多様、大量のザ・魔物と呼べる生命と兵士がぶつかりあっているが、倒れた兵士のほうが多い。ミタキの街のときより状況は悪い。火の手も上がり、建物も壊されている。あ、門も壊れてる?
俺たちの宿泊先のコテージのほうは、ウームさんと兵士は応戦中。あ、ケイログトも戦っているな。
その状況を見て、固唾をのむアロッド。口を押さえ、ふらつた真希奈さんをなんとか支えることはできた。経験と慣れの差で、俺もなんとか耐えている。
とはいえ、血の匂いと煙が充満する戦場になんて俺だって立ったことはない。血の匂いに少しだけ耐性ができているだけ。
魔物はそれだけじゃない目立つドラゴン3体、それに
「ドラゴン。あの翼のついたミイラのが親玉か」
ドラゴンとミイラの相手をしているのがデスマスクさん。
「この数に質ならデスマスクでも手が足りなか、ムン」
襲ってきた鳥型魔物を殴り飛ばすバランデルア
「これは効くのね」
アサルトライフルで鳥型魔物を撃ち落とした槍見。
「ドラゴンや親玉などの強者には、強者をぶつけたほうが被害を抑えれます」
「ああ。それはそうだね。俺はそれを見てる側だけど、槍見さんのいうことに一理あると思います」
ミタキの街での闘いを思い出す。
「む……、それは……」
「バランデルア殿。兵士を見捨てたくないと顔に出ているのは某でも分かる」
「アロッド殿」
「ここは某たちに任せよ。某の神具は盾故に守りはできるはず」
取り出した盾を左腕に装着し、金棒を右手に持つアロッド。金棒?
「なに、戦いのデビューが今になっただけ、某もやるだけやってみる。そうでなければ先の兵士にも申し訳がない」
「ですね」
俺も盾を持つ手に力が入る。雑魚には雑魚なりの。素人には素人なりの。俺には俺なりの覚悟がある。
「わかりました。皆さんの勇気に感謝いたします。バランデルア、デスマスクとともに眷属の討伐を!」
「承知!」
屋上から飛び出し、ドラゴンを殴りとばしたバランデルアさん。
「私は周囲の魔物のほうに当たります。アロッドさん、人多さん、リンマさん。姫殿下と真希奈さんをお願いします」
「え?あ!」
槍見が止める前に飛び降りて、屋根を走りながら魔物を銃撃。止める前に行ってしまった。
兵士を助けては指示を出している。
「ぬうおおおおおおおお」
鳥型魔物の突進を盾で受け止め。金棒で頭を吹き飛ばしたアロッド
「ふう。上手くいってよかった」
一息ついた背後から別の鳥型魔物が迫っている。
「部屋とは違い周囲を囲まれているのをお忘れなく」
細剣で翼を切り落とし、蹴り飛ばすリンマさん
「あいや、済まぬ。やはり実戦は違いますな」
金棒で頭をつぶすアロッド
「……あれは?」
真希奈さんの視線は最大の激戦区。ミイラとドラゴンのいるところ。
デスマスクの右腕に紫色のなにかが集まる。そのなにかは倒れた魔物から引き抜いているのか?
デスマスクはドラゴン3体に集まったなにかを放なった。ドラゴンの全身をなにかがが駆け巡るとドラゴンの動きは停止した。死んだ?
「死んだ直後の魔物に残る生命力を使った呪術です。魔法や物理耐性の高いドラゴンには有効的な手段になります」
なーる。
バランデルアはミイラが飛ばしてくる両腕の包帯をさばきながら、拳を振った。ミイラは両腕防御の構えをとると、そのまま押し込まれる。拳圧?
ミイラは腕の包帯をバランデルアに向けながら、胴体の包帯を周囲に広げる。今度はなにをするつもりだ?
「はああ!?」
胴体の包帯の裏側には、なにやら模様みたいのが書いてある。その模様が光ったと思ったら、布は破れて、大量の魔物が現れた。布に魔物を封印していたのか?よくみると、リンマさんとアロッドが倒した鳥型魔物の翼にも包帯の一部がついている。
「なんと!あの包帯全てにあの効果があるなら、キリがないであろう」
そうなるよな。
「早急に倒す必要がありますね」
ですね、リンマさん。それは直接対峙しているバランデルア、デスマスクが一番わかっているようで、2人がかりで、相手をするようだ。
2人が突撃したところ、ミイラは包帯でドラゴンの死体を振り回して、鈍器替わりに地面を粉砕していく。そのドラゴンを投げ飛ばすが、2人は余裕で回避。
なにが狙いだ?地面がひび割れ、粉塵がまいあがり、姿が見えなくなる。目くらまし?
「……もう1つのドラゴンの死体は?」
ん?真希奈さんの言う通り、よく見るとドラゴンの死体が1つない。
「うえに!」
真希奈さんが真上を指さす。上になにが?ん?!ってこっちにドラゴンの死体?こちらに投げ飛ばした?
「皆さん下がっ」
リンマさんが叫ぶ。!?が間に合わない……。轟音とともに衝撃が体を貫く。
死んではいない。頭や体に痛みはあるが、これ、破片があったたのか?圧死していないのは?
巻きあがった粉塵が収まっていく。
まず、目に入ったのは真希奈さん。俺の真横で倒れているが怪我らしい怪我はなさそうだ。
「真希奈さん、無事か?」
「は、はい。」
上半身を起き上がらせる。
「無事でよかった。けど、なんで無事なんだ?」
「……リンマさんが……私たちをつき飛ばしたんです」
「なーる」
それで圧死を避けられたと。粉塵が完全に収まるとドラゴンの死体が俺たちのいた場所を粉砕している。ドラゴンを挟んで反対側に、バランデルアと姫殿下がいる。
「ザイト殿、マキナ殿無事か?」
「こちらは大丈夫です。そちらは?」
「某らは問題ない」
声の感じから無事であるのはわかる。よかった。
「リンマさんは?」
姿が見当たらない。
「……私が見えたとき、ドラゴンの真下でした」
「それって」
「……」
目をそらす真希奈さん。答えを言ってるようなもんだ。潰された?俺たちをかばって?この巨体に?バランデルアさんはぶん殴って吹っ飛ばしていたが、この巨体を吹っ飛ばせるほうが普通じゃあない。
じゃあ、普通なら?
「リンマ!」
姫殿下がドラゴンの横でしゃがみこんだ。もしかして、そこにいるのか?
「リンマ、今助けます。ここで死んではなりませんよ。ええ。他の方はあなたのおかげで無事です。あきらめてはなりません」
生きてる!ってこの巨体をなんとかしないと。持ち上げて、隙間を作るか?現実にできそうなのはこれくらいか。
「ザイト殿、マキナ殿下がってくだされ。某が持ち上げてみる」
「できるんですか?」
「わからぬから試してみる。だが、アバターのステータス上ならできるはず」
「……アロッドさんに任せましょう」
「したら、俺たちは警戒だけでもしよう」
真希奈さんもうなずき、俺たちはドラゴンから離れる。
「そいよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
姫殿下も下がったところでアロッドはドラゴンをつかみ声を上げる。いけるか?うまくいってほしい。
「パワーバフよ効いてくれえええ!」
ドラゴンの死体が浮かび上がり、屋上から投げ飛ばされた。すげえな、おい。いや、それより、リンマさんの容態は?近づきたいが、ドラゴンの落下により、地割れ、穴あけの床。わたるに渡れない状況だ。
横になっていたリンマさんが上半身を起こそうとするのを、アロッドが制止している、とりあえずは無事か。
ミイラのほうは?
バランデルアの拳がミイラの胴体を貫いた。そして、一瞬遅れて胴体は粉砕され、ミイラは倒れた。
決着?
ミイラが倒れるとドラゴン以外の魔物も消えていった。鼻につくにおいこそ、変わらないが、耳に入る音は急激に静まる。
目には映るのは倒れた戦士と崩れてる建物。ドラゴンと包帯や手足などミイラの残骸。
真希奈さんの顔色は悪くなっている。これ、吐いてもおかしくないよな。
「大丈夫です?」
「え、ええ。すいません。……これが戦場なんですね」
ミタキの街での戦いより悲惨な状況。ミタキでは蜘蛛女や教団との闘いは街を覆う壁の外で済んだし、人的被害も少なかった。 写真や記録で見る戦場より悲惨に感じはなかった。離れた場所で見ていたせいなのか?それどころではなかったせいか?
「人多さんは……平気なんですか?」
「なんともないわけではないですけど、経験のおかげかですかね」
「……あらゆることに慣れてしまんですね」
いいことか悪いことか、わからないけど、それは事実だ。
「どうやら、終わりでいいのかな」
「ア、アロッド様、お、おろしてください。っつ……」
リンマさんをお姫さまだっこしているアロッドさん。あらら。リンマさんはほほを赤らめて、降りようとする。が、ダメージで動けない。
「この傷で無理はいかぬよ」
「ええ。無理はいけません」
「ひ、姫殿下!」
戦いが終わったせいか、姫殿下の顔も緩んでいる。
「私は下におり、状況を把握しに行きます。リンマは治療を受けなさい。申し訳ありませんがアロッド様、リンマをお願いします」
顔を引き締めた姫殿下。
「うむ。任された!」
「姫殿下……」
「過酷ですが、あなたにはまだまだ働いてもらいます。いいですね?」
「わかりました」
異物魔との闘いは始ったばかり。戦いである以上、だれかは死ぬ。今日は無事切り抜けたが、明日は?今日倒れた兵士の代わりはいないし、人数的補充だってそうそうできるもんではない。それが
「人多さん、姫殿下!」
思考を遮ったのは真希奈さんの叫び声。なんだ?魔物の増援?この屋上がくずれる?ドラゴン生きていた?火事延焼?思いつくのはこれらだが。
ん?
「ほ、包帯が」
包帯?ミイラの包帯か。あたりに散らばっていた包帯がまた光っている。正確には包帯の紋様だけど。魔物か?背筋がゾワっとした。嫌な予感がする。
離れたほうがいいと思うが、周りを見ると包帯だらけ。逃げるを選択しても周りこまれている。じゃあ、宙に逃げるをできないのがツライ
包帯の光が増していき、包まれた。
A
槍見 「『改変しなければ生き残れない転生悪役令嬢VS改変しなければ死ぬタイムリープ悪役令嬢VS改変したら死ぬ転生正統派ライバルVS原作タイトルと概要しかしらない転移者』というのが流行っているって聞いたわ」
アロッド「『異世界の引力に魂を引かれて』というか、なんですか槍見殿のその異世界もの」