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強者達2

表にでないはずの黒歴史設定

Q アマの隣にいたチームってどんなメンバー?

 「このど、ぐあああああ」


 「でえい。そっちに鳥型がいったぞ!」


  信者を剣で貫いた大型戦士は外壁にいる登録者に叫ぶ。


 「私は右側、あなたは左を」


 「はい。わかりました」

 

  外壁を飛び越えようとした鳥型の魔物に雷撃を加えた魔法使い、女神官。


 「竜のた、ぶぐい」

 

 「ん?なんか言った?」

 

 喉元をナイフで貫く斥候。信者と魔物を一方的に攻め立てる登録者たち。


「く。なぜ、街中での動きがない?」

「潜入部隊はなにをしているんです?」

「なぜ動きが読まれている?」

「計画を壊すつもりかなのか?」


 フードたちには焦りが見える。


 本来なら街中からも騒動が起きて街は混乱となっている手筈。だけど、そんな様子は全くない。それが焦りと混乱を生んでいるのだろう。

 なんで騒動は起きない?


 その答えはシンプル。だって知っているから。知っていたからと言うべきか?いや正確には君たちの言う潜入部隊が懇切丁寧に教えてくれたから。ちょっとだけ事実と違うけど、信者が教えてくれたのは事実。


 フード女を始め、この街の信者はすべて手のひらの上。もとい手のひらの上だった。今頃、用済みになった潜入部隊はお仲間と同じところへ向かっている。肉体はともかく、魂は転生のために行くべき場所にいっている。


 


 才華が信者の印の能力を把握したことから、この街にいる内通者役、潜入部隊信者の居場所は全て把握。そこから鬼、悪魔、さいかはまず信者受付嬢に魔の手を伸ばす。

 

「そのためには、イナルタさん、人を操ったり、洗脳したり、催眠にかけたりするの魔法できる?」


とイナルタさんに協力要請。そして、


「ええ。」


と才華につられるように悪意を込めた笑みで答えた。


「なら。おっと。戻ってきた。では早速。」


「手配は終えました。」


 部屋に戻ってきた信者受付嬢。


「どうもねえ。で登録者の様子はどうだった?っと座ってちょうだいよ。」


 才華はもともと信者受付嬢のために椅子をひく。その場所はイナルタさんと才華の間で、この件について始まったときからの位置。才華は最初からこの展開を計画していたのかもしれない。だからこの席に座っていたのかも。


「何人かは教団との関係に感づいているよ・・・・・・・・」


 説明と同時にイナルタさんの魔法が発動し、信者受付嬢の目がうつろとなった。


「で、あんたの役目は?」


「・・・・・私たちの行動で、街がどう動くのかを把握し、その情報を司教様へお伝えすること。」


「ね?黒だったでしょ?」


 才華の唐突な質問に答えた信者受付嬢。そこから、信者受付嬢はいろいろと教えてくれた。ご協力感謝しておこう。

 

 翌日には街の信者すべて、イナルタさんの手で無力化し、生きた屍状態。教団本部には偽情報を流しながらいつも通り生活してもらった。 教団の印にはテレパシー機能はあっても、精神状態などの把握能力はなかった。詰めが甘いのか知らないけど、都合がよかった。


 イナルタさんはなぜこのような魔法をもっていたのか?それは


「生きて捕らえる依頼とかあったからね。運んだりするのに自分で歩いてもらったほうが楽でしょう。」


との回答。ですか。これもこれで都合がよかった。戦いでも使えそうだけど、


 「戦闘中に掛かるバカなんてそうはいない。」


と回答された。信者たちがあっさり魔法の効果にかかってくれるのは、イナルタさんとの力の差、隙をついたから。それらのおかげだそうです。


・・・・・やってることは悪役。だが、吹きすさぶ風より吐き気をもよおす邪悪が似合う才華たちだから、むしろ当たり前。


 情報戦に勝ったため、こちらは先制攻撃をしかけることができた。潜入部隊も全滅したためため、街中に憂いはない。外からの戦いに専念できる。



 先制攻撃で押していた登録者達。このままいけばいいが、そうはいかないのが現実。教団とて今日のために準備はしている。


 各門にドラゴン2頭が上空より降りてきた。あ!4強が瞬殺した。つえええええ。世界有数ってこういう実力者のことか。すげなあ。語彙力がないからそれしか言えない。


 これで勢いがます登録者達、いいぞ。いいぞ。押し切れ、そのままいけ。だけどそういかないのが現実。ん?さっきもそう思ったような。


 今回はその勢いを止めるように各門の登録者数名が地面に倒れる。纏った空気が違う・・・・と思うフードが各門に1人ずつ。フードに共通の文字が入った普通の信者とは違う立場の者たち。フードを投げ捨てより戦いに集中できるようにした彼らの姿がはっきりする。


 えーっとこいつらは、フード女と信者受付嬢等の情報から彼らが戦闘専属要員スターク


 ごっつい鎧とハンマーを持った大柄戦士がバイゲ。 片手剣二刀流の騎士風なのがガンドラ。杖を持ち顔をベールで隠した女魔術師インダ。アサシンもどきもどきっぽいツエンダーウはナイフ4本をジャグリング中。


「情報通り面倒そうな相手ね。」


 愛音がつぶやく。同じ認識をしたのが各門の4強。示し合わせたように面倒そうな奴らと対峙した。


 北門ではイナルタさん対バイゲ。東門ではガーゼットさん対インダ。南門ではターロホさん対ガンドラ。西門ではジョーさん対ツエンダーウ。「これは女房を質にいれてでも観に行かなければーーーっ」と言われる戦いに思えてしまう。


 ここで4強が敗れれば状況は悪化するでは済まない。街の防衛戦は敗北と言っていい。イナルタさんたちが強いのは知っているがどうなる?勝てると言い切れない空気を感じてしまう。今は信じて勝利を祈るのみなのがもどかしい。いつものことだけど。



「じぇえああああ」


 ターロホさんの攻撃を避けて、ガンドラは2本の剣による連続攻撃。あんな攻撃するのを漫画以外で初めて見た。この世界だからできるんだろうなあ。っとか言ってる場合じゃあない。


「あーいたた。」


 両腕で受け止めているターロホさん。よく見ると腕以外にも剣が当たっている。見てるこっちも痛いが、言葉と裏腹に出血など一切見えない。服も無事だ。確か、あの服は鱗が変化したものだっけ?


「ぜえいあ」


「ぷは」


 腹部に蹴りを入れられるも微動だにしないターロホさん。


「ふん。頑丈な女だ。ま、ドラゴンならそういう類のもいるか。」


 自慢の剣撃が通じていないことに苛立ちを見せるガンドラ。


「・・・・・まだやる?」


「無論、我らの大願のた!?」


「あ~そ~。」


 ガンドラの両手の剣が赤く輝いた。なんらかの魔法か?と俺が剣に注目したときにターロホさんはすでに飛び掛かりす無造作に右腕を振っていた。間一髪よけたガンドラ。ガンドラのいた大地は砕けて、地面が揺れ、岩盤が飛び跳ねた。周りの登録者と信者も足が止まった。


「あ~らら。」


 ターロホさんはドラゴン形態だと周りを巻き込みすぎるから、人型を保って戦えと、イナルタさん、ガーゼットさんに釘をズバズバと刺されていた。あ~あ。


「あら?」


 自分の異変に気付くターロホさん。地面を砕いた右腕から血を流していた。地面を叩いて傷つくようには見えない。となると勝ち誇った顔をしているガンドラが原因か。


「へえ?血を流すなんて久しぶりね」


 自分の出血を見て、感心しているターロホさん。


「ふっ。我が剣技にとってその鱗はそこらのトカゲと変わらぬ。」


「剣技ねえ~。」


 血を舐め、怒りより愉悦と狂気の笑みを浮かべるターロホさん。


「教団の道を妨げるトカゲの悪魔を始末すっ?!」


 またも言葉を遮り戦闘を再開するターロホさん。?!




 ちょっとした爆発音は北門のほうからだった。イナルタさんのなんらかの魔法がバイゲに命中し、土煙が充満している。いつもの豹や象は周囲の魔物を粉砕中なので別の魔法なのだろう。


「ふん!魔法はこの鎧に聞かぬ!」


 自分無傷ですといわんばかりに、煙をハンマーで振り払い突進してくるバイゲ。マジで効いていないようだ。そして、重戦車とかラッセル車はこういう雰囲気の奴にいうのだろう。たぶん。


イナルタさんは微動だにせず、バイゲの前の地面を次々隆起させていく。


「こんな薄壁ええええ」


 それに対してバイゲはハンマーをふることなく突進。全身を覆う鎧を装備し、自分の身長くらいのハンマーを持つバイゲ。見た目から愚鈍そうに見えるがそれを覆す速度の突進。○×クイズのパネルかって勢いで隆起した地面を粉砕していく。


「無駄だとおおおお?」


 あ! 転んだ。足をくぼみに足を取られてバイゲはど派手に転んだ。偶然か?


「鎧に魔法は効かなくても、あなたには効くようね」


 違った、イナルタさんが魔法で・・・・・・?


「隆起させることができるんだからその逆もできるわ」


 ですか、愛音。バイゲの踏み込む場所を沈没させたと。


「ふん、だがダメージにはならぬわ。」


立ち上がるバイゲ。イナルタさんとの間合いが狭まったことにより体格の違いがよくわかる。子供と大人と考えてもいいくらいだ。ジョーさんよりも二回りくらいでかい。さすが異世界。


「この全身を覆う鎧は魔法を通さぬため同胞の祈りが困られている。俺の役割を同胞を討つ貴様のような魔女をうおおおお」


「鎧がすごいのはわかったわ」


 また片足だけ沈没してバランスをくずすバイゲ。イナルタさんが手玉にとっているように見えるがダメージは与えていない。長引くか? !?



 今度は轟音。これは東門のほう。インダが杖から放たれた大小様々な光弾は爆破した。爆弾か。ガーゼットさんはそれを避ける。避ける。


「素早いですわね。」


「そっちが遅いのよ。」


 ガーゼットさんは光弾を剣で弾いた。というより逸らした。光弾の動きや速さ、爆破までの時間を見切ったのか?避ける・爆破する前に逸らす。そして、徐々に間合いをつめていく。


 もうガーッゼトさんの間合い!見開いた目のガーゼットさん、・・・・怖え。インダは光弾で自分の足元を爆破させ、剣を回避した。でも落下するときって無防備・・・・


 インダは空中に浮いた。見上げるガーゼットさん。その周りには炎が柱。なぜかガーゼットさんが炎の柱に囲まれていた。


「まだ足元には術式あるね。」


 ですか、才華。・・・・・本当だ。ガーゼットさんの足元に術式がある。


「一歩動けばこの炎に焼かれますよ。炎を剣ではじけますか?」


「・・・・・・・・」


 無言でにらむガーゼットさん。あれ?やばい?さらに杖から光弾が次々作られる。


「光の雨はお好きですか?」


「ただの雨音のほうは好きね」


 降り落ちる光弾が爆破し、ガーゼットさんの姿が見えなくなる。大丈夫なのか?


「うおっしゃああああああああああああ」


 ガーゼットさんの雄叫び。ではない。このエネルギッシュな声は西門のジョーさん。



「しゃああああああああああ」


 ジョーさん渾身のラッシュ。各界のラッシュとイメージが重なるその攻撃。喰らえば即再起不能となるようなラッシュ。が空を切る。


 もう1つ空を切ったのはツエンダーウが投げたナイフ。こちらはジョーさんの肩を掠める。

だがジョーさんは止まらない。


「っしゃ!」


 強烈な右回し蹴り。これも空を切る。さらに右ストレート。これも空を切る。ツエンダーウはジョーさんの攻撃に専念しているのか。あのナイフで攻め込む様子がない。まあ、あの迫力だ必死でよけるか。


「どらああっしゅ」


 ジョーさんのコンボは空を切る。すべて回避しながら間合いを広げたところで、ツエンダーウはナイフを投げ、ジョーさんの体に切り傷を増やす。


「うーん。速いなあ。」


 傷を負うも平然としているジョーさん。ツエンダーウの軽快さに困りながら、感心もしているようだ。


「くくっ。貴様が遅すぎるのだ。」


「そうかい。」


「貴様では俺を捉えることできん。」


「そうかい。」


「そして、もう勝敗は決まっている。」


「それ・・・っと」


 ふらついたジョーさんはそのまま片足をついてしまう。なんだ?


「毒しかないよね」

「毒かあ」


 才華とジョーさんの言葉が重なる。まじですか。卑怯とは思わない俺はダメな奴か?


A 全員女性でアマと同世代の新人チーム『ヒシアマゾネス』

 斥候兼シールダー、僧侶、リーダー魔術師、弓使いの4人組

 アタッカーが欲しいときアマと知り合った。そこから何度か協力している。

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