ガチで水稲栽培しようぜ!! (春から育苗編)
本文でも書いていますが、育苗までの経過を大雑把に書いています。また独自の方法が書いていたりしますが、これは一例なので、何か思ってもこんなやり方もあると流してください。
基本的に稲の種類はインディカ種、ジャポニカ種の二種類があるが、この資料ではジャボニカ種を対象として栽培過程を大雑把に解説する。なお経験測でしかないので、教本通りとはいかない。また、中世ヨーロッパファンタジーでも稲の栽培ができるように書くため、栽培気候としては、寒冷地を設定し、現在使われていない方法も書く。これから、異世界に行くご予定の方は見てみるといいかも。
1、積雪がある地域の場合
積雪がある一定以上の場合、稲の生育期間の関係から融雪をしなくてはならない。そのため、融雪剤として灰などを散布する必要があるが、中々、灰はそう沢山得ることができないため、泥を散布することが常識的だと思われる。そうなると、翌年から準備をしなくてはならないので説明する。晩秋にどこからか泥を集めてきて、水気が無いように泥を丘のように盛り、乾かす。その後、筵などで(なかったときは藁)で泥を覆う。(こうしておかないと、水気を吸って泥が凍ってしまい使えなくなる。)
こうした工程を挟んだ泥を来春に使う。使うときは、馬そりなどで圃場まで運び、その後、泥をスコップなどで撒くが、この時に撒きかたがあるので、工夫をする必要がある。
何だかんだで巻いた泥のおかげで圃場が10日ぐらい雪から早く顔を出すが、降雪期間を誤ると、効果が出なくなる。天気予報がない場合は、目測やカンを頼りにして撒いてほしい。10年くらいで大体いつになれば撒けばいいのか解るはずだ。
2、塩水選までの注意
まず、畑に種を蒔くにしても、種が来春まで無事に貯蔵できているかは重要である。そこで、注意しなくてはならないのは、ねずみとコクゾウムシだ。ネズミは、ネズミ返しをしている倉でもどこからか入ってくる奴がいたり、ペットボトルのふたの穴より小さい穴からでも侵入してくる奴がいるので注意。そこで、貯蔵する容器はネズミが齧っても大丈夫な頑丈な容器があると安心である。だがそうすると出てくる問題がコクゾウムシだ。コクゾウムシは、モミや米についている場合があり、これを気づかずに放置すると、米を食い散らかすため、籾として使えなくなる。なので、コクゾウムシの嫌がる刺激物を貯蔵容器の中に入れておき、冷暗な場所での保管をおススメする。(こういう対策をしても出てくるときは出る)
3、塩水選
何とか保管できていた籾でも、中が空っぽだったり、病気に侵されている種子がある。このような種子だと発芽しないため、これを選別する必要がある。塩水選は、塩水によって、比重の重い中身がある種子を選ぶことで蒔いた種子の発芽率を高めることができる。また、発芽率を高めるため、塩水選を数回にわたり行うことがある。その後種子には塩がついているため、洗浄し、よく乾かす。詳しいことは、ネットで流れているためググってくれ。ここでは解説しない。
4、浸種・消毒
乳剤などで種子消毒ができない場合、バカ苗、イモチなどの病気の消毒ができない。そこで、温湯消毒、酸消毒を紹介しながら、浸種を解説する。
まず、塩水選をした種子を網に入れ、約60℃のお湯に10分漬ける。こうすることで、ある程度の消毒ができる。漬けた種子は速やかに冷却し、再び、浸種のため水につける。この時の水は11℃くらいがよいが、冷えすぎても暖め過ぎても、発芽不良になるため注意が必要。さらに浸種の期間は8日ぐらいがいい。また、この間に種籾を付けている容器の温度が疎らにならないように水を一旦抜いて交換するか、種籾の天地返しを行う。その後、浸種した種籾を30℃ぐらいのお湯で二日間ぐらいつけると催芽が起こる。
この時に、浸種した冷たい水を抜くため、催芽をする前に脱水を行い、また、催芽の容器に移しても種籾を均等な温度で管理しなければ一斉発芽ができないため、天地返しを行う。(ちなみに天地返しは、種籾の入った網を水中で回転させ数秒間水の中から出して冷たい水を出すことが重要だ。)そしてこの催芽時に、酢を添加することで病害を予防できる。(このために、4月の田舎のスーパーでは、酢が無くなる!)濃度としては、3%ぐらいがよい。
5、播種
さて、催芽した種もようやく撒くことができるのだが、所謂、苗代が問題になる。最近は、マットやポットなどの育苗箱が使われているが、それもないので、苗代で育苗する。
まず、ペーハー調整のため消石灰を散布し、耕起した後、完熟した豚糞を肥料の代用として配合。更に耕し均したあと、催芽した種をまいて、その上から、覆土をかぶせ、たっぷりと昼の水で潅水。(覆土は、複雑な工程を挟むものもある何時か紹介するかも。苗きりが面倒くさい場合、苗代の土の下に新聞紙などを引くこともありかもしれない。)
その後、温度と湿度を保つために、苗代に油紙を苗代の上に被せる。ビーニルハウスの代わりに、油紙の障子を三角に合わせたようなものでさらに覆い保温する。
障子製のハウスの中の温度に気を付けつつ、芽が出てきたら、苗代の油紙を外し、本格的な育苗をしてくことになる。