あんぶれら
掲載日:2015/06/12
じつはね。
きっと、みんな知っていると思うけど。
僕は、思った以上に怖がりで。
いつも、いつも、傘の下。
晴れの日も、雨の日も。
曇りの日も、雪の日も。
空がどんなに晴れていたって、
明日が台風の日だったって。
僕は、いつも、傘の下。
黒い空。
黒い点。
明るい外を眺めながら。
じっと、じっと、傘の下。
布にあたる雨音。
露先を切る風の音。
石突を焼く太陽の音。
そして、影。
手を振って、
染みついた思い出も。
中骨に沿って、流して。
明日もここでじっとして。
軒下から、
こんにちは。
流れる雲を眺めている君。
足元の水たまりに浮かんだ、傘と、長靴。
きらきらと輝いた影。
眩しいくらい。
君をのせて。
昇っていく太陽を見ないように、
ぱっ。
傘を、また。
嫌いだ。
ありがとうございました。




