ななみんとプロローグ!
このお話は全てフィクションです。
ついに待ちに待った入学式。
私、松山ななみは私立鏡ヶ岡学園の校門の前に立っていた。
ここまで来るのは本当に長かったよ。
この鏡ヶ岡学園で私は変わるんだ・・・
根暗で空気だった中学時代から、周りから好かれる私の理想とする高校時代になるために・・・
わざわざ、知り合いのいない中学の隣の町のこの高校に来た理由は、この高校が私に相応しい高校だから。
県内屈指の進学校で有りながら、校則で生徒を拘束しない自由な校風で人気が高い高校だ。
この高校を卒業した生徒は皆一流企業に入ると言われている、ただのガリ勉高校じゃない
人間的にも優秀な人間が多い超エリート高校なのだ。
この高校に入るために私は中学校の時暗いと言われ続け、空気的な扱いを受けながらも
ずっと勉強してきたんだ。
そして、受かってから私は見た目も変えた。
暗いイメージを植え付けていた目までかかっていた前髪を切って、眼鏡はコンタクトにした。
どこかの少女漫画みたいに、それだけで変わるほど私は元から可愛いわけでは無いけど
少なくともそれなりに可愛くなったと思いたい。
そして高校では私は演劇部に入ろうと思っている。
理由は、演劇部のエースになれば私の事を好きになってくれるファンが増えるだろうからだ。
さて、そろそろ入学式の会場の体育館に向かおう。
どこかの少女漫画みたいに、入学式に運命の出会いがある訳でもなく普通に校長や生徒会長、生徒代表の話を聞き一人一人名前を呼ばれるごく普通の、入学式を終えた私は、
私のクラス1年3組に向かった。
自分の席に座りクラスを見渡してみる。
流石鏡ヶ岡、ただ勉強できるだけなく人間的にも優秀な人の集まりだ。
オーラが中学の時のクズ共とは違い、輝いている。
こんな私みたいな人間が溶け込めるか不安だ。
でも頑張っていきたい。
担任の紹介があり、担任指示で一人一人の自己紹介になった。
ここだ、ここを外すと私はまた空気扱いになってしまう。
この日のために自己紹介は練習してきたんだ。
『松山ななみです!趣味は音楽とドラマです。ななみんと呼んでください!
よろしくお願いします!』
敢えて余計なことは語らず簡潔に。これが自己紹介の極意だと私は思う。
その後私は、クラスメイト数人と打ち解け、家に帰っていた。
私は、中学時代の自分を変えることに成功したと自信を持っていた。
「ななみんの高校生活はまだ始まったばかりだ。頑張れななみん!」
不定期更新だけど更新が滞らないようにしたいです。