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手袋なんかしない

作者: 菜の花
掲載日:2025/12/23


悴んだ指先を

あなたの指と絡める

「寒いから。」

理由はそれだけで充分


冷たい季節だけれど

嫌いじゃない


少し触れたら

凍ってしまいそうな風も

もしなかったら

暖かい布団の心地よさを

こんなにも実感できなかっただろうし


あなたの首元にあるマフラー

少しだけ

いいや

結構、羨ましい

あなたにずっと

触れていられるなんて


あなたの指先は

雪に手を突っ込んだかのように

冷え切っていた

マフラーを巻いたって

暖かくなるわけではないみたい


「手袋、したほうがいいんじゃない?」


あまりにも冷たい手だから

あなたが何処かへ

溶けていってしまいそうで

少し怖かった


あなたは目を丸くして

柔らかく微笑んだ

絡めた私の指の温度を

確かめるように

ゆっくりと力を入れてゆく


「手袋なんかしたら

こうやって君の手に触れられないから」


少女漫画のヒーローにでもなりたいのか

胸焼けがしそうなほど甘い

答えに困って何も言わなかった


指先を絡める

伝わってくる温度は

氷みたいだったけれど

さほど冷たくはなかった

ご覧いただきありがとうございました。


絡めた指先は、ほんの少しあたたかかった。


誰かに届きますように。

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