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その変わった2人は終末に近づく世界で何をする?  作者: 沼主
その小さな傷は少しずつ広がりやがて
2/5

雷から始まる予兆

それは、単純で、難しい使命だった。


「できるだけ多く殺せ。」


そう頭の中で呼びかけられる。

ゆっくりと目を開けると畑の真ん中に立っていた。

初めに見て成ったのは確かムカデだった。

しかし、あまりにも小さくなってほんの刹那で鳥に食べられてしまった。


「あーダメだったか。」


腹の中から刹那に見た鳥の姿を模倣する。

その瞬間、鳥から鳥が生まれる。

そして、人里を見つけては殺す。

殺すことに何の感情もなかった。

当たり前である。自分は人ではないのだから




一番心に残っているのは人が一つ屋根の下で食事をしているところにお邪魔した時だった。

屋根裏から侵入し一番大きな奴の頭から入り込む。


「ぐ、ぐああああああああああああああああああああああああああああ」


そんな断末魔のとともに男は倒れた。


「sだjfl;k?、、、sだjfl;k!」


「「とたjr;あ!」」


残りのヒトが声を荒げる。

しかし、腕を鋭くしゴムのようにしならせきれいに頭を割く。


「つまらないな」


そう言ってしまった。

ただただ切って殺すだけ

そこに何の変化もない


「えっ」


そうドアの方から聞こえる。

そこには男の子がいた

そのヒトたちの知り合いなのだろうか?


「ねぇ、君の大事なもの壊しちゃった。ねえ、どんなことを思っているの?憎い?怖い?うれしいかい?」


しかし、少年は父だったもののほうに歩いていき静かに泣いた。


「つまんない、殺すのも面倒だ」


そう言い外に出て鳥になり空へと羽ばたいた。





「俺から言うか」


ない重い腰があげやれやれという口調で話し始めた。

そう言いレインと名乗る少年にこれまでのことを話す。


「誰かの命令を受けてここにおりてきてお前らを始末しに来た。」


「に、人間を?」


「いや、この国いる全生物、正確には創造魔法を持つものだな」


「なんで、創造魔法を目の敵に?」


「禁忌だとよ、創造魔法は、魔法はすべて神から譲り受ける。でもお前も持っているだろ?創造魔法。」


「ああ、持っている、物を自在に操れる魔法さ」


「なんで作ったんだ?ヒトは魔法が使えないから兵や警備員にも選ばれないのに?」


「母さんに喜ばれると思ったんだ。でも、村が都市開発の会社と戦って負けてもう死んじゃった。だから、この世に未練なんてないんだ。」


「頭がおかしい。その会社に一矢報いるのが筋なんじゃないのかね?」


少しあきれたように言った。


「いや、もうやったんだよ。その会社を潰した。従業員から社長まで全員一人残らず、全身の骨を折ったり元の形がわからないほど粉々にした。」


「だから、もう未練なんてないのか?じゃあ、そんな会社を建てた政府は?」


「やってない」


「じゃあ、やらないと1人残らず」


そう言うと左腕から指を生やしドアを指さした。

その手は不気味でまるで猿の手だった。


「いいのか、お前の命令は?」


「もう実行困難になったんだ。それに政府の重役のほとんどは創造魔法を作っているしな」


「お前の精神世界しか生きられないし能力も左半身しか実行できないしお前の許可がなきゃしようもできないしどうにもできないぜ」


「じゃあ、win-winってことか」


「そういうこと、さあ行こうぜ」


「じゃあ、これからよろしく、俺はレインだ。お前は?」


「俺は、、、、、」


「じゃあ、左は?」


「左?」


「ああ、肉体的には動かせるのは左半身だけなんだろ?」


「うん、気に入ったその名前」


「よかった!」


「ああ、俺も魔法が使えたらな~、左よ、魔法が使えないんだよな」


「何言ってんだよ!俺を取り込んだから使えるさ」


「マジで?」


「俺は、魔法の生みの親、神の右腕だぞ?あ、ちなみに俺はこうやって腕や顔に口や手を作って操作できたり、しゃべれるぞ」


そう言うと腕からくわっと不気味な口が生えてきて不気味に口角をあげる。


「あと、創造魔法はエペクタシーだ。魔法、魔術、魔力をより見たり触れたり喰べたりできる。」


「へー、じゃあ、俺、魔法が使えるのか!」


部屋の端に置いてあった新聞の今日の魔法というコマを見た。

よく魔法の構成方法や必要魔力量などが書いてあるコラムだ。


「えーと、、サンダー!」


そう言い天井に手を向けるとその刹那、魔法陣が現れたと思うとバーーーーンと特大の雷が周囲に落ちレインのいる部屋が消し飛んだ。


「やべっ」


そう言い大急ぎで支度をする。鞄になけなしのコインとナイフとランプなどの日用品を入れると逃げるように窓から飛び出した。すたっときれいに着地をした。地面にしっかり根を生やすようにいつもとは違う一歩を歩き出した。空はすっかり晴れて雨に濡れた個所が日光に照らされて光って見えた。


「バカ!室内で攻撃魔法をぶっ放す奴があるか!」


「ごめんって!」


そう言うと両者、まだ早朝の街に響き渡るほどの大声で笑った。

雨上がりの早朝はコケと腐りかけの木のにおいがしたがなぜか不快感はなかった。

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