最難関・敬語
『コミック誌、または単話版でお目にかかっていただければ嬉しいです!』
多分言いたい事は「ご覧頂ければ嬉しいです」なんやろな。
「お目にかけられたら嬉しいです」なら、頑張って見てもらえるようにします!ってことやから、コミカライズ出るの決定したよのお知らせには相応しくないし。
「目をかけていただけたら嬉しいです」でも意味は通じるけど、1個の作品を目をかけて育てる訳でもないし。何回も買い続けるもんでもないし。
目をかける =贔屓する
お目にかける =見せる の謙譲語
お目にかかる =会う の謙譲語
ほんま、咄嗟に敬語使うんて、難しい。
でもこれ使いこなせたらオトナに見えるのよね〜…ちゃんとした人、として見てもらえる。
まずは用語のお勉強。
丁寧語、尊敬語、謙譲語、3つ合わせて敬語。
丁寧語は「ですます体」のこと。
見た→見ました
誤字だよ→誤字ですよ
受け取り手(聞き手、読み手)に対する敬意表現。
尊敬語は動作主(=主語)に対する敬意表現。
食べる→召し上がる
見る→ご覧になる
言う→おっしゃる
など動作主を上げる言い方。
謙譲語は動作対象(=目的語)に対する敬意表現。
食べる→頂く
見る→拝見する
言う→申し上げる
など動作主=自分を下げる言い方。
誤用例に要素を補足すると、(主語・あなたが)掲載誌で(目的語・私の作品に)お目にかかっていただければ、(私は)嬉しいです、になる。
「お目にかかる」は謙譲語なので、動作対象=会われる人=私の作品に対する敬語。
「して頂く」で私のあなたへの敬語もあるし、そもそも動詞の選択間違えてるしで、もーわやくちゃ。だからごめん、我慢できなかった。
「君は高田さんに会うの初めてかな?」
「いえ、以前お目にかかったことはありますが、恐らく覚えていらっしゃらないかと…」
「そうなのか、印象的なおじさんだろう?」
「はい、気さくにお声がけ頂いて、奥様とのお話を色々と伺いました」
「はは、さもありなん、家族を溺愛されているからね」
助動詞「れる、られる」は尊敬語としてとても便利。でも使い過ぎると逆にバカに見える不思議。受身・可能の助動詞を区別するための「ら抜き」問題もあるしね。
駄菓子菓子。
関西弁には最強の尊敬の助動詞「はる」があるのです。
言わはる、食べはる、行かはる、しはると直接でも使うけど、
「今日は行けるて、言うてはったで?」
=今日は行けると、おっしゃってましたよ?
みたいに「〜てはる」の形が多いかな。
この形になると敬意は少し薄れて親愛が足される感じ。
まー関西弁って時点で真面目なビジネス向きではないけどね!