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War of emotional  作者: KAREHA
7/10

第?話



アステラ駅:アース王国からステラ王国へ直行できる「アステラ線」


その中で直通駅は四つ しかし今 そのどれもが動いていない


アース王国の混乱と暴動の余波で 運行は完全に停止していた


そんな線路の上をひとりの少女が駆け抜ける

名は 宿木桔梗 数奇な運命に翻弄される“無能力者”


「早く……イドラとヴィタを助けなきゃ」


幾度も彼らに救われた

幾度も生きる理由を与えてもらった


いま彼らはステラ王国の外 故郷ラテン村を守っている


その村が危機に陥っていると知り 桔梗は線路を全力で疾走していた


道中の景観は絶景だ 季節に合わせるように自然が煌びやかな景色を産む 由緒ある駅


この線路は巨大な湖を渡り 山中を抜け 海上を滑るように走る


このアステラ線は 多くの人に愛される路線 今はその大湖に差しかかったところ


昼時 乾いた風が木々を揺らす 今日はやけに調子がい 身体が軽い 走れる


(早く……二人の元に……!)


その瞬間──空気が変わった 遥か上空から異質で異様な気配が降りてくる


心臓が素手で掴まれたように冷たくなり 全身が震える


「この感覚……」


走りながら わずかに視線を上へ


目視するにはまだ小さすぎる だがその生命体は圧倒的な存在感を放っていた


そして その生命体とと視線が交わった刹那 開口一番にこう叫ぶ


「何が不満かって!?」


大火をまとう剣を構え 一直線に突っ込んでくる


「分かってんだろ!!」


それは前回の問いに答えた


「全てが!! 不満だ!!!」


その女の名は──

ファニィ・アルテミア・ムーンハート


「闇剣・et──」

「焔牙──」


二人の意志が交差し 一撃が炸裂する


「深炎蒼!!」

「焔閃!!」


蒼い深炎と紅蓮の業火が激突する


混ざり合う炎の爆風は周囲の景色を一瞬で焼き払い 橋が崩れ落ちる


落下の最中 二人は相手の瞳を捉え続けた


「挨拶代わりにしては上出来だ!よく受け止めた 私は嬉しいぞ!」

「相変わらずだな……!」


着地するより早く ファニィが地面に剣を向ける


「炎波・炎葬!!」


剣先が湖に触れる刹那 湖面が白く泡立ち始める 一瞬の静寂


次の瞬間 湖そのものが怒号のように膨れ上がる 焼け付く熱が巨大な水柱を産み爆音と共に破裂する


地鳴りのような衝撃音が辺りを揺らす 髪が後方へ跳ね上がる


爆発の中心から吹き荒れる熱風は皮膚を焼く程の熱を持っていた


一瞬で視界が奪われるほどの蒸気の奔流が周囲の木々をなぎ倒し 橋の残骸を紙切れのように弾き飛ばす


「化け物が……!」


闇を覆うように纏い 崩落する橋と熱波から身を守る 美しかった景観は跡形もない


深く落ちた谷底で ファニィが愉悦の笑みを浮かべていた 立ち上る水蒸気を払う


「何がそんなに面白い?気持ち悪い顔だな」

「いいさ!誰も分からん!久しぶりの強者との邂逅……胸が高鳴る!」

「ペラペラと……」

「闘えば分かるさ!お前も私と同じだ!」


ファニィが地面を抉る勢いで踏み込み一直線に飛びかかる


逆手に刀を構え 剣先をいなしながら側面へ流すように斬りつける


だがその一撃は鞘で受け止められる 力比べは五分


「笑えよ桔梗!! なぁ ほら!!」

「……ッ」


わずかに押され 剣先が脇腹を掠める


「黒牢」


桔梗を中心に闇の牢屋が展開し 髑髏が四方からファニィへ襲いかかる


ファニィは即座に距離を取り 髑髏を斬り裂いていく


「物量と目眩ましか……だが 時間稼ぎにもなんねぇよ!!」


本来は炎の斬撃を飛ばす技


「焔牙・焔閃!!!」


放たれた斬撃は髑髏を灰へと還し さらなる衝撃で闇の牢屋すら粉砕する


「そんなところにいたのか 照れ屋め!」


闇の翼を広げ 上空から技を構える 時間はかかるが威力は絶大


「闇玉・焔」


闇が 掲げられた手の上で 眩くそして深く黒く渦を巻きながら集まる そしてファニィに目掛け手を振り下ろす


「益々闇に磨きがかかったな!」







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