百合は勉強できません!
皆さんこんにちは!私の名前は後藤朱里。
私立関が丘高校に通う高校二年生。
私は今ヤンキーに壁ドンされています。
ヤンキーなんて自分とは縁のない人たちだと思っていたのに。
「な、なんでこんなことに・・・」
遡ること二日前。
時は6月。進級して最初の定期テストが始まった。
朱里の成績は一年生の頃から下の中くらいで、赤点はないものの良い点数とは言えなかった。
テスト用紙が返却され、朱里は言葉を失った。
「あ、あ、あ、赤点が・・ある」
苦手な数学だけ一点差で赤点となってしまった。
朱里は一応廊下に張り出されている順位表を見に行く。
朱里の名前は予想どうり下から数えたほうがはやかった。
ふと今回の一位を見てみる。
「吉田鬼友さん・・・」
「おい、今回も一位”鬼の鬼友”だぜ」
「なんでヤンキーなのに頭いいんだ?」
後ろの方でヒソヒソと話しているのが聞こえた。
(ヤンキー?こんなに頭のいい人が?)
朱里はとても信じられなかった。
「どんな人なんだろ・・・・」
もう一度その名前を目に焼き付けた。
家に帰ると母がすでに待ち伏せていてもう逃げられなかった。
そしてテストの結果を嘘偽りなく報告すると。
「はぁぁぁ・・・もう怒るを通り越して呆れだわ」
朱里は心のなかで(怒られなくて良かったー)と安心した。
「あなた、一年生からずーっと成績が伸びないじゃない?」
心にぐさっときた。
「だから家庭教師を雇うことにしたわ!」
パンと手を叩いて笑みを浮かべながらとんでもないこと言い放った。
「ちょ、ちょっとまってよ!急すぎるよ!」
「急じゃないわよぉ、明後日から来るからね。お母さんの友達の娘さんで成績”だけは”優秀らしいから!」
それだけ言い残し買い物へと出かけてしまった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
そして家庭教師が来る当日となってしまった。
朱里はあることを思いついた。
「逃げよう・・・!」
何とも最悪な手段を取ることとなった。
母の出かけた瞬間を狙い、勢いよく家から飛び出す。
家から少し離れた通りまで走ってきた。
「ここなら、お母さんもこな・・・・!!」
いきなり口元を抑えられ路地裏へと引きずり込まれた。
大柄な男三人に囲まれてしまった。
「こいつはえれぇ上玉だ」
「今から俺等と”楽しいこと”しような」
「・・・・・・!!!」
口を抑えられて声が出せない。
(誰か・・・・!)
ギュッと目を瞑った。
すると、
「あんたら、なにしてんの?」
声のする方を向くと制服にパーカー姿の女の子がいた。
男たちが彼女の方へ近づいていく。
そして男たちが彼女をつかもうとした途端男の一人が「うぉっ!!」と叫び倒れ込んだ。
そこからは速かった。
彼女は自分よりも遥かに体格の良い男たちをボコボコにしていった。
「あんた、大丈夫?」
彼女が腰を抜かして座り込んでいたあたしに手を伸ばしてくれた。
「あ、ありがとう」
彼女の手を掴み立ち上がる。
「家はどのへん?送っていくよ」
家に帰るとのは嫌だったが、こんな事があっては帰らざるを得ない。
「あ、あっちのほうです」
「そっちなら私も用事があるしちょうどいいや」
二人は朱里の家へ向かって歩きだした。
「さっきの・・・・喧嘩強いんですね」
「あぁ、あいつら雑魚かったし・・・私、一応ヤンキーだからね」
「そ、そうなんですか・・・」
ここで会話は途切れ、沈黙の中朱里の家へ到着する。
「ここが私の家です」
「え、私もここに用事が・・・」
突然ドアが開き、お母さんが出てくる。
「あら〜二人とももうお友達だったの〜?」
「「え?!」」
二人は顔を見合わした。
息きつく暇もなくリビングに通され、自己紹介を始める。
「初めまして、吉田鬼友と言います」
ペコッと頭を下げる。
「私はこの子の母の後藤晴海と言いま〜す」
「母から話は聞いています。娘さんの家庭教師をやれば良いんですね」
「そう!最近この子成績が下がってきているから見てほしいの!」
鬼友はわかりましたとだけ言い、朱里の部屋へと上がっていった。
「適当にくつろいでください、お茶は多分お母さんが後で持ってくるので」
「そういえばあなたの名前聞いてなかったよね」
「あ、わたしは後藤朱里です。朱色の朱に里と書きます」
「そっか〜よろしくね!朱里ちゃん!」
朱里は体をビクッと揺らした、ヤンキーと呼ばれる人からちゃん付けで呼ばれて脳が追いつかなかったからである。
「とりあえず、赤点とっちゃった数学から勉強しようか。」
机の上にノートを広げ勉強が始まった。
「鬼友さんここが・・・」
「ここはね、この公式を使うとやりやすいんだけど・・・」
数学を一年生の基礎から教わり一通り終えるのに三時間もかかった。
「お、終わった〜」
「うんうん、だいぶ解けるようになってきたね」
鬼友は笑顔だった。
「鬼友さんって笑うと可愛いですよね」
ポロッと思ったことが出てしまった。
「へ?・・・・・!」
鬼友は顔を赤くした。
「あ、ヤンキーさんにかわいいは良くないですよね!じょ、冗談です!」
朱里は慌てて取り繕うとする。
そんな朱里に鬼友はジリジリ近づいていき。
「ぼ、暴力はなしですよ?!命だけは・・!」
鬼友は朱里の腕を掴み押し倒す。
「ふぇ・・・?」
朱里は何が起こったのか分からなかった。
「朱里ちゃんが悪いんだよ・・・・責任取れるよね?」
朱里は息を荒くする鬼友を見て怖さを感じたが、同時に何かに酔う感覚に襲われた。
「私じゃ嫌・・?」
「嫌じゃないよ・・・全部教えて、先生・・・」
鬼友はそっとキスを交わした。
「・・・・!!」
朱里は突然のことに体を預けることしか出来なかった。
「あんた・・・・そういう体質でしよ」
「そういう・・・・って?」
「朱里ちゃん、今まで何回こんな風に女の子に襲われたことある?」
質問の意図が分からなかったが、今までの記憶をたどり。
「5回くらい・・・・・かな?」
朱里は中学生の頃から同性に好かれることが多くなり、告白も何度も受けその度に襲われそうになっていた。
理由は全くわからない。
「やっぱりね・・・・・私も朱里ちゃんを見てからずっと体が火照っておかしいのよ・・・」
朱里自身は気がついていないが、朱里は同性を強制的に発情させる体質であった。
そのため襲わずともクラスの女子は密かに朱里を狙っている。
「あんたは私のものだって、痕残すから」
鬼友は首筋に近づくと少し乱暴にキスをした。
「っ・・・!」
少し痛みを感じたが、どこか優しくもあった。
「これで、あんたは私のものだから」
悪戯っぽく笑みを浮かべる。
ここから不思議なカテキョとの関係が始まった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
昨日はあの後何事も起こらず解散となった。
朱里は教室で絆創膏を貼った首元を触る。
(まだ痛いな・・・)
「朱里さん・・・・・朱里さん!」
誰かに呼ばれて勢いよく立ち上がる。
「何ぼーっとしてるんですか?この問題を答えてください」
「えっと・・・・分かりません」
「なら、もう座れ・・・」
朱里は恥ずかしさでキューっと体を小さくした。
お昼休み。
朱里は友達が少ない。そのためお昼は屋上の隅でひっそりと食べるようにしている。
屋上へ行くと、誰かが隅で座っていた。
見て見るとそこに居たのはパーカーの女の子。鬼友であった。
「鬼友さん?」
呼びかけには何も反応しなかった。
そーっと顔を覗いてみると、鬼友は気持ちよさそうに眠っていた。
朱里は改めて顔をじっと見る。
(まつげ長いな、肌綺麗だし・・・多分これノーメイクだ、それでこんなに綺麗なんだ・・・・)
改めて鬼友の可愛さを感じた。
そんなことをしているうちに鬼友はパッと目を覚ます。
しっかり目が合った。
朱里は青く澄んだ瞳に吸い込まれそうになった。
鬼友は朱里を自分の前に座らせ、後ろからギュッと抱きつく。
「き、鬼友さん?」
「落ち着く・・・・・・」
朱里は体が固まって動けなくなる。
「朱里・・・・こっち向いて」
スっと振り返ると鬼友は唇を重ねる。
「っ・・・・」
舌が入ってくる、朱里はよく分からなくなってきた。
「っあ・・・・」
朱里はトロンとした顔になってしまう。
(何これ・・・・体がすごく熱い・・)
「この前は言わなかったけど私の唾液には媚薬成分が入ってるんだよね」
舌を出して説明する。
「だから、お互いに発情できるってわけ」
朱里は息が荒くなる。体が奥からジンジンするような感覚に襲われて力が入らない。
「私も今我慢できないし、襲うね」
そう言うと、鬼友は朱里のワイシャツボタンを外していく。
「やだ・・・・」
抵抗しようとするも力が全く入らない。
「抵抗しちゃダメ・・・先生のいうことは絶対・・」
耳元で囁かれ、朱里はゾクッとした。
ボタンを全て外し終わると。
「朱里って、だいぶ着痩せするタイプなんだね」
制服姿では分からなかったが朱里はなかなかに豊かなものを持っている。
「あぅ・・・・・」
朱里は全身から火が吹き出そうだった。
「大丈夫、最初は優しくするから」
鬼友は優しくそれを揉み始める。
「っ・・・・ぁ」
朱里は手で口を抑え変な声が出ないようにした。
「ふぁ・・・・や・・・!」
ビクッと体を揺らす。
「もしかしてイッちゃった?敏感なんだね・・・」
「ゆ、許してくらひゃい・・」
息を荒くする朱里を見て鬼友はさらにゾクゾクした。
そして、スカートの中に手を入れ・・・
「・・・・!!」
「あれ?ちょっと触っただけでイッちゃった?」
鬼友はさらに触ってくる。
「やだ・・・・もうイッてるからぁ・・・」
「もっとイッていいよ・・・・・」
朱里はずっと体をビクビクさせている。
媚薬成分のせいで体がいつもより遥かに敏感となっている。
「ん・・・・!」
体が大きく揺れた。
「イッちゃったね・・・・」
「気持ちよかったれす・・・・」
乱れた制服を直し、座り直す。
「鬼友さんは私の事好きなの?」
「うん、ずっと好きだったよ」
「ずっと?」
朱里と鬼友は最近会ったばかりのはず。
「朱里ちゃんが襲われてるところ何度が見てたんだ。」
「え・・・・?」
「それで私すごく興奮して、朱里をどうにか自分のものにしたくて・・・・」
「そうだったんだ・・・・私も先生のものになりたい!」
朱里はここ最近抱えていたことを打ち明けた。
「大好きだよ・・・朱里・・・」
そっと抱きしめてくれた。
その後、
「おはよう鬼友ちゃん!」
「おはよ、朱里」
二人はそっと手を繋ぐ。
「今日もご指導よろしくね!先生!」
鬼友は突然朱里のリボンを引っ張り、
「先生じゃなくて、ご主人様ね・・・」
朱里の目にハイライトはなく。
「はい、ご主人しゃまぁ・・・・」
皆さんこんにちは!天音ココアです!
今回の短編は友だちに頼まれて書き下ろしたものとなっています。
このお話は後半に過激な部分が多いので一応R15を入れさせていただきました。
ここで私の近況報告をしますと、いよいよ夏休みに入りました!
夏休みの殆どはバイトとヲタ活ですw
それでは皆さん、また会う日まで!