Ж-17 神々への叛逆 ~Against Of The Dead~ ②
『貪喰!』
まずは異能で、 周囲に散らばったスライムだけを攪拌して取り込む。
クソッ! やっぱ一匹も無事なヤツがいねー!
でも崩れかけてる核を再生し、 剥離しかけてる魂魄を定着させるには
同種族の魔那が一番だ。
人間共はもう少し地べたに散らばってろ、
後でゆっくり廃物利用やる。
裡に取り込んだスライムの魔那を細く、 極細く、
抉るように核へと照射、 崩れた肉体と 「幽体」 を修復、 補強してやる。
一気に放出してはならない、 元がスライムだから過度のエネルギー供給は、
器が耐えきれず内部から決壊する。
クソ、 余剰魔那を外に流しながらの行使だから
進捗が辿つく。
攻撃魔導しか遣ってこなかったのが裏目に出たか、
オレに幾ら強い魔氣が宿っていてもこの場合は逆効果、
今求められるのは強大な破壊力ではなく繊細な精密性なのだから。
オレの感覚は魔導で繫がってるから解るのだが、
『魂』 というヤツは、 恐ろしいほどに脆い。
相手がスライムだからかもしれないが
感覚的には虫の薄翅、 それも乾涸びてて抓むだけでも
粉々になってしまうような、 存在の定義すら危ぶまれる脆弱さだ。
その構造や後の 「行方」 など知ったこっちゃないが、
だからこそ 『星幽体』 という被膜で保護する必要があるのであり、
今はソレが本来収まっている 「座」 を元に戻すコトが命題。
だがその 「構築」 が恐ろしいまでに難しい、
死を認識した魂は恐ろしく剥離し易くなっているため、
オレが今再構築している(星)幽体の 「座」 に中々定着してくれない。
何処かに還ろうとしているものを、 無理矢理引き留めているようなモノ、
川の流れ、 波の流れへ強引に逆らっているに等しい愚挙、
ソレこそ万物(永続)の法則、 『神』 へケンカを売っているに等しい。
故に、 “囁き” も聴こえない。
死に関する事象への干渉にプロテクトが掛かっているのか、
オレのレベルが低過ぎるからかもだが、
幽体に注ぎこむ魔那を行使する魔氣が
【原初魔導】 として発現しない。
そもそも 『死者蘇生』 なんて、 オレ達の世界でも
歴史上たった一人だけしか成し得なかった 『奇蹟』
幾らその亜流とはいえ、
ただ死んで偶々呼び出されただけのオレに、
そんな大それたコトが出来るわけがない。
だったらなんだよ!
知るかそんなもん!
今のオレには、 異能が有って魔導が在る!
手段が有るって事は、 『可能性』 が在るってコト!
ヤれるコトをヤるだけヤって、
それで何もかも全部徒労だったら
ソコで初めて後悔なり絶望なりしろ!
最初から諦めて何もしねーヤツには、
絶望する資格すらねーんだよ!
利用出来るモノは全部利用してやる!
ハッタリでも虚勢でも形振り構わず我鳴ってやる!
待ってろ! いま救けてやる!
だから死ぬなよ! 生きてろよ――ッ!
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