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Ж-14 魔 皇 単 騎 ~Running To Horizon~ ③





「では、 ()の狩りに行って来る、 留守を頼む」


「え~!?」


 こう、 地球が有って、 え~!? だよ。

 ヴァイタリティ高過ぎだろ!? 『英霊』!

濱〇がヘンなテンション入った時より働いてンじゃん!

 もっとこう、 疲れたから休む、 とか、 午後はおまえが行って来い、 とか。

何かあるだろ!? 最善は最良じゃないんだぞ! 

仕事はすればするほどもっとキツイ仕事を押し付けられる。

皆が皆オレみたいなナイスガイとは限らないんだぞ!

 最後の一行は除いてそんな事を(まく)し立てると (スライム共に一緒に)

相方は事も無げに。


「取り敢えずの 「拠点」 は決まったからな。

これから探索範囲を広めるのなら出来る限りの

食料と備品を用意しておきたい。

異能も遣い(こな)したいし、 この剣も手に馴染ませる必要がある」


 そこで 「フハハハハ! 実に馴染(なじ)むぞ!」 とか頭を掻き(むし)りながら

某カリスマ悪役の真似をしちゃうのがオレクオリティー、

ハイ、 フザけないでちゃんと聞きます。


「……我々は二人。

他の増援は期待出来ぬ以上、 それぞれの特性を練磨(れんま)する必要がある。

狩猟は()()に一番適している。

本来は君と同道するべきだろうが少々余裕が出来た故、

己の身一つで技量と異能を鍛えたいのだ。

“最後には君の魔導が在る” という 「余裕(甘え)」 は、

覚悟と練磨を鈍らせる」


 流石優等生、 流石英霊、 もうこの世界に 「適応」 しつつ在る。

 オレなんかずっとフザけてるだけなのにね。

 まぁここが「拠点」になって 「(トラップ)」 も仕掛けてあるから、

オレの 「お守り」 が必要なくなったわけね。

 で、 オレは、 ここでスライムと仲良くお留守番、と。

 フ~ン、 フ~ン? そうして黙り込むオレに群がる色とりどりのスライム共。

「ママ~、 いっしょにおるすばん~」 だとよ。


「だぁっしゃいいいいいいぃぃぃぃぃぃ!!」


 くそぉ! おじいさんを殺しやがって! 張りに

もう一生言う事もないであろうセリフを(わめ)きあげて

スライム共を吹き飛ばす。


「オレも行く。 一人で魔導と異能の練習してくる!

ついでに獲物も()ってくる!」



挿絵(By みてみん)




 そう言って樹に掛けてた槍を手に取り決然と立つ。


「そ、 そうか、 しかし」

 

 得体の知れないオレのテンションに相方が若干引いてるが

オイ、 と頭に頭でゴツンとやる。



「心配、 してるんだろ? オレ一人じゃ不安、 だとか?」


「……」


 黙るな、 図星かよ!

 ちょっと悲しくなっちゃったよ!




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