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【ZODIAC PARADOX EXTREAM/CHAOSPHERE!】 ~戯題・愛のままにわがままに 魔皇少女は異世界に屈しない!~   作者: 沙波羅 或珂
【第三章/冥 獄 の サ タ ナ エ ル】

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Ж-79 逢 魔 ヶ 路 ~Devil Load's Road~ ㉒



 あぁ~、()こえてきた()こえてきた。

 ホント節操ねぇな、この源泉(異能)、【原初魔導(げんしょまどう)

 その内『自己犠牲(じこぎせい)自爆呪文(じばくじゅもん)』とか勝手に聞こえてきたら

ガチでどーすんだよホントに。

 アレ? ”魔法(まほう)” と ”呪文(じゅもん)” って一体どこが違うンだ?

 無いとは言い切れないから怖い、オレの性格上。

 まぁ、生きるの死ぬの(こじ)らせてたヤツの云う事じゃねーな、

所詮()()()()のモンか、オレの苦悩(なやみ)なんて。


 ってかブッちゃけ今更ってカンジの魔導なんだよな。

宝珠(オーブ)”もあるしイノウェもいるし、

「最後のカギ」手に入れた後の「アバ〇ム」ってカンジ?

 まぁ何かの役に立つだろう、

❝範囲❞じゃなく『記憶』ってのがなんかルー〇っぽいし。


「はいじゃ、寄って寄ってぇ~」


 突如足元から放出された光の魔氣(マギ)

在勝(ありがち)な魔法陣から如何(いか)にもな紋章と紋字が(こぼ)れ出し

周囲を揺蕩(たゆた)う。

 ベタな魔法は「演出」までベタだ、

オレが考えたんじゃねーからな、

勝手に脳内で魔言(コトバ)が流れて勝手に発動するんだよコレ。


(ひらめ)いたのか?」


「今日一日中(かかずら)って()()って感じだけど、

まぁ遅かれ速かれ閃いてただろうね、何度か視たし」


 寄ってとは言ったケドその必要無かったな、

結構効果範囲(ひれ)ぇーわコレ。

だから移動の際「触る」の「抱きつく」のの

〇〇ラノベムーブは起こらない、

そもそもオレと相方だしな。

 あ、イノウェどーする?

一緒に来る? 用があるなら「対象」から外すぜ、

宝珠(オーブ)”と違って「強制転移」じゃないみたい。

 あ、いいのか、一緒に帰るのか?

じゃあ行くよ? (つか)っちゃうよ?

 半領域系(はんりょういきけい)追想型(ついそうがた)転移魔導(てんいまどう)









          『ツ バ サ ヲ(メモリ) 広 ゲ テ(ーズ)



挿絵(By みてみん)







 おぉ、足元から光帯(こうたい)(ほとばし)って頭上へと飛翔、

一挙に縮小する夜の森と拡大する夜光雲(やこうぐも)

宝珠(オーブ)みたいな次元転移じゃないのね、

単なる物理的な空間移動だ。

 流石に速度は速い、でも「戦闘中」にはまず使用(つか)えねーなコレ。

『詠唱中』に動けねーし発動しても一回のただの移動。

『逃走』に使うならワンチャンあるかもだけど

なんか抵抗(レジスト)弱ぇーわ、弱い攻撃魔導でも一発喰らったら

即霧散しそう。

 完・全に『移動用』で、相手の超必殺技(ちょうひ)を避けるとかには

使えなそうだわ。

記憶(メモリ)』を頼りに移動する魔導なんだな、

宝珠(オーブ)”は支配領域内なら行ってない場所にも行けるケド、

コレは逆に【明確に覚えてない】と一度行った場所でも行けない。

「電車」で降りないし印象も薄いって「駅」あるじゃん、

アレと大体一緒、だから森の獣道とか行くの無理、

全部一緒に見えるからオレが。


 本当に使えんのかコレ? 

封印確定スキルの匂いがスゲーするんだけど、

どこぞのニ〇ラムみてーに。

 でもまぁ、最初に『記憶』に残ってんのはやっぱ此処か。

 意表ついて「最初の城」にでも戻ってやりゃ良かった。

 空からズームアップで迫る、夜陰に煌めく ❝精霊樹(せいれいじゅ)

 あ、ばか、ソフィアバラすな。

 出来ればこっそり帰って樹の隠し部屋でニ~三日は引き籠るつもりだったのに。

 あぁ~あ、真っ先に土埃上げて吶喊(とっかん)して来てるスライムと

ハーフ・エルフと奴隷の少女、それといつものバ、 四人。

 もう降りる前から『先のコト』が予想出来る、

どこぞのテンプレかよ、全ッ然面白くねーぞソレ。

 あのなぁ、帰ってくんのオレだぞ()()

英霊(リュカ)じゃねーんだぞ、

ってか相方ちょっと居なくなっても

おまえらそんなに「心配」しねーだろうが

何でオレの場合は違うんだよ?


 ンなコト考えてる間に、先刻(せんこく)までの恐怖と絶望が薄らいでくる。

 オレの存在が 【(かり)】 だとしても、おまえらは違う。

 どっちにしろ同じなら、もう少しだけ生きてみるか?

此のロクデモネェ場所で。

 どれだけ世界がクソだとしても、

人間(おまえら)はそうじゃないから――。 

  

「姫!」


「姫ッ!」


「魔皇サマ!!」


「おひい()さま!」


「女の神サマ!」


『ママァ~~~~~ッッッッ!!!!』


 (こえ)が聴こえる。

 人間(おまえら)の声が――。




 NEXT PHANTASM…Ж







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