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【ZODIAC PARADOX EXTREAM/CHAOSPHERE!】 ~戯題・愛のままにわがままに 魔皇少女は異世界に屈しない!~   作者: 沙波羅 或珂
【第三章/冥 獄 の サ タ ナ エ ル】

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Ж-77 声 亡 き 聲 ~Nameless Demi-Huma~ ⑱



「う、動くな! 動くんじゃねぇ! このガキ殺すぞ!」


 ガキ共の寄せ集めでビショビショになったオレのちょっと先にて、

リュカの黒い外套が戦風に靡いている。

 浅層出口側のここは特に幼い子供が多かった、

アビス曰く「亜人」の子供の血は、

ある種の霊的効用が高いと

「人間」の貴族の莫迦共に信じられてるんだってさ。

 だから裸にして甚振ったり八つ裂きにしようとしてたわけか?

『深淵』の此処なら何をやっても赦されるから。

 生憎だったな、赦されねーよ。

神が居なくても()()()()いま此処にいる――。


「貴様が殺そうとしていた子供だろう……!」


 新しい剣技か? 斬ったっていうより刃が通った場所が

そのまま消滅したみたいだ。

刹 幻(せつげん)】っていうらしいけど

激しい怒りで新たな異能が目醒(めざ)めるのは“英雄”の特性、

その上位種である『英霊』なら猶更の事だ。

 特に致命的だったのは木々からブラ下げられた

『赤ん坊』の揺り籠。

 一体()の為に在るモノなのか?

魔皇(オレ)じゃなくても世界くらい滅ぼしたくなるかも知れない。

 あぁ、 初めて想ったかもしれねーな、

“人間じゃなくて良かった” って。


 フム、あらかた殺したか? 

“転移系”の魔導がある以上、全部仕留めたってのは望み薄だが、

入る事が阻止出来ない以上、出る事も完全にシャット・アウトは出来ない。

 そしてオレ以上に力を持て余してるのが相方(リュカ)だ、

凄まじいまでの魔氣が全身から渦巻いて放電のように()ぜてる、

その所為で自身も傷ついてしまってるくらいだ。


()がさん……一匹残らず……駆逐してくれる……!

人の皮を被った人外の外道共……

墓も(のこ)さず根絶やしにせん……!」


 こりゃ何云っても止まらなそーだな。

このまま『深淵』の外に飛び出して、

その“星界”にまで攻め掛かっていっちまいそうだ。

 しゃーない、「探査系」の魔導、少々骨だが今ここで(つく)るか?

 状況的、精神的に多分条件は充たしてる。


創造者(ジェネシス)――』






     ~§(はな)れる 稀望(きぼう) (はい)する残望(ざんぼう)§~ 


    ~§末期(まつご)さえ遺却(いきゃく)し 境界(きょうかい)忘却(ぼうきゃく)せよ§~


    ~§()能才(チカラ) 光遍(ひかりあまね)星彩(せいさい)なれば§~


   ~§()冀望(のぞみ) (たわむ)刹那(せつな)光芒(こうぼう)とならん§~ 






   『揺 ル ギ(オンリー・) 無 イ(マイ・) モ ノ 一 ツ(スターライト)ッッッッ!!!!』


                    挿絵(By みてみん)






 躰から輻射状(ふくしゃじょう)に放散される魔氣(マギ)

宝珠(オーブ)”の感覚が(からだ)()み付いてたのもデカイ、

未踏の領域を走った魔導が魔那(マナ)に反響して

元の世界のソナーみたいに明確に脳内で周囲の地形と存在を再構築する。

 今回は殺すヤツが服着てるから解り易いや、

わざわざ自分で殺され易いようにしててくれる。

まぁソイツの魔那が発する、邪悪なんて表現以下の

汚ねぇ感覚も一緒に来るけどね。





 

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