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【ZODIAC PARADOX EXTREAM/CHAOSPHERE!】 ~戯題・愛のままにわがままに 魔皇少女は異世界に屈しない!~   作者: 沙波羅 或珂
【第三章/冥 獄 の サ タ ナ エ ル】

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Ж-77 声 亡 き 聲 ~Nameless Demi-Huma~ ④




「一応確認してくる。行くのはオレとリュカだけ。

意味は、もう言わなくても解るよね?」


 サーシャは一瞬惜しそうな顔をしたがすぐに表情を引き締めコクリと頷く。


「解りました。わたしはソフィアさんと一緒に集落へ戻り

警戒態勢を敷いておきます。

どうかお気を付けて、魔皇サマ」


挿絵(By みてみん)




 沸き上がる、自分でも持て余すほどの力、

それを「試したい」という気持ちも強いだろう。

 だがこの娘はソレを諫めて自分を律する精神力を持っている、

どこぞのラノベ女と違っていや立派なモンだ、

「他人の力」なのにすぐにイキるからなアイツら。

 軽くまた頭を撫でて、それをフェイントに即座に“宝珠(オーブ)”を取り出す。

 瞬時にリュカに近づいて転移発動! 

はっはぁ~! ()いてやったぜ!

二人って言っても絶対付いて来るヤツが一匹いるからな!

宝珠(オーブ)”の転移は『瞬間移動型』

アビスに云わせると最も簡易なのが物体無視の「直線移動」で

進化や枝分かれに従って「遠距離放射型」「亜空間経由型」

「法陣召喚型」など様々あるらしいが流石は『界層主(レギオン)封具(アーク)』らしく

下準備無しで位相と位相の空間を無視して瞬時に移動出来る。

魔氣の消耗は結構大きく規模によってソレは増大するがね。

 でもそんなこんなで転移完了! 

逃走 (悪巧み) が成功した際の下腹部がムズ痒いような感覚を堪能する。

 しかし――。


『ミュ~☆』


 いまや妙に懐かしくなった左肩の感触にピンクの物体がひょっこりと顔を覗かせる。

 オレがダッシュした瞬間、 即座に元のスライムの姿に戻り

フードの中に潜り込んで付いて来やがった。

 秒速の(まにま)とはいえまるで気づけなかったし振り払えなかった、

最早「おかあさん(ママ)といっしょ」という異能(フォース)の領域!

アビスうるせー、本当に有る「固有(ユニーク)スキル」とかどーでもいーんだよ!


「ったく簡単に付いてきやがって。

オワコン化してるアニソンじゃねーんだから

いつも一緒にいなくていーんだよ。

今回はあくまで「偵察」が目的なんだから

もうそのままで“人型”には戻るなよ? 

おまえの持ってる武器(ハンマー)はソレとは真逆なんだからな」


 指先で少々強めにそのぷにぷにした肌を突くが

ミュ~ミュ~嬉しそうに鳴くだけで一向に(こた)えない。

 しかし、 マジでコイツがあんなに「強く」なるとは想わぬ誤算だった。

 ガチでよくあるラノベの中ボス、

挿絵(By みてみん)


↑黒スーツにサングラスで女相手にイキってるヤツくらいなら

即座にハンマーで上半身()ぎ飛ばすくらいの(パワー)(ゆう)に有る。



~偶然拾ったピンクのスライムが、実は美少女で最強でした~


 何その〇〇(ピー)みてーなタイトル!

ごく一部の場所のごく一部のヤツにしかウケねーぞ!




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