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【ZODIAC PARADOX EXTREAM/CHAOSPHERE!】 ~戯題・愛のままにわがままに 魔皇少女は異世界に屈しない!~   作者: 沙波羅 或珂
【第三章/冥 獄 の サ タ ナ エ ル】

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Ж-76 魔 隷 創 成 ~Crimination Orb~ ④




 こーゆー時、 自分(テメー)一人の方が気が楽だってのが

つくづく身に沁みる。

「他人」が絡むと一気に話がややこしくなるからな。


「やっぱ、」


「やってください!」


 躊躇して魔氣の放出を止めようとしたオレにサーシャの声が響いた。


「わたし、 強くなれるからも知れないんですよね?

わたしが成功したら、 兄妹も、 両親も、 他の皆だって。

だったら危険があっても大丈夫です。

だって魔皇サマが、 いつもいつもわたし達にしてくれた事だから!」


 宝珠(オーブ)の深紅の煌めきが更に輝度(きど)を増す。

 少女の決意に煽られたかのように、 ただ紅く。

 テメーの事しか考えてねーラノベ女よりずっと立派だ。

 解った、 なんかあってもオレが魔導でなんとかするから安心しろ。

死 蝕(ディス・) 兇 天 儀(リィンカネーション)

転生に転生を重ねるのはオレの得意技だ。

 莫迦共(冒険者)に吠え面かかせてやろうぜ、 

10歳の女の子の方がおまえらより遥かに強いって。

 差し出した深紅の宝珠に少女の手が重なる、

端から見れば【悪魔の契約】そのものの光景だろう。

そうだな、 魔皇(オレ)と出逢わなければ差別や迫害はあるが

“戦わなくて” 済んだかもしれない。

だがもうどうでもいい、 オレが連れて行くと決めた、

なら魔皇らしく倫理も責任も踏み躙ってただ進むだけだ。




《CAUTION!!》




 サーシャが宝珠(オーブ)に触れた瞬間、

また一抹光が弾けて頭上に紅い線で描かれた法陣が浮かんだ。

一つじゃなく無数、 否、 十個以上在るぞ!

随分と大袈裟だな、 『生業(せいぎょう)選択』 ってのはいつもこうか?



挿絵(By みてみん)



「いえ、 通常のモノとは違います。

ここまで強大な魔氣と魔那は生じず、

法陣(スフィラ)ももっと小さくて少ないのです。

敢えて表現するなら、 ワタシが “海神(わだつみ)の神殿” で

賢者(セージ)』 の天業(ノーヴル)を得た時に近いかと――」


 オレの問いにソフィアが半ば放心したような様相で応える。

 どうやら “特別製” ってワケか?

深界層主(エル・ギオン)】の宝珠(オーブ)だから寧ろ当然か。

 脳内で叫ぶアビス曰くこの無数の法陣(スフィラ)の一つ一つが

その者の運命を変える 『生業』 を表すらしい。

 しかし “選択の機会は一回のみ”

後はその選んだ『生業』で一定の「功績」を残さないと

新たな『選択』の時は訪れないのだそうだ。

その数、 種類は民族、 性別、 年齢、 個人によっても違う、

しかしそれでもこのサーシャのように

『最初の選択』 でこうも無数の法陣が表れるのは(まれ)であるそうだ。



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