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【ZODIAC PARADOX EXTREAM/CHAOSPHERE!】 ~戯題・愛のままにわがままに 魔皇少女は異世界に屈しない!~   作者: 沙波羅 或珂
【第三章/冥 獄 の サ タ ナ エ ル】

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Ж-74 獄 炎 回 廊 ~Hell Blaze Inferno~ ⑦






      『海 王 蒼 波(メイル) 濤 召 現 魔 導(ストリーム)ッッッッ!!!!』 


挿絵(By みてみん)








 (あお)波濤(はとう)、 地下での洪水、

()せ返るような(しお)の匂いまで全部本物だ。

海水! 海! 隔離された地下での空間に荒れ狂う

“大海原” が 『召喚』 された! 

 すぐさまにオレはサーシャの元に駆け寄って跳躍、

相方も既に柱の上部に張り付いてる。

動けないのはその魔導の真っただ中に晒された界層主のみ。

幾ら敏捷性があろうと広範囲に及ぶ

全方位(オールレンジ)攻撃』

真正面から来る ()()は避けられない。


『VAOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!

GYYYYYYVOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!』


 回廊全域に響く叫喚(きょうかん)炎肉(にく)()げる消滅音。

炎が水で消えるのは当たり前だけど

ソレが【深界層主(エル・ギオン)】ともなると壮絶な光景だ。

 おぉ~、 効いとる効いとる。

イヤ効かなきゃ困るって話だけど。

 魔法陣から噴出した(おびただ)しい質量の海流。

単純に 『反属性』 ってだけじゃなくその 「破壊力」 も凄まじい。

規模によっちゃ街一個壊滅出来るからね、

自然災害ナメちゃいけない。

地獄の番犬(ケルベロス)” って云っても冥府(あの世)に 『海』 はねーだろうからな、

イヤ知らねーケド。


 逃げ場の無い津波の直撃喰らって逆巻く波濤に脚取られてるから

自慢の敏捷性(スピード)も役に立たない。

 水ン中で自由に動けるかってーのやれるもんならやってみろ、

デカけりゃ尚のコト一緒。

海流の凄まじさもさることながら界層主も暴れるから

ソコから生じる(もや)がスゴイ。

炎の化身であるヤツにとって

“水” は火傷(やけど)みたいなモンなのかもね、

例え違うかも知れねーケド。

 でもコレで勝負決まったか?

正直ソフィアの実力(チカラ)を未だ過小評価してたみたいだけど、

深界層主(エル・ギオン)】っつっても案外呆気ない――

あ、 ヤベ、 これ()()()だ。


『VOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!!!!

GUAAAAAAAAHHHHHHHHHH!!!!!!!!!!!』


 地獄の釜の蓋が開いたかのような巨獣の咆吼(ほうこう)

 小さき生き物に追い込まれた屈辱も多分に混じっているのかも知れない、

だが魔導は既に回廊全体を埋め尽くすほど、

オレ達も柱の上でなきゃその激流に呑み込まれている水量だ。

 何が出来る? どうやれる?

 寧ろ藻掻くその脳天に止めの爪を突き立ててやろうかと

画策した瞬間、 アビスの警告が頭蓋に響いた。



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