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Жー63 跳 梁 跋 扈  ~C' mon Slave・D~ ②





『GAGOOOAAAAAAAAAAHHHHHHHHHHH―――

――――――――――――――――!!!!!!!!!!!!!!!!!』


 ほいほい、 勇ましいね。

 今回はちょっと 「やり方」 を変えてみるか。


『GAGUUUッッッ!?』


 ひしゃげる音と共に鎮まる吠え声。

 瞬時に懐に入ったオレがその胸倉を掴んでその巨体を持ち上げる、

あ、 片手でね。

 え? ()()()掴んでるかって? 文字通りの胸倉むなぐらだよ。

分厚い毛皮ごと中の皮下脂肪も一緒に握って持ち上げてんの。

 石炭でも掴めばダイヤモンドが出来るかもね、

イヤ、 ホントかどうかしらねーけど。

 熊は必死になってオレの腕に爪を振り降ろそうとするんだけど

微妙に長さが足りないのと内側に攻撃するのなんて

やった事がないから鈍い斬撃は悉く空を切る。

ソレ以前に胸の肉捻じられて引き絞られてる状態だから

激痛で攻撃どころじゃないのかもね。


「サーシャッ!」


「は、 はい!」



挿絵(By みてみん)





 掛け声に合わせて敏捷に大地を蹴る、

閃く蒼い刃が二連に交差、

毛皮に覆われた頑強な肉を骨ごと断ち切る。


『GOOOOOOAOOOOOOOOOOOッッッッッッッッ!!!!!!!!!』


 流血を撒き散らしながら放物線を描く両腕、

その重圧で噴き上がる土煙。

 

「す、 凄い……! わたしなんかの力で、 本当になんて切れ味ッ!」


「ぬるい!」


 叫ぶと同時に軽くなった胴体を半円を描いて

地面に引きり倒す、 陥没する地面。


「は、 はいっ!」


 即座に跳躍し振り下ろされた断頭の一撃が

頸部けいぶに喰い込んで容赦なく首をねる。

 断末魔は凍り付いて虚空に消えた。 強靭な精力を持つ胴体は

しばらく生体反応で脚が暴れたが程なくして動かなくなった。




≪CAUTION! “サーヴル・グリズリー”

COMBINATIO(連携)N STRUCK(撃破)

友軍個体、 ハーフ・エルフ、 サーシャ。

魂の位階、 Lv19→Lv20へと昇華。

THE EXCE(見事な)LLENT WORK(お手前です)S! 我が主よ(マイ・マスター)!≫




 ちとレベルの上がりが鈍くなってきたね。

 あんまり同じコトばっか繰り返してると

神々の()()も渋くなるのかも。

 そーゆートコは元の世界のヤツ()とも似てるね。

オレが同レベル帯の魔物 『貪喰アバドン』 でい込んでも

生長が微量になるのと原理は同じかも。

 物事の全体が妙にバランス取れてるのと

「悪い方」 には積極的ってのが本当良く似てる。  



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