Жー55 烙 印 惹 起 ~Eyes of Brand~ ④
ってなわけで今日の出来事を時系列順に
事細かに説明し質問にも隈なく答えた後、
ようやく正座から解放された。
ふぅ、 一息つき肩を鳴らしていると
相方の憂いを含んだ視線に気づく。
まぁ、 心配させちゃったかな?
ローブで隠れてるけど手足と顔半分包帯でグルグル巻きだし。
そんな気持ちも考えずその当人が大爆笑しながら帰ってきたら
温厚な相方が若干キレ気味になるのも無理はない。
正直スマンカッタ。
でも後悔はしてないよ。
オレは必要なコトだと想ったし
傷を受けてもやる価値は在った。
まぁ自分で言うのもなんだけどオレはシブトイ、
殺しても死なねーから心配なさんな。
ってな事を不敵な微笑に込めて返したら背を向けて
それ以上は何も言わなかった。
布都のヤローがぐぬぬ、 とかいってやがるザマーみろ。
オレのが仲良いもんね。
その後何故かオレの姿を心配して家の周りを囲んでた
サーシャ初め他の村人宥めるため簡素だが宴が開かれた。
豪遊……!
ハーフ・エルフの村……!
二日続けて豪遊……!
ざわざわざわって感じで変なフラグにならなきゃいいけど
備蓄もたくさんあるし、 まぁこれくらいイイでしょ。
オレは飲めりゃあどーでもいーし!
ソフィアの治癒魔導で今は痛みも無いからね。
あくまで身体の自然治癒力を向上させるだけだから
傷の完全回復には時間が必要らしいけど。
ってなわけで大きく伸びをして敷かれた
茣蓙に寝っ転がろうと想ったら頭にコツンと堅いモノが当たった。
酔った眼で見上げるとありゃ相方?
ってコトは後頭部に当たってるのはその胸か。
今度は随分とお優しい表情で、
蒼い月明りに栄えるねその瞳が。
ヤッベ、 なんかいっきに眠気きた。
オレこのまま寝ちゃってイイ?
いいよね? おやすみリュカ。
さて、 一晩明けた宵闇の朝。
集落の片隅にある廃棄された納屋の中に
オレは一人で足を踏み入れた。
『Good-Morninge Bastard?』
昨日はよく眠れたかな?
“脚無し” のギード・リシュタール君?
なんでコイツが生きて此処に居るかって?
次の話で教えてやるよ。
NEXT PHANTASM…Ж