Жー53 被虐のノエル ~Drug Maltreatment~ ④
全身を包み込む白銀の燐光。
詠唱全部はダリィから主文だけのなんちゃって風に唱えたけど
結構効く効く、 今ので半分(毒) 抜けたわ。
莫迦3人が手ぇ止めて引っ叩かれた乙女みたいに唖然としてるけど
自分の躰使って色々試してたんだよ。
ただ一方的にボコられるってのも
オレにとっては不利益に働かないワケ。
しかし神話級だけ在って頭良くて使えるなスフィ公。
出来ればそのままアイツの 「制服」 も消化しないでね、
後で使うから。
寝たまま腕を上げるとデケー顔が更にアップで迫ってくる。
魔導がまだ効いてるにしろ妙な反応だな、
怯えるんなら解るけど。
「なんだ? コイツ、 まさか、 姫に懐いてんのか!?」
「従属状態から解放してくれたと想ってるの?
確かにスフィンクスの中には言葉を喋る種族も
いるらしいけど」
「でもスゴイですニャ! こんな巨獣に懐かれる人なんて、
獣神しゃま以外に聞いた事もないんですニャ!」
懐いてんの? コレ? 確かに攻撃的魔氣は
一切感じなくなったけどさ。
わぁ~姫、 舐めようとすんな、 って声と
ママに触んないで! というスライムの対抗意識がウットーしい。
とてもさっきまでの殺伐とした雰囲気と地続きとは想えんね。
まぁいいか、 アイツが張った “結界” も残ってるみたいだし、
コレに乗って動いてもバレないだろうから利用させてもらおう。
言う事きかなきゃ殺しちゃうんだけどね♡
ってな事を包帯で塞がれてない眼でウインクしたら
その巨体が尻尾まで震えた。
NEXT PHANTASM…Ж




