Жー53 被虐のノエル ~Drug Maltreatment~ ②
『VI! VIIIッ! VVVVVVVVVVVVYYYYYYYYYY
YYYYYYYY―――――――――――――――!!!!!!!!!!!!
GYYYYYYYYYYYYYEEEEEEEEEEEEEEEE―――
―――――――――――――ッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!』
恐ろしく醜く歪む巨大な女の貌。
試しに指をちょっと左にズラすとその通りに動く。
うん、 効いてる効いてる。
なんか昔観たファンタジーアニメにもこーゆーの在ったな、
振り翳すだけでドラゴン操れる〇〇アイテム。
でもこちとらそんなモンじゃなく命懸けで必死こいてんだから
ソレぐらいなってもらわないと困る。
≪ヴァルゴリック・スフィンクス!!
THE ALL SLAVING MARIONETTE!!
IT’S A CRITICAL WIRD BURSTッッ!!
我が主よ!!≫
ヴァガンッッ!!
やっと正気に戻った灰髪小僧が魔氣飛ばしてきたけど
カリムが戦斧の腹で防いでくれた。
相手の攻撃予備動作読んだか、
感心、 感心、 敵がテンパリ気味なのにも救われたね。
「そう何度も何度もやらせるかよ!!
姫はなぁ! テメーみたいなヤツが傷つけて良い人じゃねえんだよ!!」
きゃ~いけめん (棒読み) って他の女に言ってやれよソレ。
オレ自己評価低いし。 嘘つけって失礼な、
この平和主義のナイスガイに向かって。
まぁムカつくヤツは一人残らず皆殺すけど。
ってわけで、 そろそろヤっちゃうよぉ~ん。
病気の妹 (仮) ? 知るかンなモン、 魔皇に言うなそんなコト。
何の罪も無ぇ者に、 テメーの薄汚ぇモン擦りつけやがって。
その同類ってだけで極刑確定なんだよ。
『VWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWW
AHHHHHHHHHHHHHAAAAAAAAAA―――――
――――――――――ッッッッッッッッッ!!!!!!!!!』
折り曲げた指で空間を薙ぐ。
【咒法】 で呪力が増してる分、
ある程度はオレの意志で操るコトが出来る。
だから未だに現実の意識が曖昧に成ってる莫迦に最後の一言。
「バイバイお兄ちゃん♡ 私もすぐそっちに逝くけど、
同じ所には行けないね♪」
絶望した面晒してんじゃねー。
地獄に堕ちる覚悟も無しに、
オレのモンに手ぇ出すな!
序にお仲間もすぐそっちに送ってやるから安心しな!
え? 三下っぽい? あらイヤだ。
ってなワケでオレ達の頭上で影を落とす
巨大な女の貌。
ガバリ、 と耳まで裂けた口の中は夥しい量の牙が
凄まじい配置で無尽に叢がっている。
刹那、 閉じて周囲から消え去る影。
後にはソイツの足首だけが砕けた骨を剥き出しにして残り、
一拍遅れてソコから血が繁吹きを上げた。
なんか、 元の世界の仕掛け花火をオレは思い出した。
今日はここまでです。