表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

189/400

Жー48 刈り取る者 ~One Hand Dead~ ②





「「「――ッッ!!」」」


 おぉ、 いいよいいよぉ~。

「え!?」 とか 「な!?」 とかましてや 「うわあ!」 とか、

ラノベの〇〇主人公張りにウザイ反応(リアクション)取らなくなった分

成長したねおまえらも。

お母さん嬉しいよ。 なんでミウが泣いてんのか知らんけど。

 真っ先に反論しそうなカリムが無理に口を(つぐ)んで

続きを待ってるのを見ると、 状況への対応は悪くないね。

オレがまず結論を口にして後から補足する傾向を掴んでるみたいだ。

おそらく理性的にではないけどね。


「無論、 今言ったのは()()()()

数は多ければ多いほど良い。 目的は完全な 『見せしめ』 だから。

故に 「標的」 の 『選別』 はしない。

依頼書に記載されたエリアに居るヤツは、

問答無用でハーフ・エルフの()として始末する。

異論は認めない。

付いてくるか来ないか、 ここではっきり決めろ。

今ならまだ、 ()()()()()()()()降りるコトが出来る」


 それだけ言って腕を組み樹に(もた)れる。

 この足元の根がおまえ達のボーダー・ライン(境界線)

 普通の冒険者として生きるか魔皇の従僕(しもべ)となるか。

 オレも今朝起きた時はそんなつもりは無かったが、

『状況』 がソレを赦してくれない。




挿絵(By みてみん)








――かなり長い時間が経過した。

 その間オレは一言も発さず助言も譲歩もしなかった。

 正直見切りをつけて一人で行っても良かったが、

何やら真剣に話し込んでるので待った。

 出逢ってまだ一日足らずの連中、

しかも相方(リュカ)経由なのに何でこんなコトになってんだか?

誰か教えてくれオレは知らん。 


「一つ、 いいか?」


 カリムが傍に寄ってきた。 結論が出たってカンジじゃないな。


「仮に、 姫の目論見通りに事が進んだとして、

村には、 帰るんだよな? 一人で、 どっか行ったりしねぇよな?」


「……」


 チッ、 こーゆー脳筋はたまに鋭いからな。

本能型(ほんのうがた)』ってヤツか? 60巻も出て一国も統一してなかった

王国漫画(キング〇ム)と一緒で。

 沈黙が答えになっちまったか? まぁ正確にはコイツがいるけど。


「ミュ~♪」


 意味も解らずすり寄ってくるスライムが頬に冷たい。



「魔皇とハーフ・エルフの関わり(出逢い)が “神託” なら、

しばらくすればまた情報が 「更新」 される可能性は在る。

中層まで潜った魔皇が、 単独で無数の(ドラゴン)ブッ殺した、 とか?」


 怯えたように押し黙る褐色の青年。

 おいおい、 オレはおまえらの 「仲間」 でもなんでもねーぞ。

一日前会ったばっかの、 ()わば無用のトラブルだ。

なのに何ビビってんだよ? そんな 『本当の仲間』 みたいに。



今日はここまでです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ