Ж-45 白 き 闇 ~Absolute Justice~ ④
「あ、 は、 は、 は、 はい……
ありが、 とう、 ござい、 ます、 です……」
「あっはっはっは! 小せぇけど可愛い声じゃねーか。
俺の娘には及ばねぇがな!」
肩を叩こうとして寸前で止める、
今までの流れで虐待を受けてたとか考えたんだろうし
フード被ってるのも顔に傷があるとか想ってんだろうな。
計画通り! とかほくそ笑みたいけどチト気が引けるな。
ガチで良い人っぽいし後で相方に怒られそうだ。
異世界もこーゆーヤツばっかりなら悪くないとか想えるんだがね。
「皆さんどうか静粛に! 本ギルドからの重大発表があります!」
周囲と裏腹に穏和な空気が生まれていた様相を遮る女の声。
イヤな予感、 否、 匂いがする――。
『先の大規模火災はこの森、 浅層に住むハーフ・エルフ達によるものだと判明!
類焼火災は我等が喰い止めたが此のような暴挙を断じて見過ごす道理無し!
拠って即座に勇士諸兄の協力の元、 匪賊の討伐を願いされたし!
我等 【絶対正義】 の名の許に!
~『光輝齎す者』 クリス・M・クロフォード~
特別ミッションです! 参加人数は無制限! 皆さん、 奮って御参加ください!
詳細は窓口にて受付致します!』
湧き上がる喚声。 フロアに充ちる熱気。
そうきやがったか。
なるほど、 なるほど?
……要するにテメーらは、 死にてーんだな?
楽にそうなれれば良いけどな?
左眼の刻印が、 軋んだ音を立てた。
NEXT PHANTASM…Ж
 




