表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
犬小屋ダンジョン  作者: LA軍@呪具師(250万部)アニメ化決定ッ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

49/56

第47話「通信速度爆速」

※ その頃…… ※



 アメリカ国防総省───ダンジョン攻略室にて、


「こ、これは───……!!」


 部下を総動員して、映像の犬っぽい何かと、発信機の消滅地点を総当たりしていたアンドリュー中佐は、驚愕に目を見開いていた。


 部下は今も必死にPCに向かいつつ、画像解析を行っており、不鮮明な画像を幾重にもスーパーコンピューター処理により小さな情報を見逃すまいとしている。


 その一方で、

 発信機が日本の東京で確認されたことを踏まえて、現地に人を送り必死で発信機の情報を捜索させていた。


 ……もっとも、とっくに信号が途絶えていたうえ、本来ダンジョン内での位置情報を捉える発信機は、大まかな位置しか判明していなかった。


 なにせ、東京と言っても地図では小さくとも、実際には広大にすぎる土地だ──。

 それを現地エージェントを総動員しても位置の特定にはまだまだ時間がかかると予想されている。


 そして、アンドリュー中佐はといえば、今はスマホ片手に休憩中であったのだが───……。


 わなわなと震える体のまま、弾かれるようにして飛び起きると、


「室長!! 室長!!」


 バターン!!


 いつも注意されているのに、全く忘れたかのように室長室のドアを蹴り開ける。


「……アンドリュー」

「ッ! す、すみませんでしたー!」


 不機嫌そうなケラーネの顔に気付いていつのやらかしに築いた中佐は敬礼だけをして入室からやり直そうとするが、

 面倒くさそうな顔をしたケラーネはそれをやめさせる。


「もういい。急ぎなのだろう? さっさと報告したまえ───」

「はっ! 失礼します! じ、じつは先ほど、休憩がてらスマホで遊んでいたのですが、」


 ごんっ!!


「ばっかもん!! 施設内で私有のスマホを私用で使うなとあれほど───」

「も、もももも──申し訳もー……あ、いえ、訂正させてください。スマホは私有のものではなくて、軍より貸し出された公用の、」


 ごっきん!! 

「いっだぁ?!」


「もっと悪いわアホーーーーーー! ちょっと、貸せぃ!」

「あ、ちょ───! せっかくレアキャラ引いた───ああああああああああ!」


 ひったくられたスマホのアプリを次々に消していくケラーネ准将の暴挙に素っ頓狂な声をあげるアンドリュー中佐。


「ひ、ひどい!! アプリだけじゃなくアカウントごと消すなんて───お、お、お、横暴だー!」

「じゃかましいわ!! 何を勝手に公用のスマホでゲームやっとんねん!……しかも───総プレイ時間224時間って、お前──遊びすぎやろ!」


 アプリだけで、何十個登録しとんねん!


 しかも、えっちぃ(・・・・)なのも入っとるやないか!!


「前に軍内の情報保障会議で言ったよな?! 公私問わず、出どころ不明なアプリをダウンロードするなって───あ、しかも、お前ぇぇえ! 国防総省(ペンタゴン)のWifi使ってんじゃん! バッカかお前ぇぇえ!」


「いや、だって、無料だし、通信速度が速いんですもん」


 だって、

 ですもん、じゃないわ!! バーーーーカ!!


「あぁ、もう! お前、陸軍大学(ウェストポイント)の首席卒業とちゃうんかい?! なにやっとんねん!!」

「だーかーらぁ! バレない様に、ちゃんと、中国やロシアの紐づけのないアプリ使ってますからぁ! ほとんど日本とアメリカ製ですからぁ! そーゆーのは調べてますからぁ! って、あーーーーーー、全部消したぁぁあ!」


 ばっかもーーーーーーーん!!


「調べてから登録して、しかも、安全なアプリをダウンロードって、お前確信犯やないかーーい! っていうか、これ見せに来たのぉ?! 俺も暇じゃないんだけどぉ!」

「違いますよ───ああああ、もう!! 限定アイテムとか課金装備がぁぁ……! パワハラで訴えてやる!」


「じゃかましいわ!! やれるもんならやってみぃ! お前は、職務専念義務違反じゃー!」


 はーはーはー……!

 ふーふーふー……!


「……ってそうじゃないですよ! これを見てくださいよ!!」

「あのなぁ──────なにがそうじゃないですよだ! 誤魔化してんじゃ…………って、」


 え?


 …………。


 ……。


「……は?」


 な、


 な、な、な、な……。



「……なんじゃこりゃーーーーーーーーーーーーーーーーーー?!」


  なんじゃこりゃーー!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

お読みいただき、ありがとうございます!


⇧ の『☆☆☆☆☆』評価欄 ⇧にて


『★×5個』で、応援いただけると嬉しいです!



新作だよ!
⬇️ 新作 ⬇️

異世界サルーン
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ