閑話「検査器クレーム」
ぷるるるるるるるる♪
ぷるる──……。
───がちゃ。
高橋が帰ったあとのハローワークにて、かなりの剣幕で先ほどの職員が電話越しにクレームを入れていた。
締め切った室内でありながら怒声が事務所から漏れている。
「……っかしいですよねー! ええ? どうなってるんですか、あれぇ! たしか、ダンジョン管理局の検査を受けて、先日納入したばっかですよね?!」
電話先にまくし立てる職員。
電話ごしの相手の会話は聞き取れないが、かなり恐縮しているらしい。
「……えぇ、はい。そうです。ボォン! ですよ! ボォン! いや、ボンッ! だったかな──────は? あり得ない故障ぉぉお?……なんですか、それ? ウチの扱いが悪いって言うんですか?! お゛ッ!!」
ちょっとばかり相手の対応が悪かったのだろう。
ややとげのある口調で電話越しに強いの対応。
「………………え? あぁ、はい。──────は?? す、数値ぃ?」
先ほど高橋が受け取らなかった検査用紙に目を落とす。
「え~っと、上限が250の───え? 血圧はどうでもいい? どうでもいいってアンタ……私の血圧舐めてます? 結構高いんですよ───へ? 適正Lv??…………適正Lvは───『0』ですね」
その瞬間、電話越しの相手が一度口をつぐんだらしい。
職員も眉根を寄せ、相手の反応を待った。
「…………は、はぁぁー? ありえないって──何言ってんですか、 ボォン! は、ボォン! ですよ! 早く新品寄越してくださいよ! ダンジョン開発企業へのエントリーシートには適正値の記入は絶対必要なんですから!…………え? 『0』はあり得ないって?……ですからぁ──────いくら最低値が『Lv1』からであっても、『Lv0』って出てるもんは出てるんですから!…………いい加減にしてくださいよ、目力さん!」
プツッ……つーつーつー




