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純文学・散文的短篇

7216

作者: 赤良狐 詠

空から降る雨粒のように


額から滴が流れた


愛しく思っていた横顔を見ることがなくなって


どれくらい時が過ぎたの?


また夏色が全てを彩るの


不器用な言葉で傷つけたことを後悔する日々


一緒にいた日々は嘘じゃなかったよね?


嘘でも良いから


もう一度、


あの夏色に


二人を染めて欲しいな


襲い来る寂しさが心を凍り付かせる


こんなに


こんなに苦しいのに


もうあの夏色は遠くに消えた


あんなに


あんなに好きだったのに


もうあの夏色は夜に染まったね


そこにあったはずの握り締めた手が


今は何処にもないよ


もう愛は消えて


傷つけ合うことしかできなった


ありふれた言葉で繋がっていたのに


もう何を云われたか覚えてすらいない


眩しすぎるほど


眩暈がしたね


この夏色があなたの幻を見せるの


どうしても考えてしまうの


忘れられないの


あの夏色が


二人を染めていたの


もう一度


あの夏色に


二人で染まりたい


あの夏色に


こんなに


こんなにまだ苦しいのに


あの夏色はもう戻らない


あんなに


あんなに一緒にいたのに


あの夏色をもう見ることないんだね


あなたに夢で逢う時


あの夏色に二人でいるの


あの夏色に

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― 新着の感想 ―
[良い点] 夏って過ぎてから思い出すとなんだか切ない雰囲気がありますよね。これは歌にして曲がついていたらきっと素敵なんだろうなと思いました。 [一言] 夢幻企画の参加作品を拝読中です。
[良い点] 離れてしまった二人はすでに夏の日の幻。 一度離れてしまえばもう在りし日には戻れない……。 企画参加ありがとうございます!
[良い点] こんばんは。夢幻企画から拝読しました。 苦しいほどの切なさを感じました。 >もうあの夏色は夜に染まったね この一文がとても印象的ですね。 何があったのかは分かりませんが、主人公がまた「…
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